まんじゅうのつぶやき

まんじゅうです。読んだ本の感想や日々のできごとの忘備録です。最近栖が変わりました。

宮下奈都「羊と鋼の森」

2016-09-23 21:55:09 | 読書のすすめ
今日も涼しかったんでしょうが 図書館で歩き周っている自分は汗だくでした。

さて 宮下奈都の「羊と鋼の森」を読みました。

羊と鋼の森
宮下 奈都
文藝春秋


高校む二年の二学期、外村は教師にお客さんの対応を頼まれる。
「体育館に案内してくれればいいから」
と言われ待っているとやってきたのは 調律師の板鳥だった。

乞われるわけでもなく その音色に足を止め 聞きいっていると
板鳥がピアノの音をどんどん澄んだ音に調律していくのに心を揺さぶられる。

その場で弟子入りを乞うと 調律師の学校を紹介される。
数年後 外村は 調律師の学校を卒業し 板鳥と同じ会社に入社していた。
とはいえ いきなり調律が出来るようになるわけもなく
最初は 先輩の調律師 柳について 勉強を始める。

半年たったころ 顧客の要望で突如一人でピアノを調律することになるが・・・・



外村が 憧れている板鳥どころか 普通の調律師にもなれず悩む。
「調律にも、才能が必要なんじゃないでしょうか」
すると先輩の柳が言う。
「才能っていうのはさ、ものすごく好きだっていう気持ちなんじゃないか。
 どんなことがあっても。そこから離れられない執念とか、闘志とか、そういうものと似てるなにか。
 俺はそう思うことにしているよ。」

『ものすごく好きだっていう気持ち』もちろんこれさえあればOKなわけではないけれど
多分これすらないひとは どんなにいわゆる才能とやらに恵まれていても
同じ土俵に立てないのだと思う。

読んでいる最中は 何度も胸が熱くなり
ラストも悪くない。
久しぶりにいい本に出会わせていただきました。

宮下さんの本は何冊か読んでいるけれど 音楽が絡むと一段といい気がする。
本屋大賞受賞作です。

本屋大賞は好みの問題もあるので え~これが1位でそれが7位?と思ったりすることもしばしばですが
今回は どんぴしゃりな感じでした。

ごく最近まで気に入った作者さんは 出版されているものは読み倒すという行為をしていたのですが
最近少し反省して 大事に読もうと思っています。

宮下さんが受賞について 
「私みたいに有名じゃない部数の少ない作家が選ばれていいのかと・・・・」というような
ことをおっしゃっていたが 私の仲では
今 新刊が出たら読みたい作家さんベスト5に入っている。

他は、柚木麻子 三浦しをん 伊坂幸太郎 坂木司かなあ。
小野不由美も出してくれたら読みたいけれど 『残穢』みたいに怖すぎると読めない。TT

まあ 話がそれましたが 『羊と鋼の森』お勧めです。
是非 ご一読を!

いがぐりおをクリックしていただけると嬉しいです。いつもありがとうございます。^^/
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コメント (6)
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