■血統傾向~過去21年■
その産駒がクラシック戦線にデビューしたのは1995年。ダンスパートナーは桜花賞では2着に敗れたものの、次のオークスではきっちりとリベンジを果たした。また、牡馬では、ジェニュインとタヤスツヨシが皐月賞を、そしてダービーでは順番を入れ替えワン・ツーフィニッシュで決めたサンデーサイレンス。
その後、猛威を奮うかと思われたSS産駒であったが、ことオークスに関して2着はあるものの、なかなか勝てずじまいであった。だが、03年の馬場改修を機に、オークスはSS系の草刈場と化している。まさか、父SS系、ひいては社台グループのために馬場を改修したとは言わないが、父SS系は【5-5-5】と大活躍を見せているのだ。
スペシャルウィークが2勝、ゼンノロブロイが1勝3着1回、フジキセキ、マンハッタンカフェが2着1回、ロイヤルタッチ、アグネスタキオンが3着1回と、その勢いは二代目になっても衰えていない。
今年の1番人気は間違いなく桜花賞馬のマルセリーナ。単勝1倍台も有り得る一本被りの断トツ人気になるだろう。オークストライアル組からも、これといった新星が現れていない状況ならば、納得というもの。しかも、そんなマルセリーナを血統傾向も後押ししている。
☆ マルセリーナ…ディープインパクト×マージュ
父がSS系のディープインパクトであることもそうであるが、キモは母父の方。母父マージュは聞きなれない名前だが、実はキングカメハメハの母父と同じノーザンダンサー系のトライマイベスト(TMB)系である。昨年は、そのキンカメを父に持つアパパネと、母父に同系のラストタイクーンを持つサンテミリオンがG1史上初の同着優勝を果たした。どうやらマルセリーナに喧嘩を売るのは得策ではなさそうだ。素直に相手探し。
2番人気は、桜花賞2着のあの馬で間違いない。
☆ ホエールキャプチャ…クロフネ×SS
よくクロフネ産駒の長距離適性に疑問符を付けているメディアを見掛けるが、前走の走りを見る限り距離は持つ。直線でインを突いたマルセに対し、道中外々を回り、直線では大外を追い上げてきたホエキャプ。マルセより長い距離を走っているのは明白で、それでいて、マルセと同じ上がり3F34.3(上がり順位2位)であった。距離に不安があるのはどの馬も同じことで、そもそもこの時期に距離適性ウンヌンを語るのは時期尚早というもの。何度も書いているが、この時期のサラブレッドは人間で言えば中学生か高校生。どこのチームでも「エースで4番」を張るやつがいたはずだ。つまり、距離適性よりも、他と比べての相対的能力や完成度が秀でている馬が有利ということ。ちなみに、クロフネ産駒の芝2200m超~2600m以下の成績は【10-8-4-75/97】で、勝率10.3%、連対率18.6%、複勝率22.7%である。
また、距離不安説が流布されている血統的根拠は、ホエキャプのボトムの血を指しているのではないかと推測できる。
4代母は、生涯戦績【8-8-2-3】のうち87年秋天、マイルCS、88年安田記念を制したニッポーテイオーの母チヨダマサコである。このマイルから2000mで活躍したニッポーテイオーを引き合いに出し、スピード血統としているのではないだろうか。しかし、そのチヨダマサコを辿っていくと、春天馬であるシンボリルドルフ、トウカイテイオーの親子、メジロアサマ、ティターン、マックイーンを輩出したパーソロンで、祖母はレッドゴッド系ブラッシンググルームの直仔である。いずれもスタミナ満点の血統である。まあ、いささかこじ付けがましいとは思うが。
また、クロフネが属するヴァイスリージェント(VR)系は、昨年1着のアパパネの母父、08年3着レジネッタの父と過去3年で3着以内に2回入っている。
3番人気以下は、単勝二桁台のドングリ。人気構成は先週のヴィクトリアマイルと同様になるはず。
桜花賞時の上がり3F順位で言えば1位の3着のトレンドハンターだが、残念ながら骨折のため戦線離脱。
となると、桜花賞4着で優先出走権を獲ったこの馬。
☆ メデタシ…ディープインパクト×クロフネ
桜花賞では上がり3F順位3位。とはいっても、マルセとホエキャプの2位と0.5秒差の34.8では心許ない。が、全6戦のうち上がり3F順位【1-0-4-1】と確実に脚を使ってくるのは確か。血統構成的には、ホエキャプの逆である。
トレンドハンターとの比較でいくとこの馬。
☆ ハブルバブル…ディープインパクト×ルーソヴァージュ
こちらが3番人気になるかもしれない。トレンドHの2着というのもそうだが、今回は余裕のローテで望めるから、というのもその根拠の一つであろう。
2月27日にデビューし、その1ヵ月後に500万に出走し4着敗退。そして連闘でフラワーCで2着に入り、そこから中1週で桜花賞出走。まるで、壊れても構わないかのような押せ押せのローテーション。これで「勝て!」というのが無理というもの。
しかし、今回はいくら1ヶ月間隔が開くからといって、これだけの無理をさせておいて疲れは残らないのか?上がり目はあるのか?との一抹の不安は拭い去ることはできない。また、血統傾向的にも母父ルーソヴァージュはネヴァーベンド(NB)系で、一昔前はそこそこ相性が好かったが、近年の傾向には合致しない。同系は90年以降の過去21年で父方で【1-0-0】、母父で【2-1-2】である。
桜花賞組はこの辺りまでにしておいて、あとは別路線組から。
☆ バウンシーチューン…ステイゴールド×トニービン
その価値はさておき、ここまでの全5戦で上がり3F1位を叩き出していることは事実。血統傾向的にも母父であるトニービンをはじめとするグレイソブリン系は、オークスと相性が好い。過去21年でグレイソブリン系は父方で【5-1-3】、母父で【0-0-2】である。
穴ならこれか?といった気もするが、結構人気になりそうだ。
グレイソブリン系といえば、忘れちゃいけないあの馬を。
☆ マイネイサベル…テレグノシス×SS
早々と新潟2歳Sを制し、桜花賞には目もくれずオークス一本に狙いを定めたらしいが―
オークス一本狙いなのはわかるが、阪神JFのあとはクイーンC⇒フラワーC⇒フローラSと2月から毎月一回走っている。そこで結果を出しているのならともかく、クイーンCこそ2着に入り馬券対象にはなったものの、あとは、いずれも2番人気に推されながらも、そこそこ走って掲示板に載っただけ。陣営は当初からの予定通りと言っているが、ちいと使い過ぎではあるまいか?
他のグレイソブリン系を持つ馬は以下のとおり。
☆ センティラシオン…クロフネ×トニービン
これは収得賞金400万なので除外対象。
☆ グルヴェイグ…ディープインパクト×トニービン
こちらは収得賞金で抽選待ち。
☆ デルマデュルガー…リンカーン×ジェイドロバリー
字面ではグレイソブリン系は出てこないが、父リンカーンの母父はトニービンである。
グレイソブリン系の他で、昔も今もオークスと相性が好いのはニジンスキー系であるが、残念ながら登録馬中に該当馬は見当たらない。
というわけで、マルセの相手探しといいながら結局これといった決め手が見つからない。堅く収まっている今年の春のG1の流れからいけば、無理して穴を狙う必要はないのかもしれない。
その産駒がクラシック戦線にデビューしたのは1995年。ダンスパートナーは桜花賞では2着に敗れたものの、次のオークスではきっちりとリベンジを果たした。また、牡馬では、ジェニュインとタヤスツヨシが皐月賞を、そしてダービーでは順番を入れ替えワン・ツーフィニッシュで決めたサンデーサイレンス。
その後、猛威を奮うかと思われたSS産駒であったが、ことオークスに関して2着はあるものの、なかなか勝てずじまいであった。だが、03年の馬場改修を機に、オークスはSS系の草刈場と化している。まさか、父SS系、ひいては社台グループのために馬場を改修したとは言わないが、父SS系は【5-5-5】と大活躍を見せているのだ。
スペシャルウィークが2勝、ゼンノロブロイが1勝3着1回、フジキセキ、マンハッタンカフェが2着1回、ロイヤルタッチ、アグネスタキオンが3着1回と、その勢いは二代目になっても衰えていない。
今年の1番人気は間違いなく桜花賞馬のマルセリーナ。単勝1倍台も有り得る一本被りの断トツ人気になるだろう。オークストライアル組からも、これといった新星が現れていない状況ならば、納得というもの。しかも、そんなマルセリーナを血統傾向も後押ししている。
☆ マルセリーナ…ディープインパクト×マージュ
父がSS系のディープインパクトであることもそうであるが、キモは母父の方。母父マージュは聞きなれない名前だが、実はキングカメハメハの母父と同じノーザンダンサー系のトライマイベスト(TMB)系である。昨年は、そのキンカメを父に持つアパパネと、母父に同系のラストタイクーンを持つサンテミリオンがG1史上初の同着優勝を果たした。どうやらマルセリーナに喧嘩を売るのは得策ではなさそうだ。素直に相手探し。
2番人気は、桜花賞2着のあの馬で間違いない。
☆ ホエールキャプチャ…クロフネ×SS
よくクロフネ産駒の長距離適性に疑問符を付けているメディアを見掛けるが、前走の走りを見る限り距離は持つ。直線でインを突いたマルセに対し、道中外々を回り、直線では大外を追い上げてきたホエキャプ。マルセより長い距離を走っているのは明白で、それでいて、マルセと同じ上がり3F34.3(上がり順位2位)であった。距離に不安があるのはどの馬も同じことで、そもそもこの時期に距離適性ウンヌンを語るのは時期尚早というもの。何度も書いているが、この時期のサラブレッドは人間で言えば中学生か高校生。どこのチームでも「エースで4番」を張るやつがいたはずだ。つまり、距離適性よりも、他と比べての相対的能力や完成度が秀でている馬が有利ということ。ちなみに、クロフネ産駒の芝2200m超~2600m以下の成績は【10-8-4-75/97】で、勝率10.3%、連対率18.6%、複勝率22.7%である。
また、距離不安説が流布されている血統的根拠は、ホエキャプのボトムの血を指しているのではないかと推測できる。
4代母は、生涯戦績【8-8-2-3】のうち87年秋天、マイルCS、88年安田記念を制したニッポーテイオーの母チヨダマサコである。このマイルから2000mで活躍したニッポーテイオーを引き合いに出し、スピード血統としているのではないだろうか。しかし、そのチヨダマサコを辿っていくと、春天馬であるシンボリルドルフ、トウカイテイオーの親子、メジロアサマ、ティターン、マックイーンを輩出したパーソロンで、祖母はレッドゴッド系ブラッシンググルームの直仔である。いずれもスタミナ満点の血統である。まあ、いささかこじ付けがましいとは思うが。
また、クロフネが属するヴァイスリージェント(VR)系は、昨年1着のアパパネの母父、08年3着レジネッタの父と過去3年で3着以内に2回入っている。
3番人気以下は、単勝二桁台のドングリ。人気構成は先週のヴィクトリアマイルと同様になるはず。
桜花賞時の上がり3F順位で言えば1位の3着のトレンドハンターだが、残念ながら骨折のため戦線離脱。
となると、桜花賞4着で優先出走権を獲ったこの馬。
☆ メデタシ…ディープインパクト×クロフネ
桜花賞では上がり3F順位3位。とはいっても、マルセとホエキャプの2位と0.5秒差の34.8では心許ない。が、全6戦のうち上がり3F順位【1-0-4-1】と確実に脚を使ってくるのは確か。血統構成的には、ホエキャプの逆である。
トレンドハンターとの比較でいくとこの馬。
☆ ハブルバブル…ディープインパクト×ルーソヴァージュ
こちらが3番人気になるかもしれない。トレンドHの2着というのもそうだが、今回は余裕のローテで望めるから、というのもその根拠の一つであろう。
2月27日にデビューし、その1ヵ月後に500万に出走し4着敗退。そして連闘でフラワーCで2着に入り、そこから中1週で桜花賞出走。まるで、壊れても構わないかのような押せ押せのローテーション。これで「勝て!」というのが無理というもの。
しかし、今回はいくら1ヶ月間隔が開くからといって、これだけの無理をさせておいて疲れは残らないのか?上がり目はあるのか?との一抹の不安は拭い去ることはできない。また、血統傾向的にも母父ルーソヴァージュはネヴァーベンド(NB)系で、一昔前はそこそこ相性が好かったが、近年の傾向には合致しない。同系は90年以降の過去21年で父方で【1-0-0】、母父で【2-1-2】である。
桜花賞組はこの辺りまでにしておいて、あとは別路線組から。
☆ バウンシーチューン…ステイゴールド×トニービン
その価値はさておき、ここまでの全5戦で上がり3F1位を叩き出していることは事実。血統傾向的にも母父であるトニービンをはじめとするグレイソブリン系は、オークスと相性が好い。過去21年でグレイソブリン系は父方で【5-1-3】、母父で【0-0-2】である。
穴ならこれか?といった気もするが、結構人気になりそうだ。
グレイソブリン系といえば、忘れちゃいけないあの馬を。
☆ マイネイサベル…テレグノシス×SS
早々と新潟2歳Sを制し、桜花賞には目もくれずオークス一本に狙いを定めたらしいが―
オークス一本狙いなのはわかるが、阪神JFのあとはクイーンC⇒フラワーC⇒フローラSと2月から毎月一回走っている。そこで結果を出しているのならともかく、クイーンCこそ2着に入り馬券対象にはなったものの、あとは、いずれも2番人気に推されながらも、そこそこ走って掲示板に載っただけ。陣営は当初からの予定通りと言っているが、ちいと使い過ぎではあるまいか?
他のグレイソブリン系を持つ馬は以下のとおり。
☆ センティラシオン…クロフネ×トニービン
これは収得賞金400万なので除外対象。
☆ グルヴェイグ…ディープインパクト×トニービン
こちらは収得賞金で抽選待ち。
☆ デルマデュルガー…リンカーン×ジェイドロバリー
字面ではグレイソブリン系は出てこないが、父リンカーンの母父はトニービンである。
グレイソブリン系の他で、昔も今もオークスと相性が好いのはニジンスキー系であるが、残念ながら登録馬中に該当馬は見当たらない。
というわけで、マルセの相手探しといいながら結局これといった決め手が見つからない。堅く収まっている今年の春のG1の流れからいけば、無理して穴を狙う必要はないのかもしれない。
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