風に吹かれてburabura日記

今日も、いつもの暮らしの出来ることに
感謝です。

「空が青いから白をえらんだのです・奈良少年刑務所 詩集」

2016年03月22日 | 日記

いつも本を読むのは図書館で借りるか、BookOffの中古本ですが、

月に一度くらいは梅田の大きな本屋さん、ジュンク堂でゆっくり本を楽しみます。

欲しい本は何冊もありますが、今日はこの本を買いました。

「空が青いから白をえらんだのです・奈良少年刑務所 詩集」(寮美千子編 新潮文庫 520円)

少年刑務所の受刑者の詩を集めたもので、その中からひとつだけ選んでみました。


「拝啓 オカンへ」

拝啓オカン

まともに向きあって 腹割って話したこと 

正直 あんま なかったな

きょうは マジで 話したいんや 

ハズいけど きいてくれ


拝啓オカンへ ホンマごめんな ありがとう

いままで何度 迷惑かけたか わからんのに

あなたは やさしく包んでくれた


おれがまだ ガキだったころ 

あなたを置いて 親父は出てったよね

泣きくずれる あなたの姿

ほんま メッチャ心配したんやで


あん時かから おれの家は裕福じゃなくて

ツレのおもちゃをせびっては 泣いたよな

そんなおれを見て

「ごめん」と悲しそうな顔してた あんた


おれは「強さ」の意味をはきちがえ

夜中まで街をうろついたよね


あなたは黙って おれの帰りを待っててくれた


拝啓オカンへ ホンマごめんな ありがとう

いままで何度 迷惑かけたか わからんのに

あなたは やさしく包んでくれた


拝啓オカンへ ホンマごめんな ありがとう

おれ あなたの子どもでよかった

 写真は資料から。