ばあたんが入院して、二人きりで過ごすことが多くなった、
ある日の夕方。
ベランダで、祖父と二人、月を見た。
「お前さん、ああいうのはな、
研鎌(とがま)の月というんだよ」
なるほど、確かに、
研ぎ澄まされた鎌のように
鋭く美しい。
でも、この日は、その少し上に、
あかるいあかるい星がひとつ、光っていた。
寄り添う星の姿を祖父と二人、喜んだ。
あれは宵の明星かしら、
それとも
人が造った星かしら。
********************
祖父母宅を辞去した後、
ネットの上で、友人たちにこの話をした。
そしたら、
こんなひとときのことを、心から喜んでくれたり、
これは「金星」で間違いないよ、と教えてくれたり、
三日月をつくる工場のお話を、読ませてくれたり、
アストロアーツの情報を送ってくれたり、
歌を、詠んでくれたり。
みんなの気持ちが嬉しくて、涙が出た。
お礼をこめて、歌を詠んでみた。
へたくそだけど、心だけはこめて、詠んでみた。
月を見る 翁の傍に 猫一匹
猫のこころに 住む友と共に
ある日の夕方。
ベランダで、祖父と二人、月を見た。
「お前さん、ああいうのはな、
研鎌(とがま)の月というんだよ」
なるほど、確かに、
研ぎ澄まされた鎌のように
鋭く美しい。
でも、この日は、その少し上に、
あかるいあかるい星がひとつ、光っていた。
寄り添う星の姿を祖父と二人、喜んだ。
あれは宵の明星かしら、
それとも
人が造った星かしら。
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祖父母宅を辞去した後、
ネットの上で、友人たちにこの話をした。
そしたら、
こんなひとときのことを、心から喜んでくれたり、
これは「金星」で間違いないよ、と教えてくれたり、
三日月をつくる工場のお話を、読ませてくれたり、
アストロアーツの情報を送ってくれたり、
歌を、詠んでくれたり。
みんなの気持ちが嬉しくて、涙が出た。
お礼をこめて、歌を詠んでみた。
へたくそだけど、心だけはこめて、詠んでみた。
月を見る 翁の傍に 猫一匹
猫のこころに 住む友と共に