湖のほとりから。

花と空と心模様を写真と詩と文に託して。

夕焼けの湖畔にて

2018-10-03 19:50:15 | ポエム
誰かが
あの彼岸花に耳打ちしたのね

お彼岸が終わったよって

だから
すっかり彼岸花達は姿を消した


最後の最後に
朱色の花は
誰かの気持ちに
緋い火を灯したのか
朱い種を蒔いたのか
あの朱い色した花は
もう見つからなかった


あたりは
季節の尻尾を揺らしながら
緞帳(どんちょう)を下ろすように
夕焼けの色を映していくのね


すこし空気が重くなって


ひんやりとした風が吹いた



首元だけ
自分が裸になっているような気がして


両手で首を覆ったけれど
オレンジの光は
私の心を透かしながら貫いていった



そう
私はまた
西を向いて立っている


去年の今頃って.....


想いながら
数えながら
ここに立っている


色んなことがあっても
嘘偽りない私が
ここに‥


来年も
きっとこうしていることでしょう
























  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする