
Leica MP / Summarit50mm f1.5.
『大英美術館 北斎』サントリー美術館に行って来た。
この為朝の図ははじめて見た…これほか一点のみ撮影OKだった。
薄暗く、撮影には悪条件なり...
為朝:「智勇無双にして、身の丈七尺、山犬の目猿の臂、力人に勝れ
て、よく九石の弓を引き、矢継ぎ早の手練れなり。
されば天性弓馬妙奧を極べき人にやありけん、生まれながらにして弓
手の肘、馬手に四寸伸て、矢束を引くこと世に超つ…」
女護の嶋についで男の嶋に渡った為朝
「『…あれを見よ。其の弓の太やかなる、それを輙く引き給ふ腕の力
は、水牛にも勝るべし。かかる勇士に因み奉るこそ幸いなれ。あの
弓引きて見ばや』といへは、諸人聞て、『そこは東の七郎三郎には劣
りたれど、力も人なみに過ぎて、年も壮なれば、ちとばかりは引きも
しつべし。われわれはかひなし』といふを、為朝かたはらいたくお
ぼして、『さらば試みよ』と仰せもあへず、弓の真中をとりなほして
突立給へば、四郎五郎は掌に唾して、弦をしかと握りもち、目も口
もひとつによせて、こゝを極みと引かんとすれど、露ばかりも引く
ことかなはず。『彼に来よ。是も来よ』と叫ぶほどに、諸人興に乗じ
て、その肩にとりつき、あるは犢鼻褌にすがり着き、数珠のごとく
つながりて、力をあはして引くに、弓はなほ撓みもやらず…」
『椿説弓張月』より 左に立つ男は、その後忠臣となる「鬼夜叉」なり。
鬼夜叉、為朝に差し上げようと手桶に魚を捕って持ってきた。
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