湖のほとりから。

花と空と心模様を写真と詩と文に託して。

純米大吟醸 『獺祭』

2018-10-18 20:52:49 | 日記
「柿(かき)くえば 鐘(かね)がなるなり 法隆寺」

と、病魔に侵された正岡子規が、
一旦よくなり奈良の法隆寺に立ち寄った際
ああ、秋だなぁと詠んだ有名な句。


その後、病死した正岡子規が
90年後に自分のつけた名前から
世界に轟く日本酒が命名されるとは
思ってもみないことだったでしょうね。


山口県岩国市 旭酒造がつくる、大吟醸『獺祭』

そのラベルには命名の由来が書かれてある。

獺祭とは
獺(かわうそ)が捕らえた魚を岸に並べて、まるで祭をするように見えるところから転じて詩や文を作る時
多くの参考資料等をひろげちらすことをさす。
また、日本文学の革命児 正岡子規が
自らを獺祭書屋主人と号している。

私達は
「酒造りは夢造り、拓こう日本酒新時代」をスローガンに少しでも良質な酒を目指そうとする、この酒を世に出すにあたり
正岡子規にあやかって酒銘を『獺祭』と
命名しました。

と、記している。


杜氏を置かず、徹底した品質管理のもと、生産ラインが作られ生み出される酒。
それまでは、味は良くても品薄で
プレミアがつくほどだった。

ちょうど
その大量に出回る前のことになるのでしょうね。
世界に獺祭の名が出る前のこと


うちの日本酒好きの長男は
自分の結婚式に『獺祭』を一升瓶5本
どこからか調達してきたのか、
披露宴に持ち込んで皆さんに振る舞った。

山口での式だったので
食事も山口にちなんだもの
それに合わせたのか、そのお酒だけでも
かなり盛り上がった披露宴となった。


私は日本酒好きではあるけれど
お猪口二杯で十分、いや、それ以上だと
酔って、どこでも寝てしまう。
その程度を日本酒好きと
お笑いの掴みとして採用させてもらっている私。


しかし、先にシャンパンを少し飲んでしまった後、それ程度の酒の弱さでは
流石に披露宴とはいえ
獺祭を口にすることはできず
目の前を行き来する一升瓶を見ていた思い出がある。


普段、このお酒を見かけても
日常に飲むには少々お高いもの。

しかし、今日は、またまた入った店で
最後の一本であり、棚を変えたいからと
なんと半額でポツンと一本。

衝撃の一目惚れ

720mlではあるが、
可哀想にと。

いやいや、自分が飲みたかっただけ。

優しい口当たり
甘口で、鼻に抜けて行くとき
米の香りが素晴らしく
とても美味しいお酒だった。

















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