旧・フレアバーテンダーCATMANの今日の一杯

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本日紹介のカクテル「CAIPIRINHA CON HUMO」!!

2014年03月24日 | カクテル紹介

本日はカクテルバー・ネマニャのシグネチャー・カクテルの一つ「カイピリーニャ・コン・ウモ(CAIPIRINHA CON HUMO)」をご紹介致します

ブラジルでは、2014年にワールドカップ、2016年にオリンピック(リオデジャネイロ)が開催されます。

今年のブームが予測されるブラジル代表のカクテル「カイピリーニャ」のツイストになります。

写真下が「カイピリーニャ・コン・ウモ」で、以前の職場で2012年秋に考案したものになります。

カシャーサ、ライム・ジュース、ハチミツ(流行りはじめ当時はハチミツを使用)をサクラ・チップでスモークし薫香付けたカクテルです。

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カイピリーニャの歴史は、カシャーサの歴史に関わりを持ちます。

16世紀のブラジル植民地時代、入植者はカシャーサを果物などで割らずにそのまま飲んでいました。

当時の入植者は、果物は"奴隷の食べ物"と考えていた為、カシャーサをストレートで楽しんでいました。

やがて、奴隷の方達が飲んでいたサトウキビ・ジュースに柑橘ジュースを混ぜる「ガラーバ」にカシャーサを加えて飲み始めました。

そのカクテルがカイピリーニャの原型とされています。

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誕生したカクテルは、サンパウロ州のピラシカーバという町で"風邪を治す飲み物"として飲まれ始めます。

当時のレシピは、カシャーサにライム、砂糖、ハチミツ、ニンニクを加えたカクテルでした。

カクテル名は、先住民族のトゥピ族の田舎に住む人を意味する言葉の"CAIPORA(カイポーラ)"のポルトガル語読みの"カイポーラ"が語源の由来とされています。

カクテルは、6月のブラジルのお祭り「Festa Junina(フェスタ・ジュニーナ)」で飲まれる様になり、若い娘がこのカクテルを作っていた事から、ポルトガル語の娘を意味する"FILHA(ヒィーリャ)"とカイポーラという言葉が造語となり、田舎娘と言うような意味合いの「CAIPIRINHA(カイピリーニャ)」となりました!

カシャーサは、1990年代初めに世界のマーケットでも販売を開始し、同時にカイピリーニャが世界に広がりました。

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カシャーサの入手が難しかったバーでは、自国のスピリッツを代用して作るようになり、ラムベースの「カイピリッシマ」や、ウオッカ・ベースの「カイピロスカ」「カイピリータ」が登場し流行致しました!

90年代後半には、他のフルーツやリキュールを加えたバリエーションが増え、様々なカイピリーニャが登場しました。

写真上の様に、90年代イタリアで出版されたカクテル・ブックにもカイピリーニャのバリエーションが紹介されています。

特にカイピロスカのバリエーションは、とどまる事を知らないくらい種類が増加し続けております。

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今回の紹介の「カイピリーニャ・コン・ウモ(CAIPIRINHA CON HUMO)」の"Con Humo"は、スペイン語で"燻製"の意味で、その名の通り、燻製したカイピリーニャとなります!

是非お試し下さいませ!!


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