にわとりのにわ a hen's little garden

歌うたい時々クラリネット吹きの日高由貴のblog。
ちいさなこころのにわの風景をすこしずつ書きとめていきたいです。

古賀春江「海」

2015年04月26日 | 日々のこと
透明なるするどい水色。藍。紫

見透かされる現実。陸地は海の中にある/

独逸最新式潜水艦の鋼鉄製室の中で

艦長は鳩のやうな鳥を愛したかも知れない/

双眼鏡を取り給へ、
地球はぐるっと廻って全景を見透かされる


―古賀春江 「海」自作解題―





昨日の「現代/世界」についての研究会のレジュメで出逢った、画家、古賀春江の言葉。

読んだときに鳥肌がたって、しばらくレジュメから目が離せなくなった。

詩は世界中に散らばっているんだなあ。

たぶん、そこに詩が潜んでいるなんて思いもよらないところに。

画家の言葉は絵画的で
音楽家の言葉は音楽的だといつも思う。

何かを直接説明するのではなくて、何かをまなざす眼を、あるいは何かを想像させる音を、すこし離れた反射板に反射させる。

今日は8月に舞台公演がある、
曽根崎心中の打ち合わせ。

楽しみ。