ひざっこぞうのがんばるブログ

スキルス胃ガンになっちゃったバツイチ母の闘病メインだけど他にもいろいろ書いちゃう日記

今年最後の通院

2009-12-30 | 闘病生活
今年も残すところあと1日。
1日?本当か?明後日には新年を迎えてしまうのね。
てなわけで、大慌てでブログ更新です。

先週の土曜日。今年最後の通院日でした。

診察室に入るなり「京都はどうだった?」とI医師。
看護師さんにも、腹水抜く時にたまたま居合わせたH医師にも同じこと聞かれましたよ。
なんでみんな、そんなに京都に食いつくの?
「京都にいる間は元気だったんですけどねぇ、帰ってきたらやっぱり調子悪いです」と答えると
みんな「そういうもんだよねぇ」と笑うし。

京都へ行く以前からですが、腹水の溜まったお腹をかばって寝るせいか
腰や背中が痛くて痛くてたまりません。
痛み止めをもらって飲んではいるのですが
飲む間隔がだんだん短くなってきています。
つまり効き目が悪くなっているってこと。

1日3回食後に服用のところを、寝る前にも追加で飲んでますが
それでも夜中に痛くて目が覚める始末。
夜中のすきっ腹に薬を飲むのもためらわれるので我慢していたのですが
I医師いわく「胃がないんだからすきっ腹でも関係ないよ」だと。
そうか、そうだった。
薬で荒れるのは胃であって、腸や食道は関係ないんだ。
安心しました。

それでも夜中に目が覚めるのはしんどいので
寝る前だけでももうちょっと強めの痛み止めがほしいとお願いしたところ
新しい薬を処方されました。

こんなの。

デュロテップパッチという、小さな小さな張り薬です。
モルヒネに代わる鎮痛剤で、ガン性の痛みによく効くんだそうです。
この小さな透明のパッチのいったいどこに痛み止めが仕込まれているんだか。
これだけで3日間効果が持続するっていうんだから、医療技術の進歩ってすごい。

しかも、痛みのある場所でなくても、体のどこに貼ってもいいんだって。
どこからでも皮膚を通して神経に作用し、痛みを押さえてくれるとか。
ただし、捻挫とか腰痛とかの外因性の痛みには作用しないそうです。

さっそく診察中に1枚貼ってもらい、3日後の火曜日に貼り替えて今日にいたっておりますが
あまり効果は感じられません。
やっぱり痛いです。

でもこれは、私にとっては喜ばしいこと。
I医師は、腹膜のガンの再発による痛みだと決めつけてこれを処方してくれたわけですが
効かないってことは、ガン性の痛みではなく
単なる腰痛、単なる頚椎症である可能性が高いわけですからね。
もちろんちゃんと検査してみないとわかりませんが
広範囲に転移しているわけではないという希望が持てるだけでもありがたいです。

でもやっぱり痛いのは辛い。」
パッチの効果が出てほしくもあり、出てほしくなくもあり。複雑。。。

このパッチと併用で処方されたのがオプソという水薬ですが
これは腸閉塞で入院した際、あまりの痛みに朦朧としてる最中に
看護師さんから、赤子のようにチューチューと吸わせてもらったのを覚えています。
かなり強力な、即効性の痛み止めです。
どうしようもないときにはこれを飲むようにと言われたので
ある晩、夜中に目が覚めたとき飲んでみました。
水薬なので、いちいちコップにお水を汲みに行かなくてすむのが便利です。

しか~し。
飲み慣れていないせいか、そういう薬なのか
ものすご~く眠くなります。
夜中に眠い分にはかまいませんが、翌日の朝いったん起きて
家事をあれこれやっている間も目がチカチカしょぼしょぼ。
一通りのことを終えたあと、もうダメだ、もう一回寝ようと横になったら
娘が出入りしてるのにも気づかないくらい深い眠りに落ちてしまい
目が覚めたら午後の2時過ぎ。
時計を見て、我が目を疑いましたよ。

こりゃあ、飲むタイミングに気をつけなければいかんなと思いました。
もともとあまり頻繁に飲まないようにと言われていて
処方された数も少ないので
ほんとにどうしようもなく痛くて
どうにかしなければいけないときにだけ飲むようにしようと思います。

結局、いままでと同じく、ロキソニンという普通の痛み止めを飲んでおります。
これで年末年始、どうにか乗り切るしかないでしょうね。

この日もやはり腹水を抜いてもらい
もし辛かったら年内にもう1回来てもいいけど
大丈夫そうなら次は年が明けてからということになりました。
抗がん剤治療は、この痛みを薬でコントロールできるようになってからじゃないと
始められないそうです。
なかなか先に進みませんね。

とりあえず、お正月に救急外来に飛び込まなくていいように
食べるものには充分気をつけて過ごそうと思っております。

通院の翌日には、家族で忘年会をしましたよ。
北海道の親戚から送られてきた毛ガニをムシムシとほじくって食べたあと
私特製の鶏団子をたっぷり入れたお鍋。
お鍋の出汁も、北海道の昆布。
ご飯はこれまた北海道の鮭を使った混ぜご飯。
北海道尽くしでございました。

私はあんまり食べられなかったけど、兄と娘がたっぷり食べてくれたのが嬉しかったです。
たくさん食べてくれる人がいると作り甲斐がありますからね。
私も早く、たくさん食べられるようになりたいです。

ではみなさま。
今年もお付き合いありがとうございました。
おそらく今年の更新はこれが最後だと思います。
また来年もよろしくお願いいたします。

よいお年をお迎えくださいませ。

6回目の入院・・・その2

2009-12-21 | 闘病生活
入院4日目の12月11日。

本格的に腹水を抜き始めました。
朝からポートに針を刺し、腹水を溜める袋につながれて過ごします。
これがやっかいでねぇ。

点滴台に袋をぶらさげておくのですが
腹水のバッグは、重力を利用して自然に抜けるのを待つため
下に下げておかなくてはいけません。
点滴台をひきずって歩き回るのは自由なのですが、足元に袋があるため
歩きにくいったらありゃしない。
それでも1日寝てもいられないので、がんばって歩きまわりました。
歩いていたほうが、筋肉を動かすせいか腹水の出もいいようです。

途中、看護師さんが来て「16日に退院予定だって聞いた?」と。

へ?
冗談じゃありませんよ。
16日っていったら、来週の水曜日。
私、木曜日から旅行なんですけど。
土日で退院させてくれるって言ってたじゃん。
入院初日にもらった予定表にも「入院予定期間1週間」って書いてあったし。
遅くとも月曜日には退院できると思ってたんだけど。

看護師さんの話によれば
今日と明日で腹水を抜いたあと、しばらくおいてもう1回タキソールを入れ
さらに1.2日おいてそれを抜いてから退院の予定だと。

話が違~う!
勝手な予定たてないでくださいまし。

看護師さんから話を聞いたI医師が夕方やってきました。
「まぁ先生のことだからさ、1日くらい予定が延びるかもとは思ってたけど
16日じゃ遅すぎます。」と文句を言うと
じゃ、日曜日に退院しようか、って。
今度はまたずいぶんと早いこと。
あっけなく、2回目のタキソールはまた後日ということになりました。
あぁよかった。

I医師は入院のたび、いつもこうです。
入院前にはすぐに退院できるようなことを言っておいて
いざ入院すると、どんどん期間が延びるんです。
そう言うと「よくわかってるね」とばかり、大笑いして去っていかれました。

結局この日、夜までかかって抜けた腹水は1リットル。
以前、外来で抜いたときには2時間ほどで1リットルでしたから
ずいぶんとペースが遅いです。
ってことは、それほど溜まっていないってことなのかな。
でもやっぱりお腹は張ってるし。
お通じもあまり順調ではないので、そのせいもあるかもしれません。
明日1日でどのくらい抜けるでしょうか。

5日目。
前日は大雨で寒かったらしいですが、この日はすばらしい晴天。
窓から富士山がよく見えたので、もっとよく見たいと
17階の病棟まで出向いてみました。

わかりますかねぇ。遠くに見える富士山。
周辺の山々もきれいに見渡せました。

午前中、佐野史郎似の無口で無表情だけど親切なH医師と
いつもユーモラスなIB医師が揃って回診にきました。

無口で無表情なH医師、最近はけっこう笑顔を見せてくれます。
単に人見知りなだけだったようです。
この日もニコニコしておられました。

IB医師がニヤニヤしながら「次は京都ですか?」と。
そういえば看護師さんもみんな、私が京都旅行を控えてるって知ってるんだよねぇ。
そんなことまでカルテに書いてあるんだろうか。

このお二人、つい最近学会か何かの用事で一緒に京都へいらしたんだそうですが
なにも観光せず、京都らしいものも食べずに帰ってきたそうで
じゃあ私はどんなものを食べられるかしらとひとしきり京都談義。
しっかり腹水を抜いて楽しんでいらっしゃいとエールを送られ
(なかばあきれ気味ではあったけど)
楽しゅうございました。

午後にはI医師がやってきて、今後の相談をしました。
本来、腹水を抜くのは緊急の場合を除いて入院が原則なんだそうです。
なので、年明けからは毎回入院することになるだろうと。
さらに、今回タキソールを入れてみても腹水はまだ赤く
炎症を起こしているかガンが再発している可能性が高いので
タキソールが効かなくなっているおそれがある。
そこでできれば新しい抗がん剤を使いたいけど
それもまた入院が必要になるとのことで
今後、定期的に短期入院を繰り返すことになるようです。

短期入院はいいけど、どのくらいの期間それを繰り返せばいいのか
そのへんはまだはっきりしません。
定期的にっていうのも、毎週なのか毎月なのか。
私もまだ頭の整理ができていなかったので、そのあたりは聞きそびれてしまいました。

ちょうどI医師が来ている時間に、母が来ておりまして
私との話が終わったあと、廊下で2人話していたようです。
なにを話していたんだか母は教えてくれませんでしたが
ただひとつ、「わがままばっかり言ってるでしょう」と聞いたら
「もう慣れました」って言われちゃったわよとのこと。
私、そんなにわがまま言ってるかしら。
でもI医師「僕もわがまま言ってますから」とおっしゃったそうで
うん、そうそう。3年も付き合ってりゃわがままも出ますわよ。
言いたいこと言いあえるからこそ、転院もせずにお任せできるんじゃありませんか。
そう考えると、私はいい先生に出会えたのかもしれませんね。
最初の頃は頭っから疑ってかかってたけど。

さてこの日も結局抜けたのは1リットル。
でもだいぶ楽にはなりました。

6日目、退院の日ですが
ギリギリまで点滴と腹水を抜くのは続けましょうとのことで
早朝6時から私はチューブにつながれておりました。
これが終わらなきゃ、荷物もまとめられやしない。
点滴500ccが終わるまではおとなしくしているしかありません。
結局お昼過ぎまでかかってしまいました。


早朝、点滴につながれながら病室から見えた日の出。
真っ赤で見事でした。


東向きの部屋なので朝日がさんさんと差し込んで
点滴バッグの影がお化けのように揺らいでおりました。

母が迎えにきてくれて、病室を出たのは2時頃だったでしょうか。
午前退院の予定だったのでお昼ご飯が出ず
いったん病院内のドトールへ寄って、サンドイッチを食べて帰りました。

栄養剤もたっぷり入れてもらったけれど
やっぱり腹水を抜いたあとは体に力が入りません。
その日と翌日はグッタリでしたね。

ただ、足のむくみはよくなりました。
単に水分の問題だっただけではなく、栄養の面にも原因があったのかもしれません。
1日歩き回ったりすればまだむくみますが
以前のように朝からパンパンに膨れ上がることはなくなりました。
それだけでも助かっています。

今回の入院は、とくにしんどいこともなかったし
看護師さんたちがみな私のことを覚えていてくれて話しやすかったし
けっこう楽しかったかも。
家事一切から解放されてせいせいしたしね。
期待したほど体調は回復しませんでしたけど
精神的な面での回復には効果があったかもしれません。

おまけ


病院内に飾られていたクリスマスツリー。
きれいでしたよ。

食事の際に時折牛乳が出るのですが、私は今牛乳を飲めないと伝えたところ
翌日のお品書きにはこんなメモが。。。

牛にジュースを与えろと言っているような感じ。。。

この日の献立は海老ソテー。

私には「野菜炒め」にしか見えませんでした。

6回目の入院

2009-12-21 | 闘病生活
たいへん遅くなりましたが、先日の入院のご報告を。

12月8日
病院であれこれ慌てて買いこまなくていいようにと
ありとあらゆるものを詰め込んだ大量の荷物を持って、いざ入院。
なにしろ入院は6回目ですからね、なにが必要になるかはだいたいわかっております。

初日からタキソールの点滴をする予定だと言われていたので早目に行ったのですが
あれれ?心電図とレントゲン、採血に問診。で、今日の予定は終了だって。
時間を持て余して、新しい病棟をうろうろしておりました。


新しく建てられた病棟はとってもきれいでした。
引き出しの下は冷蔵庫。
古い病棟のときは共用の冷蔵庫で不便だったのですが、今度は遠慮なく使えます。
病院の食事はおいしくないので、マヨネーズやらケチャップやら
海苔の佃煮や梅干など、あれこれ持ち込んで詰め込んでおきましたが
それを看護婦さんに見つからなくてすむのもいいですね~。


テレビは、映画やインターネット、ゲームなんかも楽しめるようです。
(有料だし、興味ないから使いませんでしたけど)
ただ、電源を入れるとまずこんな画面が出てくるのがうっとおしい。
しかも病院案内が一番最初にあるし。。。そんなの毎回見たくないよねぇ。


病室は11階。運よく窓際のベッドだったので眺めがよかったです。

さて、うろうろするのにも飽きて、病室へ戻る途中
偶然I医師に会ったので、明日からの予定を聞き
体力回復のために栄養剤の点滴もお願いしたいと話すと
「じゃあさっそく今からやろうか」と
もう日が暮れるという頃になっていきなり点滴が始まりました。
ちょうど夕飯時。
もうちょっと時間の配分考えてほしいなぁ。

点滴の針を刺してもらいながら「ねぇ先生、どこでタバコ吸ってんの?」と聞いてみました。
病院内にはいっさい、タバコの吸えるところはありません。
I医師は、病院の隣に建つ大学の敷地内まで遠征するんだそうです。
「そんなことだから、隠れて吸って吸殻捨てたり
目の前の川に投げ捨てたりするヤツが出るんだよな。」と憤っておられました。

就寝時間前にようやく点滴が終わって、今日はこれで終わり。
9時の消灯は早すぎるし
新しくなったとはいえ、やはり硬いベッドであまり眠れませんでした。

2日目。
この日はいよいよタキソールの点滴です。
腹水を生理食塩水に見立て、タキソールの原液だけをポートから流し込んで
しばらく馴染ませてから抜き取る予定です。

栄養剤の点滴と同時進行なので
腕とお腹、両方にチューブがつながっていてとっても不自由。
抗アレルギー剤の影響で異常に眠くなるので
1日おとなしく寝て過ごしました。

が、夕方、点滴が終わるまでぐっすり寝てしまったもんだから
消灯時間になる頃には目がギンギンに冴えて眠れそうにありません。
睡眠導入剤をもらって、ようやく寝ることができたのですが
この睡眠導入剤、クセになりますね。
腰や背中の痛みも気にならずに眠れるんですもん。
翌日以降も処方してもらいました。

3日目。
朝食後にお偉い教授様の回診がありました。
腹水が溜まって食事が通らないと話すと
「食べられそうなものがあればなんでもいいから食べなさい。
点滴からの栄養よりも口から食べるほうが大事だから」とおっしゃいました。

なんでもいいんですね、はい。
チョコレートやら飴玉やら一口サイズのおせんべいやら
ちゃんと引き出しにストックしてありますよ。
ちびちびと口にしております。
でもね、私はちゃんとした食事をしたいんですよ。
がっつり食べて「あぁお腹いっぱい」と幸せを感じたいんです。
早く腹水抜けないかなぁ。。。

その後、化学療法室のO看護師さんが様子を見にきてくれました。
この方、私が「針を刺すのがヘタだ」と言って抗がん剤の点滴を拒否した時に
すぐに教授に問題提起してくれた、とっても頼りになる方です。

足のむくみがひどいと話すと
美容外来というのが新しく出来て、私のように病気でむくみが出ている患者対象に
マッサージを施してくれるらしいと教えてくれました。
他にも、美顔などのエステもやっているんだそうです。

ぜひ受けてみたいと言うと、ちょっと調べてみるねとおっしゃいましたが
その日の午後にはさっそくI医師に連絡が入ったらしく
I医師が来て、入院中は手続きの関係で受診はできないけど
退院後に紹介状を書けば外来で受診できるらしいと教えてくれました。
いつも有益な情報をくれるOさんに感謝感謝です。
今度、紹介状を書いてもらう予定です。

この日は、お腹に入れたタキソールを馴染ませる日なので
腹水を抜くわけにもいかず、パンパンのお腹を抱えたまま
栄養剤の点滴だけを受けていました。

お昼前、午前授業で帰宅する娘ッ子からメールで「今からお見舞いに行く~」と。
娘ッ子の通う高校からこの病院まで、実は徒歩圏内なんですわ。
ただ道がややこしいのと、ヘンな病気でも移されたら困るからと
今までの入院時には「来なくていい」と言っていたのですが
なにを思ったか、今回は突然やってきました。

せっかくなのでレストランへ行き、お昼を一緒に食べました。


娘が帰ったあと、さらに栄養剤の点滴を続けるうち
お腹がもうはちきれそうにパンパンに張ってきました。
医師を呼んでもらい、少しでいいから腹水を抜いてほしいと懇願。
夕方、研修医のS医師が来て、腹水を抜き始めましたが
どうもポートへの針の刺し方がお上手ではなかったらしく、なかなか抜けません。
あまりにも出が悪いので、シリンジを使って手動で抜いてくれたのですが
それでも300ccほどしか抜けず、あまり楽にはなりませんでした。

さらにこの医師、手際が悪く、人のベッドやパジャマを腹水で汚していくし
これで愛想が悪かったら怒るところだけど、親切ではあったのでまぁ許すか。

しかもね、髪をツンツンに立ち上げて、お髭をキレイに整えて
今時のイケメン風を気取ってはいるけれど
胸に下げた身分証明書の写真を見たら
まぁなんともクソ真面目な七三分けで写ってるじゃありませんか。
おかしくなっちゃってね「先生、写真と全然違うじゃん」と冷やかしたら
かわいらしく照れてました。
ま、下手くそではあったけど、時間ギリギリまでがんばってくれたからよしとしましょう。

長くなりそうなので、次に続きます。

戻ってまいりました

2009-12-14 | 闘病生活
予定通り、昨日退院してまいりました。
かなりの量の腹水を、退院ギリギリまで抜いてきたので、昨日はヘロヘロ。
今日も午前中は動けませんでしたが
お昼ご飯を食べた辺りからようやく体力復活してきました。
入院中のご報告はまたぼちぼちと。

とりあえずこれで木曜日からの京都旅行には行けそうです。
またすぐ腹水溜まるだろうとは思うけど。
年末年始も病院通いは続きそうですし
どうやらI医師は入院が必要な抗がん剤治療を受けさせたい様子。
年明けからは出たり入ったりの生活になるかもしれませんわ。

みなさま、励ましのコメントありがとうございました。

忘年会&またまた1リットルの腹水

2009-12-06 | 闘病生活
先週金曜日、久しぶりに都心へ出て知人女性とお食事を楽しんでまいりました。

都心とは言ってもチェーンの居酒屋だったので
あまりお料理には期待していなかったのですが
お豆腐料理がメインのお店で、豆腐はもちろんのこと
他の料理もおいしくてボリュームたっぷりだし
玉子焼きなんかふわふわですばらしく美味でございました。
豆腐入りのつくねや湯葉のサラダなど
私にも食べやすくて消化のよさそうなものをたっぷりいただいてきました。
おしゃべりもはずんで、たくさん笑って免疫力アップ。
楽しい時間を過ごしました。

こんなクリスマスプレゼントをもらっちゃいました。

手作りネックレスです。
私は顔立ちが暗いくせに黒いセーターを着ることが多いので
こういうネックレスがあるといくらかでも華やかになってうれしいです。
大事に使いま~す。

お店を出ると、クリスマスツリーが。

12月なんですねぇ。都心はイルミネーションでキラキラ輝いておりました。

さて翌日の土曜日は、またまた病院へ。

旅行はどうだった?と聞かれたので、山寺に登ったことを話すと
I医師は机に突っ伏して「そりゃすげぇや」とおっしゃいました。
でもね、けっして賞賛の言葉ではなかったことは
その言い方で察しがつきます。
「そんな無茶するんじゃねぇよ」と、あきれて他に言葉が出ないという雰囲気が感じられました。
すみませんでした。。。

その後、800段の石段を登ったとは思えない訴えを懇々と。。。
足がむくんでだるくて、立ったり座ったりがつらい。
すぐに疲れて息切れがする。
食事が思うように進まない。
などなど。

だってホントなんだもん。なぜか家にいるときだけなんだけどね。

血液検査の結果もあまりよくありませんでした。
抗がん剤を使っていないので白血球は問題ないんですけどね。
腫瘍マーカーの数値がグンと上がってしまっているし
栄養状態もそろそろあやうい。
たんぱく質やアルブミンなんて下限値をはるかに下回っています。

腹水も、火曜日に抜いたばかりなのに、すでにもうたっぷり溜まっています。
また1リットル抜いてもらいました。
やっぱり血液が混じっていて赤い液体でした。
これは炎症を起こしているか、腹膜に再発したガン細胞が悪さをしてるのではないかということ。

I医師は迷うことなくおっしゃいました。
「来週あたり入院しようか。」

腹水の中にタキソールを入れて炎症を抑え
さらに栄養剤を点滴しながら、最終的に腹水を抜く、ということになるそうです。
これは通院ではできないのですが、今月下旬にもまた旅行の予定を控えているので
旅行を楽しみたいのなら、その前に入院して処置をしておけ、ということでした。

I医師は、日常生活やレジャーなどの楽しみを最優先に考えてくださる方で
治療のために楽しみを我慢させるのは好きじゃない
生活を楽しむために治療をするんだから、といつも言ってくださいます。
今回も、旅行までには元気にしてあげるから、と
カレンダーと相談しての提案でした。

私もこれにはもう反抗できません。
実はそろそろ入院を勧められそうな予感もあって覚悟は決めていたので
素直に従うことにいたしました。
幸い来週は娘ッ子の期末試験期間で、お弁当作りも必要ないし
アルバイトもお休みで午後から夜にかけては家にいるから、食事は母に頼めます。
入院するには好都合です。

というわけで、火曜日から入院することになりました。

正直言って、ちょっとホッとしております。
家に居ると、いくら具合が悪くてもやっぱりなんやかやと動かなくちゃいけませんからね。
入院してしまえば、あとは知らん。
やりたくてもできないもん。
家事のいっさいから解放されて、ひたすらのんびりできます。
しかも今回は手術でも検査でもないから、食事や行動に制限はないだろうし。
病棟も新しくなってけっこう快適らしいので、それもちょっと楽しみだし。

タキソールを入れるのはイヤだけど、それはしょうがない。
栄養を補給してもらって、元気になって戻ってまいります。

入院中も携帯からレポートさせていただきます。
コメントは、読むことはできますがお返事を返すことができません。
でもよろしければコメント入れてくださいね。

ではでは、ちょっと早いですが「行ってまいりま~す」

おまけ。

採血の後、時間つぶしに病院で朝食を。
おでんと抹茶オーレ。
衛生問題からか、コンビニのおでんを敬遠される方も多いようですが
私にとっては強い味方です。
柔らかく煮えてるのを、ちょっとだけ食べることができますからね。
魚河岸揚げと大根だけ食べるつもりが、ついつい山型のおいしそうなはんぺんまで。
たべきれませんでした。。。

やっと疲れがとれました

2009-12-02 | 闘病生活
土日で仙台・山形の旅に出ておりました。
山形では「山寺」に登ってきましたよ。
正式には確か立石寺。
松尾芭蕉の句で有名なところです。
約800段あるという石段を、たっぷり時間をかけて登りきってきました。
涙が出ましたねぇ。
良いところでございました。

しかし、そんな無茶をした上に、夕飯も朝食もたらふく食べ
仙台の親戚宅でも出されたものを精一杯がんばって食べた結果
帰りの道のりは動くのもやっとというほど体が重く、疲れ果ててしまい
家族に多大な迷惑をかけてしまいました。

ま、それはまた後日あらためてご報告するとして。。。

やはり腹水がまた溜まってしまい、それもまた仙台で辛かった原因のひとつなんですが
月曜日は家で這いつくばっておりまして
昨日の火曜日、予約なしで病院へ飛び込んでまいりました。
I医師は不在ですが、同じ医療チームのユニークなIB医師が出てきてくれました。
この先生にはいつも臨時でご厄介をかけております。
昨日もまた、1リットルほどの腹水を抜いてもらい
ようやく体が軽くなって、なんとか動けるようになりました。

「ちなみに旅行はどちらへ?」と聞かれたので
山寺に登った話をしたら「それなら大丈夫」と言われました。
さらに、たっぷり膨らんだお腹を丸出しにして温泉にも入ってきたと言うと
「それはいいことです。そのくらいでなきゃ、なんにもできなくなっちゃいますからね」と
ほめて(?)くださいましたよ。

ただ、今回抜いた腹水にちょっと不審な点がひとつ。
今まで2回抜いたときには黄色い液体だったのですが
今回は血の混じった赤い色。
どうしてなのかは、はっきりと答えてくれませんでしたが
これがあまり続くようだと要注意だとはおっしゃってました。
どういうふうに「要注意」なんだか、それが知りたいのに。。。

これで計3回、約3リットルの腹水をとったわけですが
さすがに体がヘロヘロになりますね。
やっぱこの前新聞に載ってたやり方を試してもらった方がいいのかも。

新聞の記事によれば、たんぱく質の中のアルブミンという成分が重要だとのことでしたが
昨日、隣のベッドでそのアルブミンの点滴を受けている人がいたんです。
そうか、わざわざ自分のたんぱく質を濾過して入れなおさなくても
それだけ点滴してもらうってこともできるのか。
今度の診察日に、I医師に尋ねてみようと思います。

旅行から帰って、お腹を休めるために食事もまた流動食からやり直しておりますが
徐々にまた食べられるようになるでしょう。
今週末は知人と忘年会の予定も入ってます。
旅先からはたっぷりとおいしそうなスィーツを買ってきちゃってるし。
しっかり食べなきゃね。

1.2リットルの腹水

2009-11-22 | 闘病生活
昨日も腹水を抜いてもらいに、病院へ行ってまいりました。
今回はI医師といろんな話をする余裕があり、かなり有意義な1日となりました。

まずは腹水について。

我が家で購読している新聞に、実にタイムリーに
ガン患者の腹水についての記事が載っていたんです。

そこに書かれていたのは、

1.進行ガン(とくに胃がん、大腸がん、卵巣がん)の患者で腹水に悩まされる人はかなり多いこと

2.腹水の中にはたんぱく質が含まれていて、それを抜いてしまうと患者も衰弱してしまうこと

3.たんぱく質の中のアルブミンという成分は細胞の水分を適量に保つ働きをしているので
それが失われると腹水の溜まるスピードが速まってしまうこと

・・・などでした。

そしてそれらの問題を解決するために新しい治療法が試されているのだそうです。
それは、抜いた腹水を蒸留装置にかけ
ガン細胞や細菌を濾過してたんぱく質などの必要な成分だけを抽出し
腹水を抜きながら同時に点滴で体内へ戻すというもの。

患者の体力も栄養も保たれるし
何度か繰り返すうちに、腹水の溜まる頻度も少なくなってくるらしいです。

その新聞記事を切り抜いて持っていき、I医師に見せてみました。
すると意外にも「うちでもやったことあるよ」とのこと。
記事によれば、まだ使えるガンの種類が限られているようでしたが
おそらく胃ガンでも保険がきくだろうということです。

で、今後頻繁に腹水を抜かなければいけないのであれば
この方法を試してみたいと言ってみました。
ただしそれには入院が必要とのことです。

さらに、腹水を蒸留装置にかける際
やはりどうしても化学物質に触れてしまうため
ごくまれに、発熱などの副反応が起きる可能性もあることのこと。
そのため様子をみながらになるので、入院日数がどの程度になるかわからない、と。

どうせ仕事をやめてしばらく家にいることになるのだし
12月の旅行が過ぎればとりあえずなにも予定はないので
かまいませんよとお答えしました。

ただ問題がひとつ。
腹水から抽出できる必要成分はごくわずかなため
ある程度の量が溜まった状態でないと効果は得られないということ。
入院日を先に決めるのであれば、それまで腹水が溜まった状態で我慢しなければならないし
逆に腹水がどうしようもなく溜まったところで緊急入院という形をとるという方法もあるけど
いずれにしてもしばらく我慢の日々を過ごさなければいけないわけです。

となると、1ヶ月近くなんの予定も入れられませんねぇ。
私に耐えられるでしょうか。。。

次にI医師からこんな提案がありました。

やはりしばらく我慢して腹水をある程度溜めておき
その腹水を生理食塩水に見立ててタキソールの原液を流し込み
何日間かそのままにして抗がん効果が出たと思えたところで
腹水を抜く、というもの。
これなら、せっかく腹水を抜いてすっきりしたお腹に
あらためてタキソールと生理食塩水2リットル近くを入れる必要はないわけです。

ただし我慢の日々がちょっと長いな。
それに、やはり入院が必要だとのことで、これも何日かかるかわかりません。
でも体の負担は少ないですから、やってみる価値はあるかもしれません。

そこで今度は私から提案。
そろそろまたCTなどの検査を受ける時期でもあるし
いっそのこと入院して全部一気に済ませてしまいたい、と。
そのほうが何度も通院するより楽ですからね。

これにはI医師も快諾してくださり
ならば12月は慌しいから、年明けに一度入院して検査からなにからすべて済ませ
その後の治療方針を検討し直そうか、ということになりました。

そしてもうひとつ、I医師から 恐ろしい提案が ・・・
腹水を抜く道具一式持って帰って、自分で抜く?と。

じょーだんじゃありませんよ。
私、自慢じゃないけど、採血や点滴の針を 見ることさえできない んですよ。
一度、ポートに刺す針をうっかり見てしまい
それ以来、点滴のたびにその映像が脳裏に浮かばないよう必死なんですから。
それを手にとって、まして自分で刺すなんてできるわけないじゃありませんか。

でも、ポートというのは本来、そうやって自宅療養できるように作られているものなので
自分で刺している人は多いよ、とI医師。

まぁ、いつか通院も困難なほど重症になったときには覚悟を決めるかもしれませんが
それまでは毎日だって通院しますので、いまのところはご勘弁願いたいです。

さて、タイトルの「1.2リットル」ですが、なんで中途半端な量になったかと言えば
雑談に夢中になっていたからでございます。

2時間ほどもおとなしく寝ながら腹水を抜いて、もうじき1リットルになろうかという頃
診察時間を終えたI医師がやってきて
時間短縮のため、シリンジを使って手動で抜き始めたんです。

その時、ふと聞いてみました。
「先生、そういえばこの夏休みはどこへ行ったんですか?」
答えは「タヒチ」でした。お~お~、毎年豪勢ですこと。

いつも南国の海へでかけているようなのでダイビングでもするのかと思ったら
そうではないらしい。
ただのんびりするために行くそうなんですが
今回は一緒に行ったお友達に引っ張り回され、かなりアクティブに動き回ったとのこと。
とくに笑ったのが、イルカと泳いだという話。

I医師は、かわいいものが大嫌いなお方です。
大の大人がなんでイルカなんぞ見に行かなきゃいけないんだと
ずいぶん逆らったらしですが
タヒチには世界最大のイルカの飼育場があるとかで
しぶしぶついていき、これまたしぶしぶ、一緒に泳がされたそうです。
ところが、背びれにつかまって泳いでみたら、これが気持ち良かったそうで
滞在中、今度は自らすすんで再度訪れ、もう一回泳いできたとか。

自分たちみたいな心の磨り切れた大人には、ああいう心洗われる経験が必要だよと
イルカのかわいさを力説なさいました。

さらには、海のど真ん中の浅瀬に堆積している石灰岩で全身泥パックも経験なさったとかで
身も心もキレイさっぱり洗い流していらっしゃったのですね。
笑顔でイルカと泳ぐ姿も、泥パックの姿も、まったく想像がつきませんけど。

そんな話を大笑いしながら聞いているうちに
抜いた腹水は1リットルを越え、1.2リットルとなったわけですが
まだそれでも あと1リットルくらい 入ってそうだね、とのこと。
たしかにまだお腹は少し膨らんでおりますが
かなり楽になったことは確かです。

この日は、私と同じ抗がん剤治療をしているTさんという患者さんにも
久しぶりにお会いしました。
私と同じく腸閉塞も経験していらっしゃいます。
この方は白玉あんみつを一気食いして詰まっちゃったらしいです。

それ以来、何を食べてるか、どんな症状があるかなど
貴重な情報交換をしてきました。

やはり腹水を抜くだけでも体力は消耗するらしく
今日は1日グッタリしておりましたが
体が軽くなったせいか、最近陥りがちだったネガティブな思考がなくなりました。
あと1週間、お仕事がんばらなくては。

「やっぱり病気の人はダメだな」と言われないよう
できることなら「病気で休みがちでも、あの人は使える人だった」と思ってもらえるよう
跡を濁さずに気持ち良くやめられるよう、しっかり勤めてきたいと思います。

1リットルの腹水

2009-11-15 | 闘病生活
昨日は通院日。
どうせ診察だけだからゆっくりでいいだろうと
ついついのんびりとしてしまい
しかも電車はきついからバスで、と思ったら
予定していたバスに乗り遅れてしまい「げっ!次はこんな時間かよ?」となって
それでも雨の中、駅まで歩いて電車で行こうという気にはなれなかったので
「こんな時間」のバスを待った結果、いつもよりかなり遅れて病院へ到着。
通院日が雨なのって、イヤ。

前回と同じ若い検査技師さんの採血。
やはり血管確保に手間取っておられます。
輸血したからやりやすくなってるかと思ったけど
血管の太さや硬さはかわらないらしいです。

指先が冷たいと血流が悪くなると言われていたので
使い捨てカイロを握り締めて温めていたのですが、それだけじゃ足りなかったらしい。
検査技師さんは温かい蒸しタオルを持ってきて、私に握らせてくれました。
腕にもタオルを巻きつけられ、しかも手をゆっくりと優しくさすってくれます。
お~、まるでエステにいるみたいだ。気持ちいい~。
って、そんなうっとりしてる場合じゃないって。
でもなんか、とっても得した気分でした。

その後無事に採血を終え、診察へ。
今日は訴えることがたくさんあります。

足がむくむ、肩が痛い、腰も脇腹も痛いし、足には力が入らない。
食欲もない、ちょっと食べるとすぐおなかがパンパンになってほとんど食べられない。
立ったり座ったりがきつい。階段も上れない。
夜寝るときには、寝返りさえも打てないほど体のあちこちが痛くて動かない。

これすべて、同じ原因によるものだったらしいです。
すべての根源は腹水。

ここ2.3週間ほど、お腹が常にパンパンに膨れ上がっておりました。
下剤を飲んでも利尿剤を飲んでも、座薬を使っても引っ込まないお腹。
まさかメタボじゃあるまいし、こりゃあ腹水溜まってるなとは思っていたんですわ。
でもね、まさか非常事態宣言されるほどの量が溜まってるとは思いもしませんでした。

かつてタキソールの点滴をしていたときには
2リットルくらいの生理食塩水を毎回お腹に入れてたもんですから
そういう状態に慣れっこになってしまっていて
たいして気にしてなかったんですよねぇ。
I医師いわく「もうちょっと早く来てくれればよかったのに」・・・
そうか、病院に駆け込んでもおかしくない状態だったのか。。。
そして言われました。「じゃあ、入院しようか」

うそでしょ。
だってこの前、シリンジでちょこっと抜いてくれたことあったじゃない。
今回もこの場で抜いてはもらえないの?

そんなレベルじゃないと言われました。
この前は200cc程度だったけど、今回は リットル単位 で溜まってるから
時間をかけてゆっくり抜かないとダメだって。

でもね、いったん入院したら何日いることになるかわからないって言うんですよ。
私、今月いっぱいで仕事をやめるわけですが
いくらもう行きたくない職場だったとしても
最後くらいちゃんと通ってやるべきことをやって終わりにしたいじゃないですか。

そこで駄々をこねてみました。
12月になればいつでも入院できるけど、今月は無理。
まして今日からなんてもっと無理。
でもこのおなかを抱えて12月まで過ごすのも無理。
だから、ちょっとだけでもいいから今日、できるだけ抜いてちょーだい。。。と。

I医師、しぶしぶ承諾してくださいまして、すぐさま
輸血の時と同じ処置室のベッドへ移動。
とりあえず取れるだけ取ろうということで
お腹のポートに針を刺し、チューブをつなげて
あとは横になったまま、腹水が流れ出ていくのをじっと待つのみとなりました。

1時間ほどで0.5リットルの腹水が取れました。
意外に早く抜けてくれているのと、時間的にも少し余裕があったので
「もうちょっと取ろうか」ということになり、さらに1時間。
合計1リットルの腹水を抜いてもらいました。

それでもまだお腹はふくれております。
こりゃあほんとに、2リットルどころか3リットル近く溜まってるのかもな。
でもだいぶ、体は楽になりました。
お腹が空いたという感覚も久しぶりに戻ってきて
前よりもいくらかたくさん食べられるようになりました。

腹水というのは、体が栄養を吸収できなくなったときに
栄養分を蓄えるために溜まるものなのだそうで
そこから栄養を摂っているため
いっぺんに抜いてしまうと体の方が参ってしまうんだそうです。
だから本当は入院して、ゆっくりじっくり抜かなきゃいけないんだって。

それを一気に2時間で抜いてしまったので
本来ならその後1日休んでなきゃいけないんでしょうねぇ。
抜いてる途中で「今日これからお芝居見に行くんだけど・・・」と言ったら
I医師驚いて「どこへ?遠く?」と聞いたあと、ため息つかれちゃいました。
先に言うべきでしたか?
でもそう言ったら「じゃあ、やめよう」とか言いかねなかったでしょ。

大丈夫です。ちゃんと見に行かれましたから。
ちょっと疲れちゃったけどね。
(ちなみに見に行ったのは帝国劇場の「レ・ミゼラブル」です)

お芝居の話をしたあと、今度はいつ抜くかという話になったので
11月末と12月中旬に旅行の予定があることを正直に話しました。
I医師、さすがに呆れ顔でしたが、あわててカレンダーを取り出し
旅行に行くんならなおさらしっかり抜いておかないと歩けないよ、ということで
とりあえず来週もう1回、同じように通院で抜き
その後もマメに通院して少しずつ抜こうということになりました。

じゃあ入院はなしですか?
12月に入ってからなら、喜んで入院しちゃうんだけどなぁ。
でも通院でこれだけ抜けるんだから、その必要はなさそうですね。

ただ、いったん腹水が溜まり始めると、お腹にスペースができやすくなってしまい
いくら抜いてもまたすぐ溜まるんだそうで
今後は定期的に腹水を抜きに通わなければならないだろうとのこと。
さらに、この状態で抗がん剤を飲むのは体に負担がかかるけど
だからといって飲まないわけにはいかないし、とのことで
今回TS-1を1週間だけ飲んで様子をみることになりました。

そうそう、前回輸血した結果、貧血は見事に改善されておりまして
再度の輸血は必要なさそうです。
そう言えばめまいしないもんな。
よかったよかった。
輸血しながら腹水抜いてるなんて姿、想像しただけでゾッとしますもん。

というわけで、診察だけのつもりがお昼過ぎまで病院にいるはめになり
いったん帰ってから、あわてて身支度を整え、娘ッ子を連れてお芝居を観てまいりました。
劇場の階段を上がるのが辛かったですけどね。
お芝居そのものは堪能してきましたよ。

さすがに疲れて、今朝は朝寝坊しましたけど。
でもやっぱり身が軽くなった気がします。
来週もう1回抜いてもらったら、もっとすっきりできるかな。
そう思うと、いくらかやる気が起きてきました。
これでまた、体力復活に専念できるかも。


さて、この前の軽井沢旅行からもう1ヶ月も経ってしまいましたが、
ようやく 旅の記録 を更新いたしました。
今回も食べ物の話ばっかりですが、よろしければ読んでくださいませ。

仕事をやめる理由

2009-11-07 | 闘病生活
体調がまったく思わしくありません。
輸血をして元気になれると思っていたのに
実際には目に見えるように体力が落ちている気がします。

まず一番悩まされているのは「むくみ」
手術の後遺症のリンパ浮腫と思われます。
もう、足がパンパンです。
夜、足を高くして寝ているのですが
朝起きて一時間もすると、指の付け根あたりまで風船のように膨らんでいます。
靴を履くのもつらいし、なにより足に力が入らない。

足が上がらないんですよね。
自宅から駅まで自転車を使っていますが
自転車をまたぐことさえ困難です。
ペダルを踏む力も入らず、今までの倍くらいの時間をかけて
やっとのことで駅までたどり着きますが、ゼイゼイしちゃってます。
でも、歩けばもっとつらいし
帰りの買い物のことも考えるとやはり自転車を使うしかありません。
バスに乗るって手もあるけど、バス代ってけっこうバカにならないし。。。

通勤の道のりも、ほんの10段ほどの階段を上るのにも時間がかかるし
歩くのも遅い。
いつもと同じ電車に乗っても、職場に着くのがかなり遅くなります。

次につらいのは、左鎖骨あたりの痛み。
かなり前から医師には訴えていて、整形外科でも診てもらったことがありますが
「40肩、50肩ってヤツだね」ということでしっかり動かすように言われたのですが
そんな痛みじゃない気がします。
夜中に痛くて目が覚める事もあるし、仕事中に痛くてどうしようもないことも。
左手には力が入らず、時々ものを落とします。

この前も、出かける際の駅で
左手で携帯を持ったら落としてしまいまして
それを拾おうとしゃがんだらめまいがして尻餅をつき
そのままバランスを崩して背中までひっくり返ってしまいました。
誰も見てなかったのは、良かったといえばよかったけど
誰にも助けてもらえないってのも、ちょっと寂しい。。。

痛みを抑えるために痛み止めを飲みたいところですが
TS-1と痛み止めは相性が悪いらしく
先日どうしようもなくて寝る前に痛み止めを飲んだら
夜中に気持ち悪くて寝られなくなってしまいました。
なので、消炎鎮痛の湿布を貼っていますが
24時間作用するはずなのに、半日ほどしか持ちません。
湿布がダメなら温めてみるか、とカイロを当ててみたりもしますが
効果はありませんね。

足のむくみと鎖骨周辺の痛みのせいで
立ったり座ったりもつらいし、ものを持ち上げるのもつらい。
日常生活にかなりの影響がでております。
食器を洗う洗剤をポンプ式の容器に入れてるんですけどね
そのポンプを押すのさえ一苦労ですもん。

こうなると気力も萎えます。
ウサギの世話もめんどくさいし、洗濯も掃除もやる気がおきない。

部屋の中は散らかったまま。
洗濯は、休みの日にまとめて数日分を洗います。
ものを片付けるとか、捨てるとか、そういう作業をまったくする気になれないんです。

そんなことが続いたある日、ふと思いました。
これって、うつ病の症状ではないのか?と。
治療が長引いて、気づかぬうちに精神的にまいってしまっていたのではないかしら。
体が動かないのではなく、気持ちの問題なのではないだろうか。

思いつくのはやはり職場の環境。
コワイオネエサマがいますからねぇ。
なにがそんなに気に入らないのか、いつもいつも機嫌が悪い。
最近気づいたんですが、私が席を外している間
私が何をしているのか机の上をチェックしているんですよね。
常に私の行動を気にしているらしく
私が動くとちらちらと様子をうかがっているのがわかるし
探しものなどの時は、私に声もかけずに勝手に机の上の書類を探るし。

いつもと違う作業が必要なことを指示するときは
それがいつもと違うということを前もっては伝えず
こちらが作業を始めて、ちゃんと対応できているかどうかを試すんです。

そんなに私の行動ばっかり気にしていたら疲れちゃうんじゃないかと思うんですけどねぇ。
病気になっちゃうよ。

で、最近はお昼休みでさえもほとんど口を聞いてくれません。
機嫌のいいときには雑談にも応じてくれるので
嫌われてるわけではないようなんですが
どうやら、一緒に仕事をしている人を虐げていないと
自分の立場を維持する自信がないんでしょうね。

気の毒な人だなと思うこともあるんですが
やはりこれからもずっと一緒にやっていこうという気にはなれません。
そんな憂鬱な気持ちが、体調にも影響しているのではないかと思うのです。
少なくとも、万全ではない体調を我慢してまで
この職場に居続けようとは思えなくなってしまったんです。

仕事をやめ、精神的に楽になったところで
それでも体調不良がよくならなかったら
あらためて原因を探っていこうと思います。

とりあえずは肩の荷を降ろしたい。
それが今一番の願いですね。

今月末まであともうちょっと。
来月からはゆっくり家で過ごします。
経済的にはかなりきつくなるけど、しばらくは家族に援助してもらって
また働けるようになったらしっかり稼いで返していきたいと思います。

輸血はしたけれど・・・

2009-10-31 | 闘病生活
やっとゆっくりPCに向かう余裕ができました。
輸血して、今度こそ元気になれるかと思ったけれど
なんだかなぁ・・・
かえって調子悪くなったんじゃないかと思うほど
気力の萎えている私でございます。

時は火曜日、仕事を休んで病院へと向かいました。
とは言っても、やはり緊張していたのか朝からおなかの調子が最悪。
起きてから腹痛が治まるまでトイレに通うこと2時間。
家を出るのはだいぶ遅くなりました。

診察はないからゆっくり来ていいよと言われてはいたものの
あまり遅くなればそれだけ終わるのも遅くなるわけで
気持ちばかりが焦ります。

駅の階段の上り下りがつらいのでバスを利用しましたが
平日の道路って混んでるんですね。
いつもなら20分程度の道のりに、40分もかかりました。
降りる時には乗り物酔い寸前。気持ち悪っ。
そこから10分ほどの道のりを歩く気にもなれずタクシーに乗りましたが
結局、予定よりも1時間ほども遅れて病院へとたどり着きました。

通されたのは、診察室横にある「処置室」。
簡単な点滴や注射を受けたり、超具合の悪い患者を休ませたりするために使う部屋です。
入院前の一時避難室にも使われるので
そこにあるベッドはストレッチャー兼用。寝心地最悪です。

しかも診察室裏の医療関係者用通路とつながっているので
両側の壁際に置かれたベッドの間は、ほとんど廊下同然。
看護師さんが頻繁に行き来し、話し声も筒抜け。
なんとも落ち着きませんが、それでもそのうちにそんな喧騒がBGMのように心地よくなり
さらに、へたに隔離されているよりは忘れられる心配がなく
しょっちゅう誰かしらカーテンの隙間から覗いていってくれるので
かえって安心な場所ではありました。

この日も私の血管は、貧血のせいか細く硬く
ベテラン看護師さんが二人続けて針を刺すことに失敗。
とはいえ、土下座でもしそうなくらい恐縮してくださっていたので
こちらも怒る気になれず。
I医師を呼ぼうということになったのですが、あいにく内視鏡検査の真っ只中とのことで
「今日はH先生がいるって言ってました」とこちらからリクエスト。

H医師は、腸閉塞で入院中にお世話になった若い先生ですが
佐野史郎に似たのっぺり顔で、無口で無表情。
でもこちらの質問には的確に答えてくれるし
患者の気持ちを汲み取って安心させるのが上手な先生です。

入院病棟で処置中のH医師を呼び出し、待つこと30分。
「1回で終わらせたいから、ゆっくり慎重に刺すよ。その分痛いけど我慢して」と言われ
実際とっても痛かったけど、ちゃんと1回で終わらせてくれました。
こういう先生なら、どんなに痛くたって我慢します。
私が、抗がん剤の点滴を拒否した事件をちゃんと覚えていて
「化学療法室の先生も上手とは限らないんだよねぇ」と
いたずらっぽく笑って去って行きました。

結局、私の到着遅れとこの待ち時間のため、輸血が始まったのは11時過ぎ。
2時間くらいね、と言われていたのですが
実際には4時間もかかり、終わったのは午後3時過ぎでした。
おかげさまでたっぷり寝ることができました。

血液の入ったパック。

ほんとに「血」なんですねぇと言って、看護師さんに笑われました。

にしても、パックの両脇にもなにやらチューブが巻きつけられていて
どことなく心臓を思わせる作り。
そんなに不気味な形にしなくたっていいのに。

200ccのパックを2つ。計400ccが私の血管に流し込まれました。
これで足りなければ次回、さらに400cc追加するんだそうです。

輸血中、とくに異常も感じられず無事に終了。
終わったとき、掌がいつもより赤かったので「おぉ血が増えたんだなぁ」と感じました。

看護師さんの「これで元気になるよ」という言葉を信じて
さぁ元気に帰るぞ!と立ち上がったところで、激しい立ちくらみ。
再度、ベッドに寝かせられました。
やはり、いきなり増えた血液を急激に循環させるのは危険なんだそうです。

ベッドの背もたれを徐々に上げていき
少しずつ起き上がって体を慣らせるのに15分ほども費やしたでしょうか。
それでもフラフラします。
たちあがっていくらか経ったところでやっと歩けるようになり
看護師さんから「なにかあったらすぐに座ること」と注意を受けて処置室を後にしましたが
のろのろとしか歩けません。

そこで私、ハタと気づきました。
そういや朝から飲まず食わずじゃん!
そりゃいくら輸血したって歩けねぇわけだよ。

で、会計を済ませ、展望レストランへ行きました。
今日くらい、ちょっとお高めの豪華なパンケーキ食べたっていいでしょ、ってことで。


キャラメルパンケーキとカフェオレ。
これがねぇ。。。とんだ代物でしたね。

パンケーキは、冷凍ものを解凍しただけと思われます。
まぁ、それは許しましょう。

問題は、アイスです。
普通、アイスって腐らないですよね。
腐らないからこそ、賞味期限もないわけであって。

でもこのアイス、口の中でなんとも不快な糸を引いたのですよ。
納豆を食べた後のような、ネバッとした感触。
まさかこんなところで「トルコアイス」を使っているわけでもあるまい。
こりゃあ、相当古いアイスを使っているのではなかろうか。
味も香りも飛んじゃってるし。

こんなものでまたお腹を壊したくはないので
一番上のパンケーキを1枚食べただけで退散してきました。
これで930円。
これなら1階のセルフサービスのレストランかドトールに入ったほうがよかったな。

ちょっと贅沢しようなんて考えたせいで、後味の悪い結果となってしまいました。ふん。

さて帰り道。
まだまだゆっくりとしか動けません。
それでも、駅まで歩けたし、電車に乗ってちゃんと帰りつくことが出来ました。
いくらか元気になったのかなぁ。

夕飯の買い物をしながらゆっくりゆっくりと歩いて家に着いたのは夕方6時。
結局、丸1日費やしてしまいましたね。

下準備のいらない簡単なお鍋を娘と囲みましたが、あまり食が進みません。
それでも暖かいものを食べてやっと一息ついたところで、やはり体がダルい。
後片付けもほったらかして、横になり一眠り。
血液が増えて体が温まるかと思ったのに、寒いです。
熱々のお鍋を食べたばかりなのに。

娘ッ子に布団を掛けてもらい1時間ほど寝ましたが、その後も調子は最悪で
家事は放棄してお風呂に入って体を暖めたあと、すぐに寝てしまいました。

翌日はお仕事でしたが、やはりとくに調子がよくなったわけでもなく
通勤の道のりはいつもと同様、ちょっとしんどかったです。
ただ、勤務を終えての帰り道は、確かにいつもより楽だったかも。
やっぱりそんなに劇的に良くなるってもんでもないんでしょうね。
なんとなく「楽になったかなぁ」程度のものなのかもしれません。


それから4日も過ぎてしまいましたが
ゆっくり休む間もない忙しい日々だったせいか
それとも私の体内で、なにか別の症状が進行しているのか
今日の体調もまた芳しくありません。

なにがどうなっているのか。
長くなりそうなのでまたあらためて書きますが
仕事を続けるのもそろそろ限界かなぁという気がしております。

とりあえず、明日までゆっくり休み
来週も祝日があるからまたじっくり体を休めて、ちょっと様子見ですね。
11月半ばにまた診察を受け、その結果によってさらに輸血をしてもらって
もしかしたらそれで元気になれるのかもしれません。
だって、下まぶたをあかんべぇすると、粘膜がまだ白いもん。
まだまだ貧血は充分に改善されてないってこと。

血液の元になりそうなもの、たっぷり食べなくちゃ。
レバーは嫌いだけど・・・・