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カワラニガナ・5~東京いきもの台帳

 先日、東京都環境局と東京都立大学牧野標本館が協働して進めている『東京いきもの台帳』作成プロジェクトの説明会に参加して一般都民としてのミッションを理解した。都内全域に亘る植物調査、特に絶滅危惧種など希少種の生育状況を毎年確認するのは専門家だけで到底不可能で都民からの情報が欠かせないだろう。
 写真はキク科ニガナ属の「カワラニガナ(河原苦菜)」。河原の礫地や砂地に生育している多年草で7~9月で茎の先端に直径1.5~2センチの淡黄色の頭花をまばらに付ける。東京都レッドデータによると23区では絶滅(EX)、北多摩・南多摩では絶滅危惧Ⅱ類(VU)に分類されており、羽村市など西多摩では準絶滅危惧種(NT)だったが最近は保護活動が行われており群落が戻りつつある。私は去年9月にここ羽村市の多摩川河川敷で初めてカワラニガナを見て、今年7月にも開花を確認していた。この日はプロジェクト用のスマホ専用アプリを使って生育報告するために我が家から往復43キロを自転車で走ってきた。カワラニガナの学名は"Ixeris tamagawaensis”で"多摩川”の名が付いている。
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チョウセンアザミ・3~果実

 キク科チョウセンアザミ属の「チョウセンアザミ(朝鮮薊)」。地中海沿岸原産の多年草で草丈は1メートルを超えるほどになる。古代ギリシャ・ローマ時代から若い蕾を食用とし品種改良が進められ今は「アーチチョーク(Artichoke)」としてフランス料理などではお馴染みの食材。私はまだ植物観察を始める前に食べた記憶があるが残念ながらその味は全く覚えていない。果実は長さ3~4センチの冠毛の付いた痩果だが結実性は低くひとつネット情報では頭花に50個もあれば上出来との記載もあった。この果実をほぐしてみると数十個の痩果が確認できたのでこれはまずまずのようだ。
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ムクロジ・8~傘平緑地

 傘平緑地に生育している「ムクロジ(無患子)」。ムクロジ科ムクロジ属の落葉高木で新潟県、茨城県以西の山地に自生し寺社などに植栽されていることもある。初夏に枝先に円錐花序を出し直径4~5ミリの花を多数咲かせる。写真は若い果実で直径1.5~2センチの液果。この後黄褐色に熟していく
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