暑い中、ちょっと読書のペースが落ちてます。(3D映画ばかり、見たせいかもしれません)
それでも、この2冊を読みました。写真左 「悪名の棺-笹川良一伝」工藤美代子(幻冬舎 1785円)
作者・工藤美代子さんの作品は、今まで、「それにつけても今朝の骨肉」「昭和維新の朝」が、やたらとおもしろかったので、
これは作者の最新作、というだけで読みました。
質素倹約を旨として、天賦の才で財を成すも、福祉に寄付し財産は借金はかり。仏壇には、関係した女の短冊が70以上。
終生、色恋に執心した、日本の首領(ドン)と言われた、笹川良一を描いたノンフィクションです。
この人、西国街道の小野原に生家があり、子供の頃、川端康成と小学校へ行き、箕面の滝の近くに銅像があるって、知ってました?
写真右は「パンとペン 社会主義者・堺利彦と売文社の闘い」黒岩比佐子 (講談社 2400円) です。
作者・黒岩比佐子さんの作品は、今まで読んだことがありません。
「売文」というのは、文を書いて生活を立てることですが (当時は卑しいこととされた) 今から100年前、「売文社」という看板をかかげ、
あらゆる文章を請け負った人がいます。それが、社会主義者の堺利彦です。
1910年「大逆事件」の参考になるかな、と思って読みましたが、なかなか読み応えのある一冊でした。
という訳で、今日から「マンチュリアン・リポート」浅田次郎 (講談社 1575円) を詠みます。
これは昭和3年、日本の関東軍により列車ごと爆破された、張作霖(チョウサクリン)を描いたものです。
この事件をきっかけとして、日本は泥沼の日中十五年戦争にすすんで行くわけですが…。
これは小説ですが、「昭和の近・現代史」をきちんと、系統だって勉強したいと思ってます。