昔、とてもギターの上手な男子がいた。
指の綺麗な男子だった。
その男子の眼差しが好きで
近寄ることが出来ずに
壁に隠れていつも見ていた。
当時の学生時代の最後の年は
早々とサイン帳なるものを回して
それぞれに個性的なものを
お別れの儀式のように書いてもらっていた。
私も例に漏れずに
赤いサイン帳を女子の友達へと回して
書いてもらい、やがて
先生達にも書いてもらった。
最後の最後に
そのギターの上手い男子に
チカラを振り絞るように書いてもらうために持って行った。
直接話したのは、初めてかもしれない。
淡い淡い恋だった。
その男子は快く承諾
ふた晩ほど、預からせてほしいとのことで、手渡した。
2日後に返ってきたサイン帳には
長々とした詩が書かれていた。
歌詞かと思ったが違う
何がなんのことか、分からず
羊雲がなんちゃらかんちゃら
僕はそれを見つけて、なんちゃらかんちゃら
って、全て英語だったから
私の英語力では、わからないことだった。
けれど
どう考えても
恋らしい憶測は皆無だと感じた詩だった。
しかも、最後の最後に
『So long』と繰り返してあった
Good-byeでもなくSo long
See you againがなくてSo long
悲しい最後の言葉だけリフレインした
今なら、じゃまたねってことなんだろうけれど、
その時の私には永遠の別れのような気がしてならなくて悲しかった
のち、
何故か空に羊雲を見つけると
『So long』と言うワードが
私の頭の中で変換されるようになった
そういえば
羊雲は、秋の雲だったね
このところ
あまりにも涼しすぎて
半袖じゃ肌寒いぐらい
台風が次から次にやってくるせいもあるでしょうが、確実に秋に近づいている
羊雲も、形を変えながら
走っていくように
雲の流れも早いはずだゎ
ふと見上げた空の羊雲につぶやく
『So long』
指の綺麗な男子だった。
その男子の眼差しが好きで
近寄ることが出来ずに
壁に隠れていつも見ていた。
当時の学生時代の最後の年は
早々とサイン帳なるものを回して
それぞれに個性的なものを
お別れの儀式のように書いてもらっていた。
私も例に漏れずに
赤いサイン帳を女子の友達へと回して
書いてもらい、やがて
先生達にも書いてもらった。
最後の最後に
そのギターの上手い男子に
チカラを振り絞るように書いてもらうために持って行った。
直接話したのは、初めてかもしれない。
淡い淡い恋だった。
その男子は快く承諾
ふた晩ほど、預からせてほしいとのことで、手渡した。
2日後に返ってきたサイン帳には
長々とした詩が書かれていた。
歌詞かと思ったが違う
何がなんのことか、分からず
羊雲がなんちゃらかんちゃら
僕はそれを見つけて、なんちゃらかんちゃら
って、全て英語だったから
私の英語力では、わからないことだった。
けれど
どう考えても
恋らしい憶測は皆無だと感じた詩だった。
しかも、最後の最後に
『So long』と繰り返してあった
Good-byeでもなくSo long
See you againがなくてSo long
悲しい最後の言葉だけリフレインした
今なら、じゃまたねってことなんだろうけれど、
その時の私には永遠の別れのような気がしてならなくて悲しかった
のち、
何故か空に羊雲を見つけると
『So long』と言うワードが
私の頭の中で変換されるようになった
そういえば
羊雲は、秋の雲だったね
このところ
あまりにも涼しすぎて
半袖じゃ肌寒いぐらい
台風が次から次にやってくるせいもあるでしょうが、確実に秋に近づいている
羊雲も、形を変えながら
走っていくように
雲の流れも早いはずだゎ
ふと見上げた空の羊雲につぶやく
『So long』