今日の108円

1日1冊108円・・・・・・最近そうでもない。

ジェネラル・ルージュの凱旋(下) 海堂尊 2009年1月22日 宝島社

2017-02-01 06:31:52 | 桜宮サーガ
高階病院長の特命で、速水部長の収賄疑惑を調べ始めた田口だったが、倫理問題審査委員会による介入や、新人看護師と厚生労働省のロジカル・モンスターの登場でさらに複雑な事態に巻き込まれていく。悲願のドクター・ヘリ導入を目前に、速水は病院を追われてしまうのか。切り捨てられてゆく不良債権部門・救急救命医療を守る男の戦いと、医療の理想と現実をダイナミックに描き出した傑作エンターテインメント。
裏表紙より。
皆様お待ちかねのロジモンも登場するよ。



18章
泥沼エシックス

12月20日 水曜日 午後2時 本館3F・第三会議室



「プログラムによると、俺の審査が先だ。よく見て一刻も早く沼田さんのクセを見抜け。でないと泥沼に飲み込まれ、速水の救出が困難になる」
島津の『審査』はエーアイの実施について。
エシックスってのはどんな感じなのでしょう?


 見事な論理。きらびやか、かつ空疎。田口は、沼田が曳地委員長の直系の後継者であることをはっきり認知した。論理的に見える分だけ曳地委員長よりもタチが悪い、もとい、格上だ。沼田は曳地委員長の秘蔵っ子と呼ばれていたようだが、ひょっとしたら鬼っ子なのかもしれない。
うわぁ・・・・・・
絶対関わりたくない系の会議。
言葉の言い換え(死体→御遺体)なんざ暇なお前らが直せっていう。


さーて、田口センセの案件ですよ。
 沼田のジョークに、メンバーは一斉に笑う。こうして眺めてみると、エシックス・メンバーの結束力はチーム・バチスタのグロリアス・セブンにも匹敵する。だが、同じ七名でありながら、その品格は天と地ほど違う。
『グロリアス・セブン』は〝栄光の七人〟だったかな?
『エシックス・メンバー』は〝七匹のゴミ虫〟といったところ。

嫌味を繰り返すアホ共に田口センセが軽く反撃してみた結果、
明日臨時エシックスが開かれることになりました。
すぐ顔真っ赤な沼田m9(^Д^)プギャーwwwwww



19章
天窓の歌姫

12月20日 水曜日 午後4時
オレンジ新棟1F・救命救急センター部長室



 思いがけないタイミングで、思わぬヤツから、思いもよらない指摘を受けたな。
『らしさ』を説明、できますか?、



20章
火喰い鳥の告知

12月21日 木曜日 午後2時
本館地下1F・MRI画像診断ユニット



 ――なんてウザいの。ウザすぎる。
第一印象が悪いと取り返すのは困難らしいですよ。


「心配しないで。ジェネラル、あなたの道はどこまでもまっすぐ続いている」
速水との会話は、ドラマでの冴子カット勿体ないと思わせる。



21章
泥沼の中のジェネラル

12月21日 木曜日 午後4時 本館3F・第三会議室



「俺の領域に触れたいなら、ここまで降りてこい」
臨時エシックスにて速水対沼田、第1R。
沼田の無駄話をサクサク斬る。
『将軍』は忙しいんだよ、おわかり?


その結果――
 田口は沼田委員長を見つめ、仕方なさそうにうなずいた。そしてため息をつく。
 結局いつも、尻拭いは俺のところにやってくるわけだ。
『尻拭い』委員会委員長・田口公平。



 沼田と三船事務長の視線は、目の前に並べた二枚の紙片の上を行き交った。
おっとっとー?
どうもこの内部告発、おかしな具合ですよ?


「低レベルで精一杯やっても、何にもならない。世の中は結果がすべてです。どうせ田口センセの推理は、身内か速水先生に恨みを持つ人間の仕業、程度でしょ?」
ロジモン、こちらの件にも参戦!
明日の『外部委員参加のエシックス』に乗り込むつもりの模様。


 田口はため息をつく。どうやら、最悪最凶の最終兵器が、明日のエシックス・コミティにお目見えすることになるのは確実な情勢のようだ。
オモチャを見つけたみたいなもんさね。
つまり沼田はオワタってことだよ言わせんな



22章
司法と倫理

12月22日 金曜日 午後3時 本館3F・第三会議室



「初対面では変なヤツだと思っていたけど、いい人だったんだな、白鳥調査官って」
 田口は呆れて島津を見る。変人同士、相通じてしまったのだろうか。
 ――俺は絶対ダマされないぞ。
同期の友人を同列扱いしてやるなwwwwww
島津の審査がエーアイの話と聞いた白鳥は、
そちらの援護もするつもりになったらしいです。


弁護士・野村と倫理学教授・中野を加えパワーアップした、
いわば「エシックス・ナイン(9匹のゴミ虫)」との対決、ファイッ!
まずは島津のエーアイの件から!
 沼田の縁なし眼鏡が光る。
「島津先生の御意向に沿わなくとも、これがグローバル・スタンダードというものです」
(#^ω^)


屋上行き待ったなし・・・・・・
そんな場面で、『将軍』がゴミ虫共に斬りかかる!
 速水の啖呵は完全無欠、全くもってそれは見事なものだった。
沼田m9(^Д^)プギャーwwwwww
ざまぁ!ざまぁ!



23章
医師法第二十一条の影

12月22日 金曜日 午後4時 本館3F・第三会議室



「我々弁護士は法にかしずく番人で、法律を遵守するのが業務です。従って現状では、エーアイを一般検死に普遍化するという本研究の申請は却下せざるを得ない」
 速水は唇を噛んでうつむいた。隣で沼田が傲然と顔を上げ、微笑を浮かべた。
ぬぬぅ・・・・・・!
法律の話が絡んでくると弁護士は流石に手強い・・・・・・!


このままエーアイの件は却下されてしまうのか?
「野村先生、こんにちは。お久しぶりですね」
 野村は怪訝そうな顔で白鳥を見つめた。突然立ち上がり白鳥を指さし、震える声で言う。
「あ、あんたは、あんたみたいな人がどうしてこんなところに・・・・・・」
そうはいかない、これがな( ・∀・)ニヤニヤ


偶然お知り合いだった野村を野村自身の過去の発言を元に論破、
これまた偶然にも厚労省での後輩にあたる三船事務長も一蹴、
それを見たのに無謀にも挑みかかった中野もあっさり返り討ち、
最後に沼田の反論を一瞬で『封殺』。
 白鳥は、傍らの田口と島津に向かって土砂崩れウインクをひとつ、投げかける。
「以上、アクティヴ・フェーズの極意、その、確か十一。〝フルーツバスケット〟でした」
フゥー!!
エシックスざまぁ!ざまぁ!


続けて田口センセの案件な訳ですが、
『将軍』速水は自身が全てを認めているため審議は不要と主張。
エシックスが掲げる倫理()が如何に無力であるかを叩きつける。
「俺を裁くことができるのは、俺の目の前に横たわる、患者という現実だけだ」
 沼田が営々と築き上げてきたエシックスという硝子の宮殿、桜宮の聖域は、血まみれ将軍の迫撃砲の一撃で粉々に砕け散った。
『現実』を見ろ、な?


最早エシックスに出来る事は何もない。
後は田口センセのリスクマネジメント委員会のお仕事。
明日の臨時委員会には沼田や野村、島津に白鳥まで出席希望。
まー誰が見学したところで自白が取れてんだから、
後は速水の処分を決めるだけで問題解決だね!

ジェネラル・ルージュの凱旋~おしまい~





もうちっとだけ続くんじゃ。

ジェネラル・ルージュの凱旋(上) 海堂尊 2009年1月22日 宝島社(2回目)

2017-01-30 06:37:02 | 桜宮サーガ
血まみれ将軍(ジェネラル・ルージュ)!→1回目



○ここまでのあらすじ
田口センセは、また厄介事を任されました(諦め)



9章
新人の陥穽

12月17日 日曜日 午前8時30分
オレンジ新棟1F・救命救急センター



 そうか、この娘はあたしにとって初めての〝後輩〟ね。よく見ると、そばかすが可愛いわ。
ICUの『爆弾娘』如月翔子、謎の新人(?)姫宮を任されるの巻。


よくわからないけど『後輩』ができたーと思っていたらー
「病棟はみんなわくわくしてる。爆弾娘とミス・ドミノ、破壊力はどちらが上だろうってね」
ICUの患者逃げてぇぇぇ



10章
沈黙の少女

12月17日 日曜日 午前11時30分
オレンジ新棟1F・救命救急センター



「机の上の二割が未開封ということは残されていない八割は開封するわけですよね。私の封筒もそちらのグループに入れていただきたいものです」
 精一杯の嫌味をこめ三船が言うと、速水はからりと笑う。
「ご希望ならそうするさ。そちらは未開封のままゴミ箱に直行なんだが」
事務と現場が仲悪いのはお約束ですね。
救急車で運び込まれて入院て流れは、
患者からすると「突然の痛い出費」になるはずだけど、
病院側は儲からないらしい。変な感じだ。


救急対応したものの亡くなった女の子が1人。
その死因についてちょっとばかり揉めたものの、
速水の直感と姫宮の活躍により一件落着。
佐藤ちゃんはもう少し頑張りましょう。
「ズルだっていいさ。少なくとも、ズルくない佐藤ちゃんの対応よりよっぽどマシだ」
経験値の差である。
これ、そういう経験を積ませてくれるクズ野郎が、
少なからずいるという事でもあるよね。
イヤナヨノナカダナー


 三船事務長の眼が細くなる。
「天上天下唯我独尊、ですか」
 速水は首を振る。
「とんでもない。俺は誰にだってかしずく下僕さ。ただその相手は、ベッドの上の患者だけだ、ということさ」
誰がために医師はある。



11章
ドクター・ヘリ

12月18日 月曜日 午前11時
オレンジ新棟1F・救命救急センター



『救命救急センター速水部長は、医療代理店メディカル・アソシエイツと癒着している。VM社の心臓カテーテルの使用頻度を調べてみろ』
田口センセのとこに送られたやつが、三船事務長宛にも・・・・・・?
『将軍』速水は、本当にやらかしていたのでしょうか?




第二部 戴冠

12章
赤煉瓦の泥沼

12月18日 月曜日 午後2時 赤煉瓦棟(精神科解放病棟)



 沼田助教授は曳地委員長の後継者と目されている。この瞬間、田口はその評判を心底実感した。
沼田が登場してから2ページの言動を見てくれ、こいつをどう思う?
すごく・・・小さいです・・・



 ――確かに手強い。
 田口は疲れ果てていたが、運んだ書類の重さだけがその理由ではなかった。
警告!
沼田の登場シーンはイライラしてる時に読まないでね!



13章
田口講師の災難

12月18日 月曜日 午後3時 本館1F・不定愁訴外来



「高階先生も沼田先生も、滅茶苦茶です。結局、いつだって下っ端がひどい目にあうんです」
「田口先生はリスクマネジメント委員会委員長なんですから、もう下っ端ではありませんよ」
 藤原看護師の励ましは、誉め殺しだ。励ましには全くなっていない。
章題が今更過ぎてm9(^Д^)プギャー
ドサクサに紛れて偉くなるからこうなるんだお( ^ω^)



14章
フジワラ・ナース・ネット

12月18日 月曜日 午後4時30分 本館1F・不定愁訴外来



「ナースの院内情報網は、ある領域では医師を遥かにしのぎます。そのメモはウワサの集積だから真実ではありません。でも仮説なら立てられるくらいの基礎情報にはなります。とっかかりとしては充分なはずです。メモを足がかりにして、エシックスに斬りかかってみたらいかがですか」
・看護師は女性が多い
・看護師はしんどい仕事
・女性のストレス解消法は喋ること
つまりそういうことだってばよ怖すぎる



15章
エシックス・エントリー

12月19日 火曜日 午後2時 赤煉瓦棟(精神科解放病棟)



「そんなものですか」
 藤原看護師はうなずく。
「そんなものです。でも、ご安心ください。これで権藤も軽々には動けない。さ、この件はここまで。もうすぐ小さなお客さまがお見えになりますから。張り切っていきましょう」
「地雷原」頼もしすぎ惚れるわー。
ナイチンゲール事件との同時進行はこの人がいなけりゃ無理だった。


 受話器を置くと、沼田は考え込む。やがて、低い笑い声が部屋に流れた。
「田口、か。とっぽそうに見えて、どうしてどうして、なかなか、だな」
警戒し始めても遅いぞ沼田・・・・・・
貴様は「主人公(近づいてはならぬ者)」にケンカを売ったのだ


田口センセは、同期の島津とお喋り。
小児科不定愁訴外来のことや、エシックスのことやら・・・・・・
「ずいぶんひどい会議らしいじゃないか。あの兵藤がお前に同情していたが」
「廊下トンビに同情されてもなあ。アイツだって本来なら沼田さんのネットに入るべきヤツだ。そうしないでいるのはお前に遠慮しているからだ。少しはヤツの気持ちを汲み取ってやれ」
3作続けてそれなりに出番があるサブキャラって、
高階病院長と藤原看護師、そして兵藤の3人じゃね?
兵藤がいなくても話は進むだろうけど、いた方がなんか良さげ。


島津は当然速水とも同期。
内部告発の件も内緒話してみると――
「俺とお前は、アイツに対する認識の視点が違う。お前は、速水は高潔だからこういう行為はしないだろうと考える。俺は高潔だからこそこうう行為をするかもしれない、と考える。そこの違いさ」
『だからこそ』・・・・・・うーむ。



16章
旧友

12月19日 火曜日 午後4時 本館1F・不定愁訴外来



「事実、だ」
( ゚д゚)

(゚д゚)


『自白』があっても、この件はすっきりしない要素有。
「どうやら内部告発とは別次元の何かが紛れ込んでいる、のかもしれません」
一体何が起きているのか?



17章
ジェネラル・ルージュの伝説

12月19日 火曜日 午後5時
オレンジ新棟1F・救命救急センター



「姫宮さん、化粧をしないのは各自の自由だけど、ICUにいる間は、ポケットに必ず一本口紅を持っていないとダメよ」
(。´・ω・)?


それは15年前に起きたデパート火災が関係していました。
「それでジェネラルが渾名になったんですね」
速水、イケメン!


 こんな素晴らしい先生を、地に堕とすわけにはいかない。
田口センセの協力要請を受けた『爆弾娘』。
でも『素晴らしい先生』ご本人は・・・・・・

内部告発の真相、そしてあの男の登場は下巻を待つのです。

ジェネラル・ルージュの凱旋(上) 海堂尊 2009年1月22日 宝島社

2017-01-23 06:18:43 | 桜宮サーガ
『チーム・バチスタの栄光』『ナイチンゲールの沈黙』でおなじみ海堂尊が贈る、大人気<田口・白鳥シリーズ>みたび登場! 伝説の歌姫が東城大学医学部付属病院に緊急入院した頃、不定愁訴外来担当の田口公平の元には匿名の告発文書が届いていた。“将軍(ジェネラル)”の異名をとる速水晃一が特定業者と癒着しているという。高階病院長から依頼を受けた田口は調査に乗り出す。
裏表紙より。
手持ちは文庫版で、元は2007年4月。
カテゴリー分けと本棚の整理を同時進行した結果、
ナイチンゲール~がハンパだったことが判明。
だからさ!




第一部 潜航

1章
オレンジ・スクランブル

12月14日 木曜日 午後11時
オレンジ新棟1F・救命救急センター



「コーディネイターはどなたですか?」
なんかデジャヴと思ったら、
上記の通りナイチンゲール~と同時進行の物語なんだな、これが。
小児科で例の事件が起きていた時、
同じ病棟にあるICUの方では・・・・・・という話。


 魔物って、案外こういう人なのかもしれない、と翔子は思う。
【悲報】チーム・バチスタ事件で1人だけ出世した結果
だいじょうぶ、こわくないよ



2章
血まみれ将軍

12月15日 金曜日 午前1時
オレンジ新棟1F・救命救急センター



「肝臓はどうもいかんぞう」
 速水は物も言わず、佐藤の頭をはたいた。
【審議不要】(o゚Д゚)=◯)`3゜)∵


部下から『将軍』と恐れられる救命救急センター部長・速水。
田口センセの同期でもあります。
『救命救急センター速水部長は、医療代理店メディカル・アソシエイツと癒着している。VM社の心臓カテーテルの使用頻度を調べてみろ。ICUの花房師長は共犯だ』
 それは、田口の院内ポストに投げ込まれた匿名の告発文書だった。
ナンダッテー



3章
コミットメントの空隙

12月15日 金曜日 午前8時30分
オレンジ新棟1F・救命救急センター



 かすかな恐怖を打ち消し、翔子は呟く。
 ――査問でも何でもやればいいわ。だって私は悪くないもの。
若いのさ・・・・・・(遠い目)



4章
オレンジの不良債権

12月15日 金曜日 午前11時
オレンジ新棟1F・救命救急センター



 オレンジ新棟は、今や東城大学医学部最大の不良債権だった。沈みゆく船に絡みついた碇。経済効率の悪い二大巨頭、救命救急と小児科を一括して取り扱うという、高階病院長のディレクションは、赤字の相乗効果を高めただけで致命的な選択ミスだったという評価が固まりつつある。ただしそれを、医療の赤字領域を一ヵ所にまとめ整理するための深謀遠慮に違いない、と勘繰る深読み人間もいた。
非常に大事な分野なのに、『赤字』が深刻という現実。
自業自得が明らかな患者は保険適用外にしよう(提案)



5章
ハヤブサと眠り猫

12月15日 金曜日 午前11時30分
オレンジ新棟1F・救命救急センター



 花房は、労せずして如月翔子を手に入れた。それは望外の喜びだったが、同時に猫田に対する違和感は一層強くなった。
2年前の『オレンジ・ドラフト会議』の秘密。
学業◎実技×の浜田小夜と、学業×実技◎の如月翔子。
そりゃ現場では後者の方が役に立つはず。
あえて前者を選んだ『眠り猫』の真意とは・・・・・・?



6章
ピンストライプの経済封鎖

12月15日 金曜日 午前11時 本館4F・病院長室



「いずれ洗礼の大波が日本の医療界を襲う。とすれば、相手のやり口を理解するのは、できるだけ早い方がいい。大切なものを守り抜くために、ね」
10年前の文章な訳だけど、『洗礼の大波』はもう来たのかしら。


さて、告発文書をどうするかが問題であります。
「本案件を田口先生の方からエシックス・コミティに報告していただきたいのですが・・・・・・」
「ちょ、ちょっと待ってください。なんで私が?」
押しつけられておしまいになりそうだったのが昨日の話。


そんな面倒な話、今日こそはっきりお断りだってばよぉ!
「そうおっしゃるのでしたら、遠慮なく心当たりの人材を推挙してみて下さい」
【悲報】そう・・・・・・貴様は・・・詰んでいたのだ


エシックス・コミティ(倫理問題審査委員会)とは!
「エシックスのメンバーは、角度を変えて見ると、対田口リベンジ・チームです」
チーム・バチスタ事件で『叩き落とされ笑い者にされた』、
曳地助教授の『置き土産』だそうです。


「ひとつご忠告。エシックスの沼田委員長は、曳地先生が直々に御指名した後継者だけあって強敵です。おまけに田口先生をあからまさに敵視しているフシがある。くれぐれもご注意ください」
 ――そこまで俺の事を考えてくれているのなら、こんな厄介事を押しつけなければいいのに。
カワイイコニハクロウサセナイトナー



7章
多重陰謀

12月15日 金曜日 正午 本館1F・不定愁訴外来



 兵藤からのウワサ情報は割り引かなければならないことは当然だ。だが高階病院長と兵藤という対極にある二点の座標から入力された情報は、もはやウワサではない。それこそ真実だ。
廊下トンビ情報を割り引いても、
沼田は批判するために批判するタイプに違いない。



8章
ホンキートンク・ガール

12月16日 土曜日 午後1時
オレンジ新棟1F・救命救急センター



「ですから室長の言葉をそのまま、お伝えします」
 姫宮は深呼吸して、声色を変える。
「ご不明な点は、高階病院長に直接お尋ねになっていただければ幸いです」
看護経験『カイム』なのに、突然ICUで研修するそうで。
いったいなにものなんだぁ



ドラマ化も映画化もされてるけど、やっぱり内容が違う。
だからファンなら小説も買わなくちゃいけないんだよ(暗示)

ナイチンゲールの沈黙(下) 海堂尊 2008年9月19日 宝島社

2016-08-10 06:56:14 | 桜宮サーガ
手術前で精神的に不安定な子供たちのメンタルサポートを、不定愁訴外来担当の田口が行うことになった。時同じくして、小児科病棟の問題児・瑞人の父親が殺され、警察庁から出向中の加納警視正が病院内で捜査を開始する。緊急入院してきた伝説の歌姫と、厚生労働省の変人役人・白鳥圭輔も加わり、物語は事件解決に向け動き出す。読者を魅了する、海堂尊のメディカル・エンターテインメント。
上巻から2か月近く経ってて愕然とする。



第二部 ナイチンゲール・ラプソディ

19章
虚飾の歌声

12月20日水曜日 午後8時 城崎邸・レッスンルーム


 怒涛のたらい回しの末、丸投げされたジョーカーを引き当てた気分。田口は呟く。
 俺は厄介ごと処理のコンビニじゃないぞ。
せやせや!
田口センセは『厄介ごと処理の』デパートなんやで!・・・・・・あれ?


城崎(と酔いどれ冴子)にノコノコついて行った小夜ちゃんは18禁入りま・・・・・・
「これであなたも城崎の歌う人形。あなたとあたしは同類よ」
貴女の歌に関心があります(「女」としてはどうでもいい)


「奥さまと別れるまで、城崎はあたしに指一本触れなかった。あたしはそれを誠意だと勘違いしていた。でも奥さまと別れた後も、城崎はあたしに触れようとしなかった」
 城崎は黙り込む。小夜は掠れた声で訊ねる。
「なぜ、なんですか?」
「城崎にとってあたしは特別な存在だから。あたしは世界に一台しかない、美しい音色を奏でる楽器にすぎないの」
ゲイジツカってこれだから!(?)


「悔しいけれど、城崎は天才よ」
それでも~離れられないの~
冴子も自身の「女」の部分が優先ならとっくに離れてる気がするけど。
つまり彼女もゲイジツカなんでしょう(てきとう)




20章
小児科外来の異星人

12月21日木曜日 午前10時 本館1F・不定愁訴外来



「病院長からの特命業務? 何だ、それ?」
 田口は大袈裟な表情の中に、自分の動揺を隠す。
「小児科入院患者の父親殺人事件の捜査協力を、引き受けたそうじゃないですか」
 何だ、そっちの方か。田口は安堵した。それにしても的外れな言いがかりだ。
恒例のトンビ・・・・・・こいつは仕事してんのか。
『そっちの方』じゃない「何か」を、田口センセは抱えています。
「何か」の詳細は「ジェネラル・ルージュの凱旋」を読んでね!


今日も小児愚痴外来よー。
『先頭バッター』は、バッカス友の会会長・ヒデマサ。
「ダメダ、こりゃ。こんなんじゃ会員にできないよ」
田口センセ、勉強が足りないですぞー・・・・・・


「同感だね。そんな基本問題にドンゲラスだと即答できないようでは、先が思いやられるね」
 田口の背後で、底抜けに陽気な声が答えた。田口の全身の血が逆流した。
こ の しゃ べ り は


ヒデマサ対『厚生労働省の変人役人』、ファイッ!
「Bravo! その意気やよし。こういう真当な若者がいれば日本の未来は明るいなあ」
この男の辞書に「容赦」という言葉は存在するけど実践はしません。


で、何しに来たの
「ま、理由はありますよ。例によって高階先生が、僕を呼びつけたんです。僕は厄介事処理のコンビニエンス・ストアじゃないと、声を大にして主張したい」
ははは、流石師弟
今回は田口センセが関わってる問題とは別件らしいよ。


で、いつ帰るの
「今回は通常の手続きに従い、氷姫を先行潜入させる。彼女は医療現場の実地経験に乏しいので、しかるべき場所でみっちり研修させ、年明け早々桜宮病院に派遣する。僕は氷姫の報告が上がるまで待機。それまで仕事がない。そう言ったら、高階病院長が両手を合わせてこう頼むんです。田口センセが小児科愚痴外来の立ち上げに苦労している。旧交のよしみで、救いの手を差し伸べてやってくれないか、ってね」
わー白鳥サンは親切だなー(棒)


そして次の『お子ちゃま』、アツシになぜか白鳥サンが対応。
 コイツの能力は何と表現すればいいのだろう。田口は呆然と白鳥を見つめた。
『瓦礫の山』登りのプロなんじゃない(てきとう)

そんな楽しい雰囲気の愚痴外来に、さらに別のお客が・・・・・・





21章
火喰い鳥VS.電子猟犬

12月21日木曜日 午前11時30分 本館1F・不定愁訴外来



「か、加納・・・・・・何でお前がこんなところに?」
 加納が片手を挙げる。
「よお、久しぶり。それは俺の台詞だぜ。それにしても奇遇だな」
白鳥サンと加納警視正は学生の頃からお知り合い。
加納(と玉村)は瑞人の父親の件で、田口センセの協力の下、瑞人の事情聴取に来ました。


「院長が言ってたもう一枚の切り札って、お前のことだったわけ。コイツはいいや」
 それから加納は、白鳥を見ながらにやにや笑う。
「実は昨日、高階院長から、強力な助っ人の用意があると聞かされていてね」
つまり・・・・・・白鳥、m9(^Д^)プギャーwwwwww


とにかく次は瑞人の番。
「知ってるんですか? 大臣官房って役職?」
「常識だろ。ま、いかにも飛ばされそうなタイプだね。どうせ職場でも浮いているんでしょ?」
瑞人の先制攻撃!白鳥、m9(^Д^)プギャーwwwwww
というか刑事と役人相手にずっと瑞人のターン!


「お父さんは大変お気の毒でした。実はそのことで君の話を聞きたくてね」
「気の毒? 本気? 正直言って、親父が死んでくれてほっとしてる。刑事さんたち、聞き込みくらいしてるんだろうから、俺が言っている意味はわかるだろ」
ふむ・・・・・・ふむ。



本日の小児愚痴外来は終了しましたー。
「初動の遅れは叩かれるぞ。フォローする気なんてさらさらないくせに」
 白鳥はぶつぶつ言う。加納は続ける。
「読みが外れれば、叩かれて当然だ。ま、一人の少年の未来と引き換えなんだから、大人がこれくらいのリスクを背負うのは当然だろう」
加納警視正イケメン!
・・・・・・て、瑞人が『容疑者』だってー?




22章
デジタル・ムービー・アナリシス(DMA)

12月21日木曜日 午後1時 本館1F・不定愁訴外来



「これだから、霞ヶ関の連中は・・・・・・」
 白鳥はそう言って、黙り込む。田口は加納の流麗な言葉に酔う。白鳥に口先で指図できる人間がこの世の中に存在するなんて、想像すらしなかった。まさしくBravo!だ。
かくして、白鳥は殺人事件の捜査に巻き込まれるのでありましたm9(^Д^)


「白鳥絡みで問題が起こったら俺が全責任を負う。その時は二人で遍路にでも行こうぜ、タマ」
「イヤです。私を道連れにするなら、責任をとってないってことじゃないですか」
「ぎゃあぎゃあうるさいヤツだな。ま、俺たちの麗しき友情を信用しろ」
持つべきものはトモダチだなー(棒)


協力するからには事件の情報が必要すな。
「加納の話を総合すると、この犯人は、恨み深い牧村氏を殺した後、逃げもせずに解剖実習までする熱心な医学生。おまけに掃除機のゴミを持ち帰る律義者。バカなのかな、コイツは。僕なら絶対後片付けはしないよ。放っておけば、警察が片づけてくれるに決まってるもの」
白鳥サンによるわかりやすいまとめ!


で、第一候補は瑞人なんだけど、さすがに単独犯は無い。
そこで加納が疑いを持っているのが・・・・・・
「なるほど、それで、加納は無謀にも、親父嫌いの坊やと白衣の天使がバラバラ殺人を共謀したという、へんてこりんな仮説に、クビを賭けたわけだ」
事件の数日前、瑞人の件で被害者と会っていた小夜ちゃんが怪しいってさ。
たぶん加納警視正は疲れてるんだと思う。


(加納説が外れて加納がクビになることを期待しつつ)協力関係成立。
ちなみに白鳥サンの『加納評』は、
「僕は加納を嫌ってないよ。苦手なだけ。加納は組織第一主義でね。その行き着く先はファシズムなのさ。だから、個人の自由と享楽を最大限に尊重する僕とは人生哲学上、相容れない存在なんだ」
だそうで。


ついでに、加納が玉村に語った「白鳥評」は、
「トータルでは負けなかったな。だが、白鳥にはここぞという大一番でよくやられた。アイツは誰よりも論理的なクセに、いざとなると論理なんて平気ですっ飛ばす大バカ野郎なんだ」
だそうで。
・・・・・・お前ら仲良しじゃねーかw



『加納説』で捜査できるタイムリミットは3日間。
白鳥の参戦で、事件はどう動くのか?

ナイチンゲールの沈黙(上) 海堂尊 2008年9月19日 宝島社(3回目)

2016-06-23 06:38:28 | 桜宮サーガ
さぁ上巻を終わらせようじゃないカ→1回目2回目



○ここまでのあらすじ
田口先生はいつだって貧乏くじ



13章
小児愚痴外来

12月19日火曜日 午前9時30分 本館1F・不定愁訴外来



「ここまでは予想以上に上手くいっている。さすがにネコの差配ね」
お、おう。


今日は記念すべき『小児愚痴外来』初日よー。
「誰にも言っちゃダメ、ってママに言われているけど教えてあげる。アツシって、昔ママがとっても好きだった人の名前なんだって。アツシって呼ぶと、ママは素敵な気持ちになれるんだって。内緒だから、誰にも言わないでね」
アツシ、もうちょっとママの言う事は真剣に聞いてね(切実)


眼の手術を控えたアツシと瑞人の他、
病棟で悪ガキと評判のヒデマサ、白血病で余命を考える段階の由紀。
大人との違いに苦戦しつつも、とりあえず初日は無事終了。
「じゃあ決定。明日も同じメンバーでお願い。浜田さんもよろしく」
鬼か。





14章
暗闇の迷路

12月19日火曜日 午後2時 桜宮繁華街・蓮っ葉通り



「畜生、どいつもこいつも俺をバカにしやがって」
「バカにしてたんじゃねーよ」
「ただてめーのことが大っ嫌いだっただけだ」


「医療廃棄物のケースを出してきます」
 小声で言うと、小夜は部屋を出る。その後ろ姿を猫田が見送る。
 倉庫に入り扉を閉める。周囲を見回してから、医療廃棄物のコンテナの蓋をかちり、とはめ込む。これでもう、この中にある諸々の物質は、二度とこの世の中に戻ってくることはない、と小夜はふと思う。
(´・∀・`)ヘー





15章
ハイパーマン・バッカス

12月20日水曜日 午前11時 本館1F・不定愁訴外来



 長い沈黙の後、由紀はふっと笑う。
「こういう時に何も言わないでいてくれる人は、初めてです」
『案山子』?いいや、美辞麗句は必要無いんじゃよ。


『小児愚痴外来』、2日目も無事終了しまし・・・・・・
というところで、『小児病棟の古株』・丹羽主任が慌ただしく登場。
「ばたばたして申し訳ありません。今日の小児不定愁訴外来は終了して下さい」
「ちょうど終わったところです。ところで一体、何があったのですか」
 丹羽主任は一瞬ためらい、小夜の顔を見つめながら言う。
「箝口令が敷かれているんですけど、実は、牧村君のお父さんがお亡くなりになったんです」
えっマジですかー
のんだくれだったんだし、肝硬変にでもなってたんじゃないっスか(適当)


病院関係者では唯一面識があったということで、
小夜は刑事たちに事情聴取されることになりました。
 さあ、舞台が始まる。
大袈裟だナー。





16章
デジタル・ハウンドドッグ

12月20日水曜日 午前9時 桜宮警察署・合同捜査本部



 玉村から見ても、加納は傲慢すぎる、と思う。だが、玉村は加納を拒絶できない。会議は平気ですっぽこあすくせに現場には一番乗りするなど、叩き上げ刑事のメンタリティと相通じるところがあるからだ。キャリアらしかぬフットワークの軽さと現場を嗅ぎつけるハナのよさから、人呼んでデジタル・ハウンドドッグ(電子猟犬)。
『猟犬』なんかより「妖精」がゲスト出演してくれればいいのに


今日の現場はどんなかなー?
鑑識の棚橋さん、解説よろしくー
「玉ちゃん、今日は遅刻で正解。これは法医の教授も真青の立派な解剖だわ」
うわあああ((;゚д゚))ああああ


「会議なんて何の役にも立たない。ボンクラを百人集めた会議はボンクラの念仏会。凡人のアリバイ仕事は無駄どころか有害でさえある」
大災害発生で現場が対処に奮闘してるとき、「えらい人たち」は
「今回は○○大地震と呼ぼう」「異議なし」なんて会議してるって本当なんだろうか。


『徹底した合理主義者』・加納の主な捜査手法は『DMA』、
すなわち『デジタル・ムービー・アナリシス』である!
「デジタル・ムービー・アナリシスは、欧米の法医学と警察の科学捜査が結びついて確立された新しい手法で、すべての捜査情報をデジタル画像化したのち、コンピューター処理にてトポロジー変換、未知の情報を仮想空間に再構築して引き出す技術だ。応用例は欧米を中心に現在急増中だ。ここまで、質問は?」
おれたちのかんぺーたーはさいきょうなんだ


捜査方針を巡り本部長以下他の刑事たちと対立した加納。
自身の『DMA』に絶対の自信を持つ加納は、三日で容疑者を絞り込むと宣言。
もし的外れなら初動捜査の遅れは致命的な訳で、当然責任問題にも・・・・・・
「加納警視正、勘弁して下さいよ」
巻き添えの玉村wwwwwwm9(^Д^)プギャーwwwwww





17章
隠密捜査

12月20日水曜日 午前11時 本館4F・病院長室



「捜査はやっぱり、人との出会いですよね」
せやな。





18章
地下室のカノン

12月20日水曜日 午後2時 本館地下1F・MRI画像診断ユニット



「若くて可愛い娘は速水が全部持っていく。田口は婆ちゃんと子供たちの係。二人が組めばどんな相手もいちころだった。撃墜王ペアの渾名は伊達じゃない。何しろ無敵のワイド・スペクトル・コンビだもんな」
ICUの『将軍』速水、MRIの『魔人』島津、そして田口の3人は同期だそうで。
『将軍』『魔人』『グッチー』・・・・・・どうしてこうなった。


今日の検査でも、またアツシの隣で小夜に歌わせるんだってさ。
「巨大輝点。歌を聴いているのに生成は後頭葉。つまり視覚野だ」
【驚愕】見える「歌」


「浜田の歌を聴いていると、何か見えたりするか?」
 アツシはうなずく。驚いて、島津は咳き込むように尋ねる。「何が見える?」
「ママの顔、であります」
なんだってー?


謎が謎を呼ぶ小夜の歌パワー。
研究したい島津だけど、『比較対象研究』には小夜並に歌ウマな人間が必要。
よくわからん研究につき合ってくれる都合のいい歌ウマな人間なんているはずな
「そういえば、一人だけいたぞ。浜田さんのコントロールになりうる大物が」
 島津が身を乗り出す。
「誰だ、それ?」
「水落冴子という歌手だよ」
ここで冴子に白羽の矢・・・・・・!
冴子の主治医である田口は、当然こっちの話にも関わっていく訳であります。


 窓から見下ろした中庭を、銀色のシボレーが走り去っていくのが見えた。それは、破滅への道へ、一直線に向かっているように見えた。だが彼らは、希望の地を目指していたつもりだったのかもしれない。なぜなら破滅への道程と、希望への道標は、しばしば同じ方向を指し示すものなのだから。
(下巻に続く)
『希望への道標』が「美味しいケーキ」、
『破滅への道程』が「体脂肪」と考えると実にわかりやすいですね!




前作と同じくドラマ化もされてるけど、
歌パワーの件は冴子・城崎の存在もまとめてカットされてるそうな。
つまり歌パワーの正体が判明するのは小説版だけ!読もう!