TREK&RIDE

山と自転車!

Mt.富士ヒルクライム

2008-06-02 | 自転車
大会前日の富士北麓は冷たい雨が降っていた。
試走するつもりで朝4時起きで出発したのに雨は夕方までしとしとと降り続いて自転車には乗れず。

こうなったら楽しみは夕食だけ。レースの健闘を祈ってみんなで乾杯をした。
ビールのおかわりが欲しいところだけど我慢我慢。ご飯も2杯だけ(3時頃にやきそば食べちゃったのでお腹いっぱいでした)。
お風呂で体重量ったら、あらら62kg。でも朝までには戻るでしょ?

22時過ぎにはベッドに入ったが、興奮気味なのかなかなか寝付けず。結局朝まで熟睡できなかった。

大会当日4時20分起床。
今回はレース前にアップをしておきたい。メンバー3名で会場周辺を正味20分程度軽く回す。
心拍計の調子が悪くて計測が出来ない。正直どれだけアップできたのかよく分からないまま、爪先が痛くなるほどの冷気に負けて宿に戻った。
ゴール地点に上げる荷物預けも済ませておく。

6時過ぎ。
下山用の冬グローブを預け忘れたことを指摘される。やばっ!
応援バスに乗るメンバーの同伴者の方に預かってもらうために会場へ急ぐ。
バス乗り場を探して走って辿り着いたら、ちょうどバスに乗り込む寸前だった。
ものすごいタイミング!今日の僕、ラッキーデーかも。

7時00分。
今年のスタートは自己申告の目標タイムの速い順のグループ分けです。
参加8名中3名が同グループスタートなので一緒に並ぶ。
心拍計を見ると115くらい。結構ドキドキしてます。
スタート直前になって、一旦リセットしたら、また心拍計が動かなくなった。あ~!!

7時10分スタート
いつものように並ぶのが遅くて集団後方からのスタート。
恐らくやる気マンマンの人たちは前の方からスタートしているだろうから、計測開始地点までに少しでも前に近づこうと脇の方から抜きに伺うが、下手に心拍を上げたくないので止めた。

計測開始地点を通過して、いよいよレーススタート!
結構回りの人速いです。右側からどんどん抜かれる。
あんまりゆっくりもしてはいられない、と思っていたところへ30××番台の選手が抜いていった。見るからに速そう。
この番号なら目標タイムが1時間15分くらいかも知れないと思い、しばらく追いかけてみることにした。

しばらくは追いかけていたけど、次第に彼らの背中が遠くなる。ム、無理…
24キロの長丁場は久しく経験していないのでペース配分が分からない。
とにかく前半は抑えていくことにした。

5キロ計測地点 ラップ16分35秒。
前夜、宿で1時間15分切りの攻略タイムを指南してもらった。
それによると最初の5キロは坂がキツイので17分。その後は16分、16分、16分。
最後の4キロ高速区間を10分以内で走りきれば1時間15分内となる計算!らしい…
最初の5キロを17分以内で走れたので、ちょっとビックリ。
いやいや、いつもの癖で前半飛ばし過ぎているのかもしれない。ちょっと抑えていこう。

次の5キロは比較的斜度が緩くて足も残っているのでややハイペースな区間。
ここで飛ばしすぎると後半バテるのではないかという不安がある。なるべく抑えて抑えて走ることを心がける。

10キロ計測地点 ラップ15分45秒。
ご指南の16分より速いゾ?
まぁ、ここはハイペース区間だからかな…
それでも15分台ということは、やはり飛ばしすぎかもしれないと思って、引き続き抑え目に。

10キロ~15キロ区間。
このあたりになると、同じペースの選手と抜きつ抜かれつを繰り返すようになる。
時々後方からドーンと抜いていく選手もいるが、5分後にスタートしている色違いのゼッケンの選手に抜かれるのは辛い。

15キロ計測地点 ラップ16分03秒
16分以内をクリアできなかったが、ここまでほぼ指南どおりのペース?
でも結構疲れがでてきている。傾斜がきつくなると余裕がなくなる、遅くなる。

15キロ~20キロ区間。
たしかこのあたりで今中さんが後方から抜いていった。周りの力のある選手が今中さんについていく。
僕も浮かれてついていってみたが、ちょっとの間だけ…こんなんついていったらバテルがな、と思って止めた、というより置いてかれた。

(悪魔おじさんもどきが現れたのはこのあたりだったか、どうだったか。あまり覚えていない…)

20キロ計測地点 ラップ16分45秒。
自分としてはまだ抑えている感じ。前回はこのあたりで恥ずかしげも無く「はっ、はっ」喘ぎながら走っていたけど、今回はそのレベルまで全力で走れていないなと感じた。
でも右肩下がりで落ちているタイムが示すとおり実際はバテていたのでしょう。

20キロを過ぎて平坦高速区間に入るまでの間、ちょっと休憩を入れようと下がる。ところがふと顔を上げるといつのまにか前方には集団が形成されていた。
もしや高速走行に備えての集団なのか?ならば置いていかれる前に追いつかなければ。
50m程の差を縮めて集団に潜る。暫くして道はフラットになり集団が高速化した。
その中から2人が飛び出したので、僕も付いていったがすごく速い。このままだと多分足が攣るだろうなと思ったので止め。
「第2集団」が形成されてちょっとの間だけ引っ張る形になったが、軽く足が攣りそうな感触があった。ここで無理して引っ張ると最後の登りで大バテを喰らうと思い、脇に譲る。そしたらドーっと集団に抜かれたのでそれに付いてゆく。

平坦区間が終わって最後の登り。天気がいいので、ずっと向こうにゴールのフラッグがよく見える。
よっしゃ最後じゃ。前方でバラけた選手の間を抜きにかかると意外と走れる。
でもゴールはまだまだ遠くて、なかなか近づいてこない。
イメージは武平や伊吹での最後の喘ぎ。
富士山は標高が高いので無理しすぎると万が一という不安もあるので、ここでまた一旦力を抜いた。
そして最後もう一度、1秒でもタイムが縮まればいいと思って踏ん張る。多分泣きそうな顔。
泣きそうな顔でゴールしたら、ゴール地点の正面でメンバーの「応援団」が声をかけてくださっていた。

ゴール直後そのまま駐車場へ誘導される途中、かなり荒い呼吸になった。
やばい、過呼吸か?と不安になったが、暫くして落ち着いた。
水を一杯いただいたら楽になったので、自転車を置いて「応援団」のところへ。そこまでの階段がキツイす。
可愛い横断幕を広げている応援団の横に僕も混ぜてもらってゴールを待つ。

その後、続々とメンバーの方がゴール。みんなキツそうな顔で上がってきます。そんなゴールシーンって、やっぱカッコよくて、ちと感動する。

この日の富士山は快晴で風も強くなく最高のコンディションだった。
さすがに5合目の空気は冷たいが、穏やかで気持ちがいい。
早々に下山する雰囲気はなく、暫くくつろいで体を休める。
最後にみんなで記念撮影をして下山。

延々24キロの下山はあまり楽しいものではないが、前回の雨降りに比べたら楽チンチン。
あまりに極楽すぎるのか、歌を唄いながら下山しているヒトもいた。

で、今回の結果です。
当日は手元のメータから推測するしかなくて、1時間18分を推測。
帰宅後、データをパソコンに落としてラップタイムから計算したのが1時間15分40秒。
そして、さっき教えてもらった正式タイムが1時間15分31秒でした。

う~っ!1時間15分まであと31秒だったなんて。嬉しいやら口惜しいやら…

*****

昨日、レース後に「今回は頑張りが足らなかったのではないか」と思い、少し落ち込んでいたのですが、一夜明けて今日自転車を漕ぎながらいろいろ考えてみた。
今回、全体を通して比較的「余力」が残っていると感じたのはペース配分がうまくいったのかもしれない。
何も、最後に息があがる状態でゴールすることが「全力」で走ることではないのかな。
武平でもそうなのだが、僕は前半に体力を使いすぎて後半失速している気がする。
昨日は少しウジウジと考えてしまったが、時間を置いて冷静になってみると今回のレースで走り方のヒントが得られたような気がする。

今度、武平で試してみよう。

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3 コメント

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おつかれさまでした (hatayan)
2008-06-03 00:47:02
bunさん、こんばんは。
富士山ヒルクライム、すばらしい記録を読ませていただきました。
自分の知らない世界をbunさんのブログから垣間見せていただき、一人興奮しているところです。
僕は今週末は板納めに北アルプスに出かけていました。
いちおう、これで今シーズンをしめくくることができそうです。


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富士山の方が明るくていいね! (じゅん)
2008-06-03 09:30:13
というわけで、性懲りもなく白馬鑓中央ルンゼ行ってきましたが、時期が悪すぎました。たぶん前回ならかなり楽に下りれたのでしょう。それなりのリスクのある山行になってしまいました。
ロードバイクの世界はまだよくわかりませんが富士山の1時間15分切りというのはすごいタイムなのでしょうね・・・・(最近少し興味あり)乗鞍で☆さんも頑張ってるみたいですね。夏はバイクかな?
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Unknown (bun)
2008-06-03 20:37:40
>hatayanさん、こんばんは。
回復の目標にしていた富士ヒルクライムでよい結果を出すことができました。
板納めの時期とレースが重なるこの時期は一年で一番悩ましい季節です。(それならと富士山スキーも狙ってたんですけど…ダメでした)
hatayanさんは素晴らしい板納めとなりましたね。北アの綺麗な写真を拝見していたら、また悪い虫が騒ぎ出しそうでいけません。

>じゅんさん、こんばんは。
激しいリベンジ戦からの帰還、お疲れ様でした。立て溝が発達すると想像を絶する世界になるのですね。
ロードでは「ここで落ちたら…」という状況は無いので安心して遊べます。
そういう安心感を最近よく感じるロードですが、楽しさは山スキーに負けてませんよ。夏はロードバイクです!
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