「映画美術監督・井川 徳道の世界」を見学しました。 (京都文化博物館 ~4/20日)
映画美術監督とは、脚本に基づき背景のセットをデザイン、設計する仕事です。
映画が完成するとセットは解体され、残ることはありません。
いわば裏方さんですが、この人たちが映画を支えていると言っていいでしょう。
私はデザインや設計が好きなので、映画美術の世界を観るとワクワクします。
「東雲楼・女の乱」の遊廓のスケッチです。
「緋牡丹博徒・お竜参上」、今戸橋のスケッチと平面図です。
スケッチと撮影シーンを比べてみましょう。
キャメラの位置をふまえて、忠実に再現されていることが分かります。
緋牡丹のお竜・藤 純子さんと菅原 文太さんの今戸橋・雪の別れ、心に残る名場面でした。
小柄な方がにこにこしながら、「ぼくが作ったんだよ」なんて、話しかけてきました。
なに? この人…。
よく見るとなんと!映画美術監督の井川 徳道さん、ご本人です。
「東雲楼・女の乱」のセットは、熊本の遊廓まで取材に行ったんだよとか、
「間諜」の野外セットは宝塚に作ってな、黒澤さん(黒澤 明監督)にも負けないセットだよとか、
まったく素人の私に分かりやすく、当時の話をしてくれました。
「撮影禁止」の場所でしたが、写真も撮らせていただきました。
映画美術監督・井川 徳道さん、ありがとうございました。
井川 徳道 1982年「魔界転生」で日本アカデミー最優秀美術賞受賞、
日本アカデミー優秀美術賞受賞七回、2012年京都府文化功労章受賞。