じいたんばあたん観察記

祖父母の介護を引き受けて気がつけば四年近くになる、30代女性の随筆。
「病も老いも介護も、幸福と両立する」

朝から吉報。

2005-11-22 08:14:20 | じいたんばあたん
今朝はこれから、じいたんと、
やっとインフルエンザの予防接種に行く。

(前回予約していたときは、じいたんは
 約束を忘れて碁会所に行っていたのだ)


なのに私は今朝、寝坊した…orz
じいたんが、確認の電話をくれて目覚めたのだが、

じいたんは開口一発、

「おお、お前さん!
 おじいさんは今、七連勝しているよ。
 おやつを買ってあるから、早くおいで」

わたしは答える。

「じいたん、やっぱりかっこいいじゃん!
 おやつ食べながら、ゆっくり棋譜を見せてね~^^」



…祖父母の住むマンションで
今、囲碁大会が催されているのだ。

祖父は今のところ、負けなしで進んでいるらしい。

実は、昨夜二回電話して、二回聞いた話。
わたしに話したということを、忘れてしまうようだ。


そして、よほどうれしいのだろう。
好きな囲碁を楽しめることが。

じいたんの棋譜は、美しく、潔い。
少しばかり正直すぎるけれども、素人が見てもきれいだ。



記憶が、混濁してもいい。
少々、昼夜が分からなくても、そんなの、いい。


じいたんが、元気な声で、笑顔で
幸せに、満足して、毎日をすごしてくれさえすれば、


ばあたんがいない生活の中でも
笑顔を取り戻し、しっかりご飯を食べ、笑ってくれれば


それで、充分だ。



電話しながら空を眺めたら、

冬の初まり独特の、鮮やかな青空がひろがっていた。