最強厩舎の若大将が朝日杯FSに出走する。
10年2着リアルインパクト、11年アルフレードと目下2年連続連対中の最強厩舎。3年連続連対を目指し、満を持して送り込むのは…
★12フラムドグロワール…ダイワメジャー×BT
父は言わずと知れた名マイラーのダイワメジャー。母は00年のオークス馬シルクプリマドンナで、プリマドンナも最強厩舎所属であった。母子二代のG1馬オーナーの期待がかかるのだが…
外枠不利と言われる中山芝1600mで、なんとかギリギリセーフの6枠12番は良いとして、問題は父が朝日杯FSで不振のSS系ダイワメジャーということだ。
が、そこは昨年のアルフレードを勝利に導いたウイリアムズの腕に期待。それに東スポの絶好調男の虎石の◎というのも心強い。
人気は同じ藤沢厩舎のコディーノには敵わないが、先週の阪神JFでは1番人気の須貝厩舎のコレクターアイテムを押さえ、同厩舎の人気薄の方のローブティサージュが優勝をかっさらった。「同厩舎の2頭出しは人気を狙え!」というのは古くからの格言だ。
また、そもそもコディーノは朝日杯に使うかどうかは流動的だったのに対し、フラムの方は早々と朝日杯を目標にローテを組まれていた。ハナから勝負はフラムの方ではないのか?と、一応フォローを入れておこう。
■血統傾向■*91年以降の過去21年
SS産駒が初めてターフに登場したのが94年。そのファーストクロップのフジキセキがいきなり朝日杯を制し、翌95年もSS産駒のバブルガムフェローが勝ちV2を決め、日本の競馬界に激震が走った。大方の予想通り、SS産駒は旋風を巻き起こしクラシックを悉く制していくのだが、こと朝日杯に関しては不振傾向が続いている。
バブルが勝った95年以降、96年~99年は勝てず仕舞いどころか3着以内に一頭も入っていない。ようやく3勝目をあげたのは00年のメジロベイリーで、その時は2着にタガノテイオーが入り、初めてのSS産駒のワン・ツーを決めた。これで朝日杯もSS産駒の独壇場と思いきや、01年~05年まで5連敗を喫し、4勝目は06年のドリームジャーニーまで待たねばならなかった。だが、それで勝ち切れない傾向に終止符を打ったわけではなく、02年以降の過去10年では二代目SS系種牡馬を含めた成績は【1-3-5-39/48】で、勝率2.1%、連対率8.3%、複勝率18.8%と勝ち切れないというよりも、大不振。
【父SS系】
2ネオウィズダム…ネオユニヴァース
12フラムドグロワール…ダイワメジャー
13ディアセルヴィス…アドマイヤジャパン
一方、母父SSは目下4連勝中で、過去10年では【5-0-0-10/15】と、勝ち切るキャラクターなのが面白い。
【母父SS(系)】
1ザラストロ…ダンスインザダーク
3ゴットフリート…SS
5コディーノ…SS
14ロゴタイプ…SS
SS系よりも成績を上回っているのが、父ノーザンダンサー系。過去10年で【4-5-0-20/39】で、勝率13.8%、連対率31・0%と、父SS系を遥かに上回る成績をあげている。但し、母父ノーザンダンサー系は【1-5-6-48/60】で、勝率1.7%、連対率10・0%、複勝率20.0%と、父SS系並みに不振傾向にある。
父でも母父でもノーザンダンサー系は、その枝が万遍なく出ており、特にこれといった偏りは見られないが、気になるラインを2、3あげておく。
<ストームバード系:1-2-1>
03年2着メイショウボーラー…母父ストームキャット
06年3着メイショウダイドウ…母父ストームキャット
07年1着ゴスホークケン…父バーンスタイン
09年2着エイシンアポロン…ジャイアンツコーズウェイ
<ニジンスキー系:0-3-0>
02年2着サクラプレジデント…母父マルゼンスキー
06年2着ローレルゲレイロ…母父テンビー
11年2着マイネルロブスト…父ゼンノエルシド
ニジンスキー系を持つ馬は2着ばかりというのが面白い。
【父か母父にノーザンダンサー系を持つ出走馬】
1ザラストロ…父ホワイトマズル(リファール系)
2ネオウィズダム…母父グレープツリーロード(ニジンスキー系)
3ゴットフリート…父ローエングリン(サドラーズウェルズ系)
4テイエムイナズマ…母父ダンチヒ(ダンチヒ系)
7ティーハーフ…母父グリーンデザート(ダンチヒ系)
9エーシントップ…父テイルオブザキャット(ストームバード系)
14ロゴタイプ…父ローエングリン(サドラーズウェルズ系)
父ミスプロ系は過去10年で【2-1-2-24/29】で、勝率6.9%、連対率10.3%、複勝率17.2%と、可もなく不可もなくといったところ。
複数回馬券になっているのは、08年2着フィフスペトル、09年1着ローズキングダムの父キングカメハメハのみで、その父キングマンボは09年3着のダイワバーバリアンの母父である。同系を持つ馬は、断トツ1番人気は間違いないコディーノ一頭のみ。
SS系よりも、同じヘイルトゥーリーズン大系統に分類することができるロベルト系は、過去10年で【2-0-1-13/16】で、勝率、連対率12.5%、複勝率18.8%と、その出走頭数の少なさを考えれば大健闘と言える。その内訳は、03年3着アポインテッドデイ(父レッドランサム)、08年セイウンワンダー(父グラスワンダー)、11年アルフレード(父シンボリクリスエス)。このロベルト系は、もっと遡っても93年1着ナリタブライアン(父BT)、96年1着マイネルマックス(父BT)、97年1着グラスワンダー(父シルバーホーク)と、昔から勝ち切るケースが多い。出走馬中の該当馬はグラスワンダー産駒のクラウンレガーロ1頭のみであるが、母父を含めるのならワキノブレイブとフラムドグロワール(ともに母父BT)が該当する。
上に出てきた父が4大系統以外の馬は、過去10年で【1-1-2-30/34】で、勝率2.9%、連対率5.9%、複勝率11.8%と、父SS系よりも不振傾向にあるので、余程能力が抜けていない限りは、ハナから無視してもよい。
ちなみに馬券になったのは、02年3着テイエムリキサン(父タイキシャトル)、03年2着メイショウボーラー(父タイキシャトル)、05年3着ジャリスコライト(父ファンタスティックライト)、10年1着グランプリボス(父サクラバクシンオー)の4頭。
10年2着リアルインパクト、11年アルフレードと目下2年連続連対中の最強厩舎。3年連続連対を目指し、満を持して送り込むのは…
★12フラムドグロワール…ダイワメジャー×BT
父は言わずと知れた名マイラーのダイワメジャー。母は00年のオークス馬シルクプリマドンナで、プリマドンナも最強厩舎所属であった。母子二代のG1馬オーナーの期待がかかるのだが…
外枠不利と言われる中山芝1600mで、なんとかギリギリセーフの6枠12番は良いとして、問題は父が朝日杯FSで不振のSS系ダイワメジャーということだ。
が、そこは昨年のアルフレードを勝利に導いたウイリアムズの腕に期待。それに東スポの絶好調男の虎石の◎というのも心強い。
人気は同じ藤沢厩舎のコディーノには敵わないが、先週の阪神JFでは1番人気の須貝厩舎のコレクターアイテムを押さえ、同厩舎の人気薄の方のローブティサージュが優勝をかっさらった。「同厩舎の2頭出しは人気を狙え!」というのは古くからの格言だ。
また、そもそもコディーノは朝日杯に使うかどうかは流動的だったのに対し、フラムの方は早々と朝日杯を目標にローテを組まれていた。ハナから勝負はフラムの方ではないのか?と、一応フォローを入れておこう。
■血統傾向■*91年以降の過去21年
SS産駒が初めてターフに登場したのが94年。そのファーストクロップのフジキセキがいきなり朝日杯を制し、翌95年もSS産駒のバブルガムフェローが勝ちV2を決め、日本の競馬界に激震が走った。大方の予想通り、SS産駒は旋風を巻き起こしクラシックを悉く制していくのだが、こと朝日杯に関しては不振傾向が続いている。
バブルが勝った95年以降、96年~99年は勝てず仕舞いどころか3着以内に一頭も入っていない。ようやく3勝目をあげたのは00年のメジロベイリーで、その時は2着にタガノテイオーが入り、初めてのSS産駒のワン・ツーを決めた。これで朝日杯もSS産駒の独壇場と思いきや、01年~05年まで5連敗を喫し、4勝目は06年のドリームジャーニーまで待たねばならなかった。だが、それで勝ち切れない傾向に終止符を打ったわけではなく、02年以降の過去10年では二代目SS系種牡馬を含めた成績は【1-3-5-39/48】で、勝率2.1%、連対率8.3%、複勝率18.8%と勝ち切れないというよりも、大不振。
【父SS系】
2ネオウィズダム…ネオユニヴァース
12フラムドグロワール…ダイワメジャー
13ディアセルヴィス…アドマイヤジャパン
一方、母父SSは目下4連勝中で、過去10年では【5-0-0-10/15】と、勝ち切るキャラクターなのが面白い。
【母父SS(系)】
1ザラストロ…ダンスインザダーク
3ゴットフリート…SS
5コディーノ…SS
14ロゴタイプ…SS
SS系よりも成績を上回っているのが、父ノーザンダンサー系。過去10年で【4-5-0-20/39】で、勝率13.8%、連対率31・0%と、父SS系を遥かに上回る成績をあげている。但し、母父ノーザンダンサー系は【1-5-6-48/60】で、勝率1.7%、連対率10・0%、複勝率20.0%と、父SS系並みに不振傾向にある。
父でも母父でもノーザンダンサー系は、その枝が万遍なく出ており、特にこれといった偏りは見られないが、気になるラインを2、3あげておく。
<ストームバード系:1-2-1>
03年2着メイショウボーラー…母父ストームキャット
06年3着メイショウダイドウ…母父ストームキャット
07年1着ゴスホークケン…父バーンスタイン
09年2着エイシンアポロン…ジャイアンツコーズウェイ
<ニジンスキー系:0-3-0>
02年2着サクラプレジデント…母父マルゼンスキー
06年2着ローレルゲレイロ…母父テンビー
11年2着マイネルロブスト…父ゼンノエルシド
ニジンスキー系を持つ馬は2着ばかりというのが面白い。
【父か母父にノーザンダンサー系を持つ出走馬】
1ザラストロ…父ホワイトマズル(リファール系)
2ネオウィズダム…母父グレープツリーロード(ニジンスキー系)
3ゴットフリート…父ローエングリン(サドラーズウェルズ系)
4テイエムイナズマ…母父ダンチヒ(ダンチヒ系)
7ティーハーフ…母父グリーンデザート(ダンチヒ系)
9エーシントップ…父テイルオブザキャット(ストームバード系)
14ロゴタイプ…父ローエングリン(サドラーズウェルズ系)
父ミスプロ系は過去10年で【2-1-2-24/29】で、勝率6.9%、連対率10.3%、複勝率17.2%と、可もなく不可もなくといったところ。
複数回馬券になっているのは、08年2着フィフスペトル、09年1着ローズキングダムの父キングカメハメハのみで、その父キングマンボは09年3着のダイワバーバリアンの母父である。同系を持つ馬は、断トツ1番人気は間違いないコディーノ一頭のみ。
SS系よりも、同じヘイルトゥーリーズン大系統に分類することができるロベルト系は、過去10年で【2-0-1-13/16】で、勝率、連対率12.5%、複勝率18.8%と、その出走頭数の少なさを考えれば大健闘と言える。その内訳は、03年3着アポインテッドデイ(父レッドランサム)、08年セイウンワンダー(父グラスワンダー)、11年アルフレード(父シンボリクリスエス)。このロベルト系は、もっと遡っても93年1着ナリタブライアン(父BT)、96年1着マイネルマックス(父BT)、97年1着グラスワンダー(父シルバーホーク)と、昔から勝ち切るケースが多い。出走馬中の該当馬はグラスワンダー産駒のクラウンレガーロ1頭のみであるが、母父を含めるのならワキノブレイブとフラムドグロワール(ともに母父BT)が該当する。
上に出てきた父が4大系統以外の馬は、過去10年で【1-1-2-30/34】で、勝率2.9%、連対率5.9%、複勝率11.8%と、父SS系よりも不振傾向にあるので、余程能力が抜けていない限りは、ハナから無視してもよい。
ちなみに馬券になったのは、02年3着テイエムリキサン(父タイキシャトル)、03年2着メイショウボーラー(父タイキシャトル)、05年3着ジャリスコライト(父ファンタスティックライト)、10年1着グランプリボス(父サクラバクシンオー)の4頭。
訂正します。