瓢簞舟の「ちょっと頭に浮かぶ」

こちらでは小説をhttps://kakuyomu.jp/works/16816700427846884378

今日の言葉 3

2015-06-01 13:50:21 | 随想
「(前略)――おい天気が少々剣呑になって来たぜ」 「なに、大丈夫だ。天祐があるんだから」 「どこに」 「どこにでもあるさ。意思のある所には天祐がごろごろしているものだ」 夏目漱石「二百十日」 あたしも圭さんに倣って天祐派である。 で、ラストシーン。 「(前略)――あの下女は単純で気に入ったんだもの。華族や金持ちより尊敬すべき資格がある」 「そら出た。華族や金持ちの出ない日はないね」 . . . 本文を読む
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短歌 4

2015-06-01 12:28:31 | 随想
なにかしてふつと涙のうかみいづスウヰトピイをつまむとせしに 竹久夢二 竹久夢二の絵にはとくに何も感じないけれど、歌は好い。 齢をとって私は涙もろくなったが、本当になんでもない些細なことに涙する。だけどそれは、我、老いたり、という感じなのではなく、いよいよ存在の不可思議が増し、その妙味に感じ入っているのである。 【註】 上記の歌は「日本文学電子図書館」の「小夜曲(せれなあど)」より。 で . . . 本文を読む
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