チステルニーノの街は高台の上にあるため、中世の時代には、外敵から街を守るための城塞がありました。
これがその名残り、プーリア地方特有の石灰で白く塗られた城塞の塔です。
駅から少し歩くと、ヴァッレ・ディトリア通り [Viale Valle d'Itria] という広い車道に出ます。
予めGoogle Mapをプリントアウトして持っていたのですが、チェントロ・ストリコの入口であるポルタ・グランデ [Porta Grande] の位置がイマイチよく分からず、ヴァッレ・ディトリア通りを駅を背にして右に行ってしまいましたが、思いがけずこの塔に出くわしました。
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近くに、可愛い鐘楼を持つ真っ白な教会もありました。
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【プチ情報】
ポルタ・グランデは、駅からヴァッレ・ディトリア通りに出ると左に曲がります。
暫く歩くと、丘の上に一直線に伸びる急な坂道が見えてくるので、その道をひたすら上って行くと辿り着きます。
チェリエ・メッサーピカからひと駅の、チステルニーノに行きました。
移動時間は12分なのですが、実はこの時はチェリエ・メッサーピカから乗る列車が40分も遅れたので、少し予定が狂ってしまいました。
上の写真は、駅を出たところから見た風景です。
チステルニーノの街は丘の上にあり、見どころのチェントロ・ストリコまでは、駅から歩いて15分ほどかかります。
SUD-EST線の車内は、こんな感じです。これは新しい車輌なので、とても綺麗です。
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車窓から、チステルニーノの街が見えてきました。
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SUD-EST線の駅名は、チステルニーノ・チッタ [Cisternino Città] です。
バーリ [Bari] から南下するアドリア海側を走っているイタリア鉄道FS(国鉄)にもチステルニーノ [Cisternino] という駅がありますが、そっちは街からずいぶん離れています。
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やはり、駅舎はクリーム色。
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シエスタの間は教会も閉まっているので外観のみですが、チェリエ・メッサーピカで見かけた教会を紹介します。
TOPの写真は、屋根が抜け落ちて廃墟のようになっている、アヌンツィアータ教会 [Chiesa dell'Annunziata] です。
ファサードは、14世紀のものです。
こちらは、中世に復元された、チェントロ・ストリコの中心にあるマトリーチェ教会 [Chiesa Matrice] です。
イタリア語でポルターレ [portale] と呼ばれる入口の上部には、天使のモチーフが付いています。
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1869年に地元の人たちの寄付によって建てられた、サン・ジョアッキーノ教会 [Chiesa di San Gioacchino] です。
この教会は、駅からチェントロ・ストリコに行く途中にあります。
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白い壁と白い石畳の街チェリエ・メッサーピカの、いろんな風景です。
1時間ほどしか散策することができなかったのですが、丁度シエスタの時間真っ最中で、玄関回りの掃除をしていたおばさん以外、道端では見事に誰にも会いませんでした。
チェントロ・ストリコへのアーチ型の入口を抜けると、坂の途中にヴェッキア広場 [Piazza Vecchia] があります
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白壁の家々と石畳の小道が続きます。ゴミひとつ落ちていません。
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細い路地には、やはりオート三輪です。
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石畳をにゃんこが通り過ぎます。ピタッと止まったかと思うと振り向いて、カメラ目線をくれました。
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家の入口には、皆このようなスダレみたいなのれんが掛かっていました。
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チェリエ・メッサーピカの小さな街には、その周辺を含めると、43軒ものリストランテがあります。
1時間もあれば十分歩きつくせる程の小さな街に、たくさんのリストランテが集まっているのは、かつてこの街には偉大なシェフがいて、地元料理を中心としたリストランテを開き、ミシュランのひとつ星を獲得したのだそうです。
街の食堂の数を行政が管理していた時代に、それを機にこの街では市が協力支援し、リストランテの開業を自由化したのが始まりなのだそうです。
こちらは、そんなたくさんあるの中でも街を代表するリストランテのひとつ、チーブス [Cibus] です。
残念ながら、その味を体験することはできませんでした。
ランチタイムが終わると、ほとんどのお店は夜の営業まで閉まってしまいます。
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【Ristorante Cibus】
Via Chianche di Scarano, 7 - 72013 Ceglie Messapica, Italy
http://www.ristorantecibus.it/
レッチェから私鉄SUD-EST線で、チェリエ・メッサーピカという小さな小さな街に行きました。
プーリア州に多い、丘の上にある白い漆喰壁の美しい街の中でも、まだ日本では殆んど知られていない街です。
これは、駅から歩いて5分ほどのところにあるチェントロ・ストリコへの入口、グルーゾ門 [Porta di Gluso] です。
レッチェ駅からマルティナ・フランカ [Martina Franca] 行きのSUD-EST線に乗ります。
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途中駅、グアニャーノ [Guagnano] です。
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車窓は一面、オリーブ畑です。
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この日の空は違うけど・・・、プーリアの空のようになんとも鮮やかな青色トラック!
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レッチェから1時間20分。遅れるのが当たり前のイタリアで、定刻どおりに到着しました。
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駅から出たところから見える街は、こんな感じです。
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道を挟んで2軒の自転車屋さんが営業中。
レッチェでは、自転車に乗っている地元の人々をたくさん見かけました。
この自転車屋さんの間の道がメイン・ストリートのヴィットリオ・エマヌエーレ2世通り [Via Vittorio Emanuele II] ですが、メイン・ストリートがこの道幅なのですから、旧市街の道がどれだけ細いか想像がつくと思います。
なので、住民の日々の生活に自転車は不可欠な乗り物なのです。
道が細いということで、こんなオート三輪も大活躍です。このあと行ったレッチェ以外の街でも、オート三輪と何度も遭遇しました。
このオート三輪は移動八百屋さんです。
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“Macelleria” はお肉屋さん、“Salumeria” はお惣菜屋さんの意味です。ふたつが一緒になっているお店は、いわゆる街の小さなスーパーのようなもの。
その場で生ハムとチーズをスライスしてもらって、サンドウィッチやパニーノを作ってもらうこともできます。
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別のサルメリアで私が買ったもの。可愛い紙で包んでくれました。さて中身は何だと思いますか?
じゃーん、ヨーグルトです。この包装のセンスに脱帽でした。しかも、包んでくれたのはごっつい手をしたおじさん!
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こちらはエノテカ [Enoteca]、ひと言で言えばワイン専門店です。店内では、グラス・ワインをその場で飲むこともできます。
イタリアではレストランの開店時間が夜の8時頃なので、食前にエノテカで一杯やってから食事に行く人も少なくありません。ワインだけでなく、生ハムやチーズなどのおつまみになるものや、パスタや南イタリア名物タラッリも売っています。
私はこのエノテカで、好きなチーズと生ハムを選んでパニーノを作ってもらいました。
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土曜日の朝、家具のアンティーク市が開かれていました。
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住民と私に欠かせない(笑)、ジェラテリアです。
いつものフレーバー、チョコレートとピスタチオに生クリームのトッピングを食べたのですが、ここのジェラートは本当に美味しくて、特にピスタチオの味がまろやかで最高でした。
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パスティッチェリア [pasticceria]、いわゆるスイーツ・ショップなので、ジェラートだけでなく、ケーキやチョコレート、クッキーなど美味しそうなお菓子がたくさん!
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お店は、サントロンツォ広場 [Piazza Sant'Oronzo] から路地に入って、7月25日通り [Viale 25 Luglio] に抜けるサルヴァトーレ・トリンケゼ通り [Via Salvatore Trinchese] にあります。
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Via Salvatore Trinchese, 7, 73100 Lecce, Italy
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サンタ・クローチェ教会 [Basilica di Santa Croce] の左隣には、美しいバロック装飾の窓を持つ建物が繋がるように建っています。
ここは現在政庁舎 [Palazzo del Governo] として使用されていますが、かつては修道院だったそうです。
レッチェのバロック建築は、石灰岩で造られています。そのレッチェの石灰岩は柔らかいため、加工しやすくて様々な細かい装飾ができるのだそうです。
白っぽい色や黄味がかった色をしていて、空気に触れると硬くなり、時が経つにつれてやがてこの建物のような落ち着いたハチミツ色になるのだそうです。
更に接近してみました。
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見事なまでの窓枠の上品な装飾は、ひとつひとつ全部が違ったデザインになっています。
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ここが入口で、通り抜けることができます。入口の横には “レッチェ県” のプレートがありました。
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中庭から見た裏側は、表と比べるとあまりにもシンプルだったので、ちょっと肩透かしを食わせられた感じでした。
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サンタ・クローチェ教会 [Basilica di Santa Croce] のキメ細やかなバロックの装飾の中で、特に目を引くのは、バラ窓の下のバルコニーを支えているブラケット、いわゆる持ち送りの部分の奇妙な人や動物たちです。
そのブラケットを軽々と片手で持ち上げているのは、レパントの海戦でやっつけたトルコの海賊と、空想上の動物たちです。
これは右側です。両手で支える海賊や、背中だけで支えている海賊もいます。
でも自ら進んで持ち上げているのではなく、バルコニーの上に立つ女神に命令されているように見えます。
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左側です。こっちは、見張られているように見えます。海賊たちは、捕虜にされてこのような過酷な役割を強いられたのかも知れません。
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街中がバロックの建物や装飾で溢れるレッチェの旧市街ですが、中でも特にこの街のバロックの象徴とも言えるのが、サンタ・クローチェ教会 [Basilica di Santa Croce] です。
サン・マッテオ教会 [Chiesa di San Matteo] 同様、狭い通りに面して建っていて、よくある教会前の広場などもありません。
教会に辿り着くまでの路地は更に狭く、こんな風に見えてきます。
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その狭い通りから見上げると、やりすぎとさえ思えてしまう見事なまでのバロックの装飾が目の前に迫ってきます。
でも、ちょっと下がっただけで向かい側の建物にぶつかってしまいます。
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ファサード全体を見るには、通りを進んで横の角度からしか見ることができません。
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バロックの装飾は、主にファサードに集中しています。そして、その細部に渡る彫刻はバラエティに富んでいます。
これは扉横にある柱の装飾です。
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他にも興味を惹く装飾が盛りだくさん。続きはまた次回・・・。
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・Lecce 2010 / バロック建築が溢れる街 [2010-12-21]