久々に東電の話である。
さすがに驚いた。
「原発から飛び散った放射性物質は、東電の所有物ではない。したがって
東電は除染に責をもたない」
これは福島県内のゴルフ場が、東電に汚染の除去を求めて仮処分を東京地裁に
申し立てた裁判で、東電側が行った主張である。
(朝日新聞 11・11・24 3面「無主物の責任 ①」。記事上でクリックすると拡大表示されます)
「原発から飛び散った放射性物質」が「東電の所有物」かどうかは一旦置く
として、飛散させた責任は一体誰にあるのかと言いたいところだが、
これについても東電は恐らく、「予想不可能な天変地異によるもの」
ということにして、「不可抗力」を主張するのだろう。
要するに人知を超えた災害だったと・・・。
しかし既に明らかにされているように、一部の専門家は大震災の発生する
以前から、その危険性を指摘していた。
話を戻す。
東電はさらにこう主張している。
「所有権を観念し得るとしても、既にその放射性物質はゴルフ場の土地に
附合しているはずである。つまり、債務者(東電)が放射性物質を所有して
いるわけではない」
要するに、「飛散した先のことなど知らない」ということなのだろう。
法的にこの理屈をどこまで敷衍できるかは分らないが、極端なことを言えば
賠償には一切応じる必要もなくなってくるのではないか。
ところでこの裁判は10/31に、原告のゴルフ場の訴えが棄却されたそうだ。
しかし(少なくとも私の知る限り)この件はニュースでは取り上げられて
いないように思う。
(仮に小さく報道されたにせよ)本来もっと大きく取り上げられるべき問題
であろう。
この種の問題は一般的に、東京電力という「一法人」のこととして
考えられる傾向があるが、例え法人にしても中で働いているのは
一人一人の個人である。
一人一人の個人が法人という衣を纏うととたんにモラルを失い、無責任になる
というウンザリするような構図。
溜め息が出るばかりである。
さすがに驚いた。
「原発から飛び散った放射性物質は、東電の所有物ではない。したがって
東電は除染に責をもたない」
これは福島県内のゴルフ場が、東電に汚染の除去を求めて仮処分を東京地裁に
申し立てた裁判で、東電側が行った主張である。
(朝日新聞 11・11・24 3面「無主物の責任 ①」。記事上でクリックすると拡大表示されます)
「原発から飛び散った放射性物質」が「東電の所有物」かどうかは一旦置く
として、飛散させた責任は一体誰にあるのかと言いたいところだが、
これについても東電は恐らく、「予想不可能な天変地異によるもの」
ということにして、「不可抗力」を主張するのだろう。
要するに人知を超えた災害だったと・・・。
しかし既に明らかにされているように、一部の専門家は大震災の発生する
以前から、その危険性を指摘していた。
話を戻す。
東電はさらにこう主張している。
「所有権を観念し得るとしても、既にその放射性物質はゴルフ場の土地に
附合しているはずである。つまり、債務者(東電)が放射性物質を所有して
いるわけではない」
要するに、「飛散した先のことなど知らない」ということなのだろう。
法的にこの理屈をどこまで敷衍できるかは分らないが、極端なことを言えば
賠償には一切応じる必要もなくなってくるのではないか。
ところでこの裁判は10/31に、原告のゴルフ場の訴えが棄却されたそうだ。
しかし(少なくとも私の知る限り)この件はニュースでは取り上げられて
いないように思う。
(仮に小さく報道されたにせよ)本来もっと大きく取り上げられるべき問題
であろう。
この種の問題は一般的に、東京電力という「一法人」のこととして
考えられる傾向があるが、例え法人にしても中で働いているのは
一人一人の個人である。
一人一人の個人が法人という衣を纏うととたんにモラルを失い、無責任になる
というウンザリするような構図。
溜め息が出るばかりである。