まんじゅうのつぶやき

まんじゅうです。読んだ本の感想や日々のできごとの忘備録です。最近栖が変わりました。

「喜嶋先生の静かな世界 」森博嗣

2019-03-26 11:53:10 | 読書のすすめ
今日も会津は曇り。
現在の気温は13度。
暖かいです。

さて「喜嶋先生の静かな世界」森博嗣を読みました。

喜嶋先生の静かな世界 The Silent World of Dr.Kishima (講談社文庫)
森 博嗣
講談社


森さんの自伝的小説といわれているものらしく 知人に紹介されました。
森さんは「やがてFになる」など著作がいくつも映像化されているミステリー作家さんです。
図書館でも人気の作家さんの一人なのですが
自分は「やがてFになる」のドラマが合わなかったせいで
読む機会がなかった作家さんです。


僕こと主人公は変わった子供だった。
語学が苦手なのに ほんの小さな時に電波の本に興味を持って
分からないながらも読破してしまう。
語学は極端に苦手で理数は理解してしまう少年だったのだ。

彼は少しだけ語学を頑張って 国公立大学へ入学する。
しかし 彼は一度大学というものに幻滅する。
自分が好きなことだけ学べると思ったら
全くそんな事はなかったからである。

そんな僕は 研究室配属の際 喜嶋先生の元へ行くことになる。
そこで彼の人生は少しずつ変わっていく。。。


淡々と描かれた僕の人生のどこまでがノンフィクションで
どこがフィクションなのか分からないが
僕が大学院修士、博士へと進み研究者として
喜嶋先生と付き合うようになるところは
学ぶって本来こういう事なんだよなあと妙に共感した。

大学に進学する目的が多くの人にとって
「とりあえず学歴を作るため」だったり
「就職の時のハクをつけるため」だったりする中で
純粋に学問に埋没する彼らの姿は清々しい。

自分も学生時代 前も後ろも見えない中で手探りで研究を進め
解が見つからないのに
やたらと実験が楽しくて寝る間も惜しんでいたのを思い出す。

この本を奨めてくれた知人は理系かつ数学専門だったらしいので
自分よりもっと共感したのではないかと思う。

ただ「学ぶ」ということの出口が見えない戦いを
純粋に楽しいと思うことを今の子供達に知ってほしいと思う。
そういう意味でこの本は 多くの人に「学ぶことの本質」を
共感もしくは反省や後悔や教訓を感じさせつつ
読後が清々しいいい本だなと思った。

奨めてくれたTさん 感謝!

ミステリーの方も読んでみるかな。

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