黒雪姫との出会いにより、一回り成長したハルユキ。そんな彼のもとに、「お兄ちゃん」と呼ぶ見ず知らずの小学生・トモコが現れる。二人のいちゃいちゃする様子を見た黒雪姫の冷徹な視線がハルユキを貫く中、≪加速世界≫では、謎の事件が勃発していた。前袖より
乗っ取られると精神を汚染され、敵味方関係なくデュエルアバターを襲い続けるという呪いの強化外装≪災禍の鎧≫。殺戮を繰り返す狂気のアバターを捕らえることができるのは、唯一の≪飛行アビリティ≫をもつデュエルアバター、≪シルバー・クロウ≫のみ。≪鎧≫討伐ミッションを課されたハルユキの運命とは!?
第15回電撃小説大賞<大賞>受賞作、待望の続編登場!!
『待望の続編』だよ!!
才能がない。そんなことは最初から解っている。ハルユキ@特訓中
しかし、訓練での伸びしろすらもないのなら、永遠に《上》に――あの人の隣には行けないではないか。
ハルユキが『バーストリンカー』になって3か月が経ちました
ハルユキのシルバー・クロウは『飛行能力』で『快進撃を続けた』のですが――
しかしそれも弱点を見抜かれるまでの刹那の栄華だった。飛ぶ、ということは常に全身を敵の視界に晒しているということでもある。遠距離射撃能力、ことに弾の視認も難しいほど高速な精密狙撃の前には格好の的でしかなかったのだ。レベル4まで上がったところで勝率大幅ダウン中であります
そんな訳で、違法パッチまで駆使した自作アプリで特訓な訳ですが・・・・・・
訓練開始から早1ヶ月、成果は今一つと言わざるをえません
――強くなりたい。(´・ω・`)
強くなりたい。
落ち込みつつ帰宅
「おかえりなさい、お兄ちゃん!」<Check!>
ハルユキは一人っ子である
おいおいハルユキ仮想の妹をアプリで自作したのか
さすがにないわー
・・・・・・いいえ、現実の女の子でした
ハルユキの母からの伝言メッセージによると、
ハルユキのハトコにあたる子供を預かることになったらしいです、はい
預かっといて保護者は海外出張ってどうなんって感じだけど
え、ということは、もしかして。僕はこれから三日間、この子と二人っきりで生活するのだろうか。ハルユキは こんらんしている!
いやいやいや、焦る必要なんかないぞこの馬鹿者。相手は小五の子供じゃないか。僕とはたっぷり二歳も離れて・・・・・・。二歳・・・・・・・も? も、なのかそれ?
ところで関係無い話ですが「悟り」と書いて「小五ロリ」と読むそうです
ハルユキとトモコちゃんのドキドキの3日間がはっじまっ
「ちっ」らなーい
なんと彼女は偽トモコで、その正体は
――見たり触ったりしてしまった。おまわりさんこいつです
謎の少女のデュエルアバター、スカーレット・レインを迎撃せよ!
対戦前にコッソリ黒雪姫先輩に連絡しておこう知ってる奴かもしれないぞ
『――《スカーレット・レイン》。そいつは、かの《不動要塞》、《鮮血の暴風雨》・・・・・・似代目赤の王ご当人じゃないか』え?
・・・・・・・・・・・・・・・・・・はい?
対峙したそのアバターは『遠隔攻撃の鬼』でした
「・・・・・・言っとくけど、巨大戦艦はロボット一機に落とされるって昔から決まってるんだぞ!」ですよねー
負け惜しみの減らず口とともに、ハルユキは空中でダッシュ姿勢を取った。
「ヘンタイが乗ってるロボットにそんな活躍できるかバーカ!」
奮闘したものの、ハルユキ、じゃなかったヘンタイは敗れました
「――アンタの《親》に会わせな。リアルで・・・・・・お互い生身同士で」お、おう・・・・・・?
翌日――
黒雪姫先輩に報告するであります
「レベル9プレイヤーは純色の王」って言ってたのは先輩なのに
話が違うじゃないですかまったくもー
「だから電話で勉強不足だと言ったのだ。加速世界でレッドの号を冠したのは、後にも先にも《レッド・ライダー》ただひと・・・・・・り・・・・・・」こういう反応になる理由は1巻を買えばいいよ!
しかし7年間で1人だけかー
今現役の約1000人だけでも色被りしそうなもんだけど、それはないらしいんだよな
「スカーレット」はまだいいよ?
「ルージュ」とか「ローズ」とか、宝石で「ルビー」なんかもまぁ良さげ
でもそういうのを先行プレイヤーが確保しちゃったら、
後発プレイヤーは「パプリカ」とか「ビーツ」みたいのばっかりじゃね?
そうだもうこの際リコピンとコラボして「🍅・トイプードル」出そう(提案)
「レギオン参加申請時に表示されるドキュメントにちゃんと書いてあるぞ。読まないキミが悪い。だいたい、私がキミを処刑するわけないじゃないか。無論、他の女子に浮気した場合を除いて、だが」なお22巻現在処刑されていない模様
黒雪姫先輩は心が広いんやで何せヒロインやからな!!!
さて、2人の王がハルユキ宅にてリアル対峙であります
「い、いやぁー、カワイイ妹と綺麗なお姉さんがいっぺんにできて幸せだなあー」ハルユキもういいキミはがんばった
うひうひ、と笑ってみせたその途端。
「もっかい殺すぞ」
「馬鹿かキミは」
まさかの方法でシルバー・クロウ=有田ハルユキという事実を特定した、
2代目赤の王スカーレット・レイン=上月ユニコ嬢(11歳)の目的は?
「アンタの背中の翼・・・・・・《飛行アビリティ》を、たった一度だけ借りたい。《災禍の鎧》を破壊するために」(。´・ω・)?
ブレイン・バースト豆知識ー
デュエルアバターの装備品的なアイテムの事を、
『強化外装』(エンハンスト・アーマメント)と呼びます
(アッシュ・ローラーのバイク、スカーレット・レインの火力コンテナなど)
入手手段は、①初期装備、②レベルアップボーナス、③ショップ購入、
そして――
「四つ目。《殺してでも奪い取る》」なにをするきさまらー
で、『災禍の鎧』とやらはソレで持ち主が何回も変わっているらしい
――クロム・ディザスターは、加速世界の黎明期、つまり七年前に存在した伝説的バーストリンカーの名前だ。むかーしむかしのことじゃった
黒雪姫の語るストーリーは、そんな言葉から始まった。
『苛烈』『残忍』『暴虐』と評された凄まじさでしたが、
当時の高レベルプレイヤーの集中攻撃の前に力尽き・・・・・・
遂にポイントがゼロになり、加速世界での《死》を迎えたその瞬間、彼は哄笑とともにこう叫んだという。『俺はこの世界を呪う。穢す。俺は何度でも甦る』。その言葉通り、彼が遺した強化外装を装備した者が2代目に、
そして2代目を倒した者が遺された強化外装を手に入れて3代目に・・・・・・
黒雪姫先輩は、2年半前、4人目の討伐作戦に参加していました
その時の討伐隊メンバーは先輩を含めた例の純色の王7名
4人目の撃破後、問題の強化外装=『災禍の鎧』は誰も入手しなかった
・・・・・・はずでした
自己申告だから本当は誰か拾ったんやろ(確信)
何色の王がやらかしたんだー?
「・・・・・・王じゃねえ。五人目は、うちの・・・・・・赤のレギオン、《プロミネンス》のメンバーだ。元の名前は《チェリー・ルーク》・・・・・・だが、もう元の奴はいねえ。鎧に喰われて、消えちまったよ」Oh・・・・・・
他レギオンとの不可侵条約を破って殺戮を繰り返す5人目を、
立場上粛清しなければならないスカーレット・レインでしたが――
「負けた!? 《断罪の一撃》があってなお、王の貴様が負けたというのか!?」あ、相性が悪かったんよ(震え声)
問題なのは『飛んでるようなもんだった』という奴の機動力
つまりね
「ハルユキお兄ちゃんに、クロム・ディザスターを捕まえてもらうんだよっ」おにーちゃんがんばってね☆
通常対戦とは一味どころでなく違う『無制限中立フィールド』で、
加速世界全体を揺るがしかねない『災禍の鎧』の討伐ミッション!!
シルバー・クロウの翼が世界を救うと信じて・・・・!
――だいたいもしこれがゲームなら、女の子が《姉》と《妹》二人だけなんてことは有り得ない、そうだろう?そうだな(白目)