酔生夢死の日録

ド素人が好き勝手に語る妄言です

「なでしこ」に負担を掛けるファンとテレビ局

2011年07月30日 | スポーツ
何とも気の重いニュースを目にした。(デイリー

なでしこジャパンの澤選手が、自宅にまで押し寄せる”追っかけ”に悩まされた

挙句、引越しを考えているという。

余りにも情けなくて嫌になる。

この”追っかけ”たちの幼児性は一体何なのか。

この種の出来事は過去にもあったことで、有名人のプライバシーは無視される

という日本的低俗さを示していて辟易させられる。

(外国の事情については、私は知らないので取り敢えず置く)

これが芸能人ならまだしも、彼らはスポーツ選手に一体何を求めている

のだろうか。

スポーツ選手にサインや握手を求めるのは試合会場の出入り口付近までとし

て、そこから外では接触しないように”自粛”できないのだろうか。


ここまで書いてきて気が付くことがある。

それは芸能人とスポーツ選手との区別ができないで、プライバシーを無視する

のは、一部の低俗なファンだけではなく、テレビ局も同じだということだ。


なでしこの選手の「女子サッカー人気を高めたい」という気持ちによる

善意の番組出演を利用してバラエティ番組に担ぎ出すテレビ局。

選手に重い負担をかけても何とも思わない無神経さは両者に共通している。












鮫島彩:苦悩そして栄光

2011年07月26日 | スポーツ
鮫島彩は僅か数ヶ月の間に天国と地獄の両方を経験してしまったのかもしれない。

彼女は3月11日の時点で東京電力女子サッカー部「TEPCOマリーゼ」に

所属する選手で、福島第一原発の事務棟に勤務する東電の正社員だった。

その待遇は「週刊ポスト2011年8月5日号」によると、

  「なでしこリーグでは、マリーゼは異色の“エリート集団”でした。全員が東電の事業所に勤務する正社員。年間予算3億円の潤沢な資金で、金銭面の心配をすることなくサッカーに専念できていた」(サッカー協会関係者)


(宮間の所属する「岡山湯郷ベレ」の年間予算をテレビで見たが、

5000万円だった。しかもその内2000万円は県や市からの補助金。

TEPCOマリーゼの3億円がいかに破格かが分ろうというものだ。

「腐っても東電」と言うべきか)


しかしチームが練習に使っていた拠点グラウンド・「Jヴィレッジ」は

事故後、自衛隊の救助拠点になってグラウンドとしては閉鎖。

大震災の時にはチームは宮崎で合宿を行なっていて難を逃れるものの・・・。



鮫島彩が3/15に母に宛てたメールがある。

  「うちらは、このまま合宿していていいのかな??
   おかしくない??」

(日テレ「バンキシャ」の映像

鮫島の苦悩が感じられてちょっと胸に迫るものがある。

それというのも、彼女たちの東電での仕事は原発の安全性をPRするもの

だったそうだから、苦しい立場に立たされたことは間違いないだろう。

別の所で彼女はこうも言っている。

(youtube映像「なでしこジャパン・鮫島 彩 」)

  「自分の立場で、このあとサッカーを続けていいのかと思ったし、
   スポーツで元気付けられるというのも、きれい事じゃないかと
   すごく思うけれど・・・」

実はW杯に出掛ける前に、NHKが鮫島にインタビューした時の映像を見た

のだが、福島原発の話題になるとやはり涙があふれるようで、印象に残った

ものだった。


重苦しい話はこれくらいにして、彼女の独特な走り方について、

ネットでは「女の子走り」とか「乙女走り」とか言われているようだが、

確かに不思議な印象を受ける走り方である。

そもそも女子サッカーの選手は、ボーイッシュな感じの選手が多いような印象

が私にはあり、彼女はその点でも異彩を放っている。

資生堂あたりがCMに使えば面白いのではないか・・・。

なでしこジャパンへの共感は若い女性に多いだろうから、時代が変わり始めた

この胎動を掴むべきだと思う。


最後に、アメリカの所属チームに戻った鮫島が、現地の試合会場でW杯優勝を

祝福されたそうだ。

なんだかこちらまで嬉しくなってくる。




































なでしこリーグにもっと光を

2011年07月24日 | スポーツ
W杯で優勝した「なでしこジャパン」のメンバーの多くが、今日から再開された

「なでしこリーグ」に復帰した。

そしてマスメディアも盛んに取り上げている。

そのこと自体は喜ばしいことだと思う。


但し、この人気がいつまで続くかという問題は残されている。

ところで今日のINAC神戸 対  ジェフ千葉レディースの試合は何と

約 18,000人の観客を集めたそうだ。

昨夜の時点で前売り券が8、000枚売れたと言っていたので、

ある程度は予想されたことではあったのだが、それにしても驚異的な人数

ではないか。

なにしろ昨年1年間のなでしこリーグの1試合平均の観客数が900人前後

というから今日の数字の異常さが分ろうというものだ。

INAC神戸には日本代表メンバーが澤を始めとして7人もいるという事情が

大きいにせよ、この変化は尋常ではない。


しかし北京五輪で優勝したソフトボールも、復帰後最初の国内リーグの試合は

話題になったが、その後はさっぱりだった。

現に先日「カナダカップ」でアメリカに勝って優勝したのにもかかわらず、

(私の知る限り)テレビでは一切報じられなかったようだ。

但し、ソフトボールは五輪の種目からも除外されたし、元々競技そのものの

認知度も低かったから、一概にサッカーとは比べられない部分はあるだろう。


今日はスカパーでなでしこリーグを中継したようだが、私の加入している

CATVでは見ることが出来なかった。

今後J-SPORTSあたりで中継して欲しいものだ。

私は個々の選手に興味を抱いた選手がいるので、見てみたいのだ。

(私は陸上でもそうなのだが、どうも女子の方に関心が向かうのだ)


最後に一昨日に続いて再び宮間選手の言葉。

    「フィーバーはすぐ終わる。
ただのフィーバーで終わらせないためにはピッチで表現し続けることが大事。
地道な努力が環境を良くしていく」


客を魅了し続けるサッカーをするということ、これはひょっとすると

W杯で優勝すること以上に難しいことかもしれない。


今日の観客の多さについて、川澄選手はこう語ったそうだ。

  「世界一を獲ったときよりもうれしい」
























宮間あや、そのしなやかさ

2011年07月22日 | スポーツ
実は私は「にわかファン」なので、今回のW杯が始まった時点で

名前を知っていた選手は、澤と永里だけだった。

北京五輪の時も少し見たのだが、あまり記憶が残っていない。

(永里をなぜ覚えているのか不思議なくらいだ)

そして名前は覚えていないが、ひとり気になった選手がいた。

その選手は目立った動きをした気がするので、今にして思えば

ひょっとしたら宮間だったのかもしれない。


それはともかく、今回の中継で宮間がコーナーキックを左右どちらの足でも

蹴ることが出来ると聞いてずいぶん驚いた。

そんな選手は私は聞いたことがない。

決勝のアメリカ戦で、彼女はその技を発揮して1得点(左足)、

1アシスト(右足)を記録して日本の全得点に絡んでいる。


宮間に関心を抱いた私は、今回彼女の情報を少し調べてみた。

そしていきなり驚く情報に接した。


それはPK戦終了直後に宮間は一人日本陣営を離れて、アメリカ陣の中に

入って行ったというのだ。

(その姿はNHKの映像には映っていないが、外国の映像には残っている)

映像を見れば分るが彼女はアメリカ選手たちとハグを交わしている。

この辺の事情についてはこちらを。

要するに、日本選手の殆どが歓喜の輪の中にいるその時に、宮間は

アメリカの選手の健闘を讃えるべくアメリカ陣営に向かったのだ。

そもそも宮間はこう語っていた。

  「PK戦はほとんどが運。PK戦に入った時点でもう、わたしは勝ち負けを気にしませんでした」
スポーツナビ


ところで宮間はこの試合を極めて冷静にこう分析していた。

  
  「米国は後半の途中くらいから間延びしてきたけれど、彼女たちはそれを超える精神的なタフさを持っていた。
なので、間延びした後も日本のゲーム運びをするのは難しかったです。
でも、自分たちも『相手に負けない』という気持ちを強く持っていました。
米国は攻めていたけれど、攻め急ぎすぎているかなと感じていました。
立ち上がりからの激しい攻勢も、まあ想定通りでした。
今日米国に勝てたのは、もちろん運を引き寄せることができたという面もあったと思います」
(前出のスポーツナビ)


だが彼女は、単にクールなテクニシャンというだけではない。

表彰式終了後の写真撮影時には、おどけた格好をしてメンバーの前を

横切ったりもする一面も持ち合わせている。


ここに2002年彼女が17歳の時の貴重なインタビュー記事がある。

(「シティライフ」という千葉県内のタウン誌?)


  ◇女子サッカーの最高峰とも言われる『ベレーザ』を辞め、まだ新しい、しかも遠方のチームに移るとは思いきりましたね。

「『ベレーザ』はプロリーグでも1、2を争うチームだから競争率が激しかった。リーグ戦の前になるとポジション争いで、自分と同じポジションの人を平気で、傷つけるような行為をする。そうまでしないとダメなんだという監督の方針についていけなかった。『おまえは上を目指す気があるのか』と言われたけれど、人を蹴落としてまでやりたくなかった。逃げるわけでなく、サッカーはチームプレイなんだし、そこまでするのはちょっと違うんじゃないの、って思いが私の中にあったんです」


  ◇自分はどんな選手だと思いますか。

「見る人が楽しめるサッカーができる選手だと思う。見る人が『オオッ!』と言うようなプレイをしていきたいですね。
サッカー選手としての将来の夢は、世界で一番うまくなること。強くなくても負けてもいい。『うまいっ!』って言われたら満足です」


特にこの「見る人が『オオッ!』と言うようなプレイをしていきたい

ですね」という発言はプロの鑑のような言葉ではないか。



最後に今回の日本のマスメディアの大騒ぎについて。

  「フィーバーはすぐ終わる。
ただのフィーバーで終わらせないためにはピッチで表現し続けることが大事。
地道な努力が環境を良くしていく」
(出典はスポーツ紙だと思ったが、どこかは不明)


彼女の頼もしい発言をもう一つ。

  「120分間やって、ギリギリ追いついた。優勝はうれしいけど、ドイツにしても米国にしても、90分で片を付けられるようなチームにならないと」
日刊スポーツ



(7/23 追記:表彰式の一部分(3分42秒)を選手の後方から撮影した映像がありました。
決勝の映像と同じ作者によるものです。宮間選手の行動も興味深いです。
こちら





















監督の適性:佐々木則夫と星野仙一

2011年07月21日 | スポーツ
サッカー・女子ワールドカップで日本代表が優勝してからというもの、

佐々木則夫監督の評価がうなぎ上りである。

いろいろ見聞してみて、なるほどと思わされることが多かった。

特に、選手に接するに当たって「上から目線ではなく、横から目線」で見る

ということが印象的だった。

何しろ選手たちは普段、監督を「ノリさん」と呼んでいたそうだ。

これにはさすがに少し驚いたが、絶対的な上下関係で締め付けるよりは

はるかに良いと思う。


これに関連することで、先日興味深い記事を読んだ。(スポーツナビ

内容はヤクルトの宮本慎也選手へのインタビューなのだが、

中でも興味深かったのは、北京五輪の野球の日本チーム「星野ジャパン」に

関する話題だ。(宮本選手は日本チームの主将を務めた)

私が特に面白かったのは、質問がかなり踏み込んだものになっていて

質問そのものが「星野ジャパン」の内情を明かしている点だった。


  「 ――北京五輪では、ぎくしゃくしたチームで意思疎通を図るのは難しかったのでは?」

  「ボクが星野(仙一)さんに話とかできたりしたら、もうちょっと変わったんじゃないかな、と思っています。」


  「 ――世代の差があって、お互いの考え方やスタイルを理解できなかったとも報道されました」

  「北京五輪のときは若い選手もいるしボクより年上もいた。でも……ボクの配慮が足りなかったというのは、本当に思っています。若い選手らにちょっとイヤな思いをさせたかな、と。」


 
そしてアテネ五輪の時には、準決勝で敗れて3位決定戦に回ることになった

際に、宮本選手は選手全員を集めて「最後まで全力でやってメダルを取って

帰ろう」と話したという。(結果、銅メダルを獲得)


それが北京五輪では、「すごい迷って……結局、集めなかったんですよ。ボク

の中で『たぶん、集めてもダメだ』っていうのがあって。」

(結果、メダルなし)

宮本選手は今でもそのことを後悔しているという。


さらに最後の質問は何とも辛辣だ。

  「――ベテランが全員ミーティングの招集を躊躇(ちゅうちょ)するほど、チームはバラバラだった。
一流選手が集う短期決戦。主将の責任を超えているのでは?」


この質問は明らかに監督批判である。


北京五輪での「星野ジャパン」は、単にメダルが取れなかったことよりも、

選手がすっかり萎縮してしまっていて信じられないようなエラーを連発したの

が、何とも見るに堪えなかった。

私は星野流の指導は不適切との印象を強く抱いた。

五輪前に星野監督が「金メダルしか要らない」と発言していたこともあって、

世間では星野バッシングが起きたものだ。

そして星野監督は(一時は有力視されていた)翌年のWBCの日本代表監督

にも選ばれなかった。(原監督が就任)


話は逸れるが、プロ野球・楽天の選手の不甲斐ないプレイを見て、ベンチの

星野監督が苛立っている姿を見ると私は不愉快な気分になる。

私にはどうも「熱血監督」というのが合わないようだ。


男子サッカー・日本代表のザッケローニ監督も選手に威圧的に振舞うタイプ

ではないようだし、そろそろ新しいタイプの指導者が出て来てもいい頃だと思う。























海堀の右足セーブ(女子サッカーW杯決勝・雑感②)

2011年07月19日 | スポーツ
昨日の続き)


いよいよPK戦だ。

結果論で言ってしまえば、PK戦は開始前の時点で、ある程度勝負の行方が

占えたように思える。


話題に上っているように、日本チームは佐々木監督を始め選手が笑っている。

これでワールドカップの優勝が決まるというPK戦の前である。

常識的には考えられない態度ではないか。

誰しもが、その笑顔の謎を知りたくなる種類のものだろう。

通常なら、精神を集中させて士気を鼓舞するところである。


一方アメリカは(ほんの一瞬の映像しかなかったが)、当然ながら

笑ってなどいない。

もちろん、それが直ちにアメリカチームの緊張を意味する訳ではない。

しかし、アメリカは2度もリードして「勝ったと思ったのにPK戦

(をしなければいけない)」(佐々木監督)ということの精神的負担は

想像するに余りある。

そうでなくてもアメリカには、王者として勝って当然という重圧があった

はずだ。

それかあらぬか、試合開始直後にアメリカは一気に勝負を決してしまおう

として来た感がないではない。

アメリカはその後、わずかながらではあったが、徐々にパワーが落ちていった

ような気がした。

(それが私たちに極めて見えにくいのは、アメリカがそれだけ圧倒的な力量差

を持っていたからではないか)


さてPK戦が始まる。

1人目はアメリカ。

GK海堀は左に飛ぶが、ボールはそれほど隅を狙ったものではなく、

むしろ海堀自身が「行き過ぎた」と言うほどで、結局海堀は足を上げること

によってそれをかろうじて防いだ。

しかしこれは、この試合にとって決定的な出来事だったのだろうと思う。


ただでさえ重圧のかかるPK戦で、1人目が外すということ。

しかも日本の1人目・宮間は余裕で決めている。

アメリカの2人目には気の毒なほどの重圧が掛かっていたことだろう。

彼女は結局、枠外に外してしまう。

そして3人目も海堀がセーブする。

(3人終えて、日本2-0アメリカ)

4人目はアメリカも決めるが、日本の4人目・熊谷が決めれば日本の優勝。


まだ20歳の熊谷、蹴る前に一瞬上を向く。

でもさほど硬くなっている印象は受けない。

むしろ気の強さが窺われたほどだ。

(外してしまった2人目の永里は明らかに硬くなっているのが

見て取れた。)

結局熊谷が決めて日本の優勝決定。


結果が出た今、改めて痛感することは王者・アメリカが抱いたであろう

と思われる重圧ということ。

これについては、実は決勝前に岡田武史・日本代表前監督が語っていた

ことがある。

岡田・前監督は「アメリカには勝たなければならないという重圧が

あるはずだから、この点は日本に有利だ」と言っていて、実は私はこれに

一縷の望みを託していたのだ。


そして前述したように、この試合で2度もリードしたのにその都度

追いつかれたアメリカの徒労感と焦り。

一方日本は、負けて不思議のない試合だったのに、PK戦が出来るという

幸運。

(このことを選手に指摘したという佐々木監督は優秀な指導者だ)

この心理的な違いは、かなり大きかったのではないかと想像される。


結局スポーツにおいても、精神的な面が勝敗を極めて大きく左右するという

ことは、忘れてはならないことだろう。














































女子サッカーW杯決勝・雑感①

2011年07月18日 | スポーツ
今朝は3時30分に起きた。

さすがに眠かった。

取り敢えずテレビをつける。

すると会場では、五輪の開会式の時のようなイベントをやっていて少し驚いた。

そうか、女子版とはいえワールドカップなのだから、これくらいやるのは

当然かもしれない。


前置きはさておいて、決勝の話に入ろう。

まさか日本が勝つとは思わなかった。

そういう予想を私がしたのは、イングランド戦の負け、ドイツ戦での苦戦等が

多分に影響している。

もちろん、専門家の多くが(リップサービスで)「日本にもチャンスはある」

とは言うものの、本心ではアメリカ圧倒的優位説を抱いていることが伺える

ことも大きく、実力差はいかんともしがたいと思っていたのだ。

せめて完敗は避けて欲しいというのが正直な私の気持ちだった。


実際、開始後しばらくはアメリカが圧倒していた。

ピンチの連続で、本当に心臓に良くなかった。

それが前半半ば頃から、日本もボールをキープできるようになって来た。


そうこうするうちに試合は後半に入る。

後半に入っても相変わらず危機は続くものの、日本も少しはシュートを打つ

ようになる。

そして24分についに隙を突かれてゴールを許す。

(あぁ、やっぱりダメか)

しかし36分に宮間が意外な状況で得点する。

ゴール前でごちゃ付いてるうちに、一瞬でゴールが決まっていた。

あの位置でゴールを決めるのは、見た目よりも難しいように思えた。

やはり宮間には特異な才能があるのかな。


そしてついに延長へ突入。

延長でもアメリカに先制されて、いよいよ覚悟を決めたのだが、

ここで澤が芸術的なゴールを決めてまたしても同点。

日本にも決勝点を奪えるチャンスはあった(近賀)が、アメリカ同様

決定力不足だった。

日本はゴールポストに救われた部分もあった。

またキーパーの海堀もそこそこよくやったと思う。


さていよいよPK戦である。(続きは明日)



























牛肉汚染問題・その他

2011年07月16日 | 原発事故
この問題が発覚した当初、私には別段驚きはなかった。

なぜなら牛が内部被曝していても何の不思議もないと思ったからだ。

これまでも牧草の汚染は分っていたし、空気中の放射線物質についても

知られていることだ。(藁については今回知った)


私も迂闊だったが、これまでに野菜や水産物についての検査報告は

多数あったが、肉についてはなぜか聞いたことがなかった。

これについては、肉の流通経路は野菜や魚とは全く違い、現地の市場で

検査することは困難という話もどこかで聞いた気がする。

(これに付随して、肉の産地表示はブランド物を除くと全て「国内産」

となるそうだ。 ソースはこちら

それかあらぬか、今回の牛は出荷時に外形検査(体表の測定)で

異常がなかったので出荷されたようだが、では東京での検査で異常値を

検知したのになぜ販売ルートに回されたのかが分らない。


実は私は肉を殆ど食べないので、関心も強くはない。

それよりも私には好物の魚、特にカツオに関心が向かう。

(先日の当ブログ

昨日の夜スーパーに行ったら、10時30分頃なのになぜかカツオを含む

刺身類が多く並んでいた。

この時間にこんなに刺身が残っているのは極めて珍しいことだ。

カツオは「千葉産」と書いてあった。

(カツオの産地を気にしても余り意味がない。理由は前出の当ブログを)

私が躊躇せずに買い求めたのは言うまでもない。

今のところカツオに含まれる放射性物質は微量(農水省)らしいから、

今のうちに食べておくのだ。



川澄の美しいループシュート

2011年07月15日 | スポーツ
女子サッカー・W杯準決勝・日本Xスウェーデンを生中継で見るために

昨日は午前3時30分に起床した。

前日夜は早めに寝ようと思っていたのだが、結局寝たのは12時30分頃だっ

たのでさすがに眠かったが、一旦起きてからは眠気は殆ど起こらなかった。

(その代わり、午前中はやたらと眠かった、と言うより正確に言えば

仮眠の連続だった)


さて、試合が始まる。

(以下の記述は、サッカー・ド素人の私が好き勝手に書いた文章だから、

通の方には読むに耐えないものだと思います)

試合開始後しばらくすると、日本のパス・ミスに乗じていとも簡単に失点を

をしてしまう。

この時点で、私は日本の完敗なのかなと思った。

そして早くも私は、早起きしたことを少し悔いたりもした。


しかしここからの日本は強靭だった。

宮間のパスを受けた川澄が絶妙に合わせて同点ゴール。

(失礼ながら私はこの場面で、随分簡単に点が入る試合だなという感想を

抱いたものだ)

さらに後半に入ると、澤がゴール前のこぼれ玉をヘディングでシュートして

2-1。

得点があまりにも簡単に入るという印象はこれで益々強くなった。


そして極め付けは川澄のループシュート。

私は普段はサッカーを殆ど見ないので(主だった国際試合を僅かに見るのみ)

比較する対象すら殆どないのだが(YouTubeで過去の他の選手の

ループシュートの映像を幾つか見る限り)今回の川澄のシュートは、

これまでの誰にも負けることのない美しいシュートだったと思う。

それは早い話が、ボールの滞空時間に大いに関係しているようだ。

当然ながらロングショットは美しく見えるのだ。


私はサッカー初心者ではあるが、これまでいわゆる「サッカー評論」の世界

の中でとかく語られて来た「美しいサッカー」というような表現には、

違和感を超えて嫌悪感すら抱くことが少なからずあったものだ。


それはひとえに、彼ら「サッカー評論家」の感受性の貧困さ、

及びボキャブラリーの乏しさに起因しているものと私は理解していた。


(もっと露骨に言えば、サッカーは人気スポーツで需要が大きい世界だから

あのようなレベルの人間でも食っていけるのかと思うのである)

結局「同工異曲」を狙った奇抜な物言いが蔓延ることになる。

(2010.6.21の当ブログ:「金子達仁氏の醜悪な言説」)


話を元に戻すと、川澄のあのループシュートのゆったりとした動きというか

”浮遊感”はなんとも魅力的な空間と時間を味わわせてくれたように思った。


ところで、スウェーデンが意外と攻めて来なかったという印象が

私にはあった。

正直言ってドイツ戦のような日本が危ないシーンはあまりなかった。

試合後のデータでは、シュート数:日本14、スウェーデン4。

ボールキープ率:日本62%、スウェーデン38%。

(但しこの数字は私の記憶によるもので、保証の限りではない)

私などは不遜にも、スウェーデンはさほどでもないと思ったくらいである。

確かに日本が6:4でボールを持っていたのだから、優勢であったことは

間違いない。

比較的早い段階で3-1と2点差を付けたことによって、日本に余裕が

生まれたことは確かだろう。


ところでここまでの戦い方を見ていると、日本には「日替わりヒロイン」が

出ていることはかなり大きいことだと考えている。

野球などでは終盤戦によく言われることではあるが、優勝するチームは

「日替わりヒーロー」が出て来るものだ。

なぜこういうチームが強いのかと言うと、特定の人間の好調期間には限界が

あるからこそ、多くのヒーローが出ることがチームの強みになるのだ。

それは「日替わりヒロイン」が出ることによって、チームのメンバー全員の

間でモチベーションが上がる効果があり、これが実に大きいと思われる。

(皆が「今度は私がやる」と思うようになる)


後はただ「小よく大を制す」ことを願うのみだ。

































小林祐梨子の流した涙

2011年07月11日 | 陸上
7/9に行なわれたアジア陸上の女子5000mで小林祐梨子は3位に入った。

記録は15分42秒59。

このタイムでシーズンベストというのは、これまでの小林の苦悩を

象徴している。

何しろ自己ベストは15分05秒37の選手である。


1カ月ほど前に行なわれた日本選手権では、これがかつてあれほど強かった

小林祐梨子なのかと心配させられるほどの凡走ぶりだった。

(順位こそ3位だったものの、小林が15分42秒85だったのに対して、

優勝した絹川愛は15分09秒96、道中の走りも精彩に欠けていた)

その時と比べると今回は、タイムこそさほど変わらないものの、

フォームに往時の勢いが多少なりとも感じられたような気がした。


それかあらぬか、小林はゴール後涙を流していた。(神戸新聞

  「今季は不調が続き『悩んだり、自分自身にむかついたりしていた』」


そして他人には決して窺い知ることの出来ないその苦悩。

   「調子が悪いのを表に出さないのに必死だった」(日刊スポーツ

トップクラスの選手ともなると、こんなことにも神経を使わなければ

いけないのか。


とは言うものの小林も表彰式では笑顔を見せたようだ。

(所属の豊田自動織機のHPの写真)


先日の日本選手権及びホクレン・ディスタンス・チャレンジで

奇跡的とも言える復活を遂げた絹川愛(6/12の当ブログ)、

さらには同じく暗い闇から抜け出た新谷仁美(2/14の当ブログ)。


結局、順風満帆に行く人など滅多にいるものではないということか。








江里口選手のフライング問題

2011年07月09日 | 陸上
昨日のアジア陸上・男子100m決勝でのフライング騒動は

一体何だったのだろうか。


私は1回目のスタートをBS-TBSで見ていた。

フライングを知らせるピストルが鳴ったのは、なぜか明らかに遅く

スタートして少し経ってからだった。

そのため選手もある程度の距離を走った後だった。

こんなシーンは初めて見た。


そして江里口がフライングと伝えられた。

私は江里口が出ないのなら見てもしょうがないと思って、

テレビを野球中継に切り替えてしまった。

しかしその後、江里口が2位という情報が入って来て戸惑った。

その辺の経緯は新聞記事から。(時事通信

特に以下の部分は理解不能である。

 「日本陸連によると、不正スタート発見装置の反応時間をチェックする係員

が江里口だけを失格とした。しかし審判団は目視で確認できなかったため、改

めて全員の反応時間を調べたところ、計4選手のフライングが判明。このため

『1度の不正としては人数が多すぎる』と判断され、装置の不具合が原因とさ

れた」


この中の「1度の不正としては人数が多すぎる」と判断され⇒装置の不具合が

原因とされたという論理の流れがまるで分らない。


ルール違反者が多すぎると装置の不具合と判断されて、やり直しになるなんて

聞いたことがない措置だ。

これでは「フライング、皆でやれば再レース」となってしまうではないか。


この極めて不透明な判断をもたらしたのは、私の想像するところでは、

江里口を救済しようとするある種の力だろう。

しかし私は決して江里口選手を責めるつもりはない。

私が気になったのは、フライングという一発退場の重大事項を判定する装置の

信頼性が、かくも脆いものなのかという驚きである。

これでは今後も”玉虫色の裁定”が行なわれる可能性がある

ということではないだろうか。










菅首相は人間ではない?

2011年07月08日 | 政治
穏やかではないタイトルだが、これは私の言葉ではない。

田原総一朗氏がツイッター(@namatahara)でそういう意味のことを

言っていたのだ。

正確に記すと、彼はこう言っている。

  「菅さんははたして人間と言えるのだろうか。僕の考えている人間の
   
   範疇には入らない。彼は日本の事も民主党の事も何も考えていないので

   はないか」(7/8 2:09PM)


さらに田原氏はこう続ける。

  「ストレステストを言うことで支持率が上がると思って平然と海江田さん

   を裏切った。僕はこんなのは許せません」(7/8 2:29PM)


今更こんなことを言うのも気が引けるが、私は「間」と言う言葉が

好きではなく(その言葉に潜むある種の幼稚さが嫌い)極悪非道の人間も

含めて全て人間だと思っている。


それはともかく、菅首相を「彼は日本の事も民主党の事も何も考えていないので

はないか」という田原氏の見方には何の異論もない。

それは私も、菅直人という人間はただの権力亡者だと思っているからである。


さらには上武大学教授の池田信夫氏がツイッター(@ikedanob)でこういう

皮肉を言っている。


  「それにしても、ここまで徹底的に行き当たりばったりの政権という

   のはすごい。
   
   前例や一貫性を過度に重視する霞ヶ関の文化を破壊する効果は

   あるかもしれないが、今のところ混乱しているだけ」(7/8 3:15PM)


醜悪さも徹底すると一つの"芸”に達するということなのだろうか。




  








プロ野球審判の呆れた態度

2011年07月06日 | 野球
まずはこちらの報道から。

要するに、7/3のTBS「サンデー・モーニング」でゲストの中畑清氏が、

審判への暴力行為で退場になった広島・野村監督に、

「チームの士気を高める行為だ」として「アッパレ」(この番組で人気の

スポーツコーナーでの賛否の評価の言葉の一つで褒め言葉。

反対の評価は「喝」)と言ったことに対して、「暴力容認は許せない」として

TBSに厳重注意するように日本野球機構に要請したというものだ。


さすがにこれには呆れた。

私は問題の試合をテレビで見ていたが、あれは誰が見ても完全に誤審。


誤審そのものはある程度止むを得ない部分もあるが、あの場面では

審判の見る位置が1塁手の背後からという不適切さがあった。

(あの位置では捕球した瞬間は見えないのではないか)


しかし暴力が肯定されてはいけないのは言うまでもない。

中畑氏は元々”体育会系”の象徴のような人だから、私も好きではない。

露骨な言い方をすれば、”単純馬鹿”である。


だが私が呆れたのは、審判員たちのまるで公務員労組のような身の程知らずの

要請に対してである。

誤審に対する謝罪はおろか、事の発端となった判定についての言及すらない

というこの頬被り姿勢に私は腹が立った。


また、暴行を働いた野村監督には出場停止処分2日を決めた日本野球機構が、

あの判定を下した審判員に対して何らかの対応をとったという話は

残念ながら伝わって来ない。

審判の誤審及びそれに関わる改善策については、昨年秋に当ブログで述べた。

要は、審判の判定を審査・査定する部署を設けるべきなのだ。

サッカーのワールドカップではそういう組織があるそうだから、

単にプロ野球が遅れているというか、怠慢なだけだ。

























極私的節電メモ

2011年07月05日 | 社会
(誤解のないように予めお断りして置きますが、この記事は有益な節電方法を

紹介するものではありません。内容は極めて私的でユルイ=中身のないもの

です)


冒頭からなぜこのような注意書きを入れたかというと、実は私自身が先程、

ツイッターのトレンド・ランキングのサイト「ついっぷるトレンド」で

「エアコンなしで涼しく過ごす方法」という記事を見つけて

早速アクセスしたところ、そのブログはまさに羊頭狗肉そのもので、

この種の節電がらみのタイトルの投稿はアクセス数が増えるということを

利用したインチキだったという経験をしたからだ。

(このブログは「狗肉」すらもない中身ゼロであった)


しかしそう言う私が「極私的」と断りながらも、「節電」ネタを

ブログ記事のタイトルに掲げるのは一体なぜか。

それはブログのネタに困った挙句の唯の思いつきなのだ。(失礼!!)


前置きが長くなったが、私が節電に関心を抱くようになったきっかけは

本当に些細なことだった。


ある日、DVDで録画したものを見ようとしたら、エラー表示になる。

(確か「データがありません」というような表示だった気がする)

あれこれ試してみたが全てダメ。

そしてレコーダー本体がかなり高温だということに気が付いた。

そこでレコーダーに扇風機の風を当てて冷却してみたところ、

取り敢えず直った。

しかしその後、またしても同じ自体が発生したので、さすがに考えた。


実は私はテレビ(ブラウン管式)の上にDVDレコーダーを置き、

さらにその上にケーブルテレビのチューナーを置いていたのだ。


私は熱がトラブルの原因だと考えて、かなりの熱を発するチューナーを

別の場所に移してみた。

そうしたらトラブルは見事に解消された。

う~ん発熱恐るべし。


(随分お待たせしてしまいましたが、ここからようやく節電の話に入ります)


そうこうするうちに私は、夜間の電気製品の待機電力が気になった。

そこで取り敢えず、DVDレコーダーとケーブルテレビ・チューナーの電源を

抜いてみた。

(チューナーは説明書に、通信上の観点から「電源は抜くな」とあったので

多少不安があったが、結局何の問題もなかった。)

DVDレコーダーについては、以前から真夜中に勝手にゴトゴト動いていた

(番組表の受信でもしていたのかな?)のが気になっていたのだが、

こちらも何の影響もなし。

(帰省で数日電源を切って置くと、時刻設定からやり直さざるを得なくて、

甚だ不便だった)


そして私は今日、テレビの電源を抜くことを忘れていたことに気が付いた。

パソコンの通信ケーブルのモデムの電源は、なぜか導入当初から

夜は抜いていた。


私には特に「節電」という意識はないのだが、無駄なものは消すというのは、

至極当然の行為だと思う。

かつては当然であったその感覚を、最近忘れていたのに過ぎないように

思えてならない。

我々は電気にしろ水にしろ、まさに湯水のように使うという行動様式に

染まってしまったのかもしれない。

それは電力会社がPRしてきた拡大戦略には合致しているのかもしれないが、

大震災以降の日本社会には到底適用できないものだろう。





大量消費は経済発展のためにはいいのだろうが、それどころではない現実が

目の前に控えている。

(今となっては東電の「オール電化」のスローガンが空しく響くばかりだ)
































大人になれない落合監督

2011年07月04日 | 野球
過去のことも調べずに、不正確な物言いをさせてもらうが、

久しぶりに落合監督に腹が立った。


オールスターの監督推薦の選手が発表された今日、両チームの監督の

記者会見が行なわれるはずだったのに、落合監督は出席しなかったという。

現時点では欠席の理由も報じられていない。

冒頭で断ったように、過去にも欠席したことがあるのかは私には分らない。


ところでオールスターは「ファン感謝」及び「プロ野球人気向上」の意味合い

が込められたイベントだと私は理解している。

(尤もこれは表向きの説明であり、実際には選手の年金基金の財源確保の為

のようだ)

しかしいずれにしても、ファンサービスの色彩の濃いイベントであることは、

間違いないだろう。


私の落合監督に対する不快感の理由はここに起因する。

ファンサービスで行なわれるオールスターに関する記者会見、

そしてこれを欠席するセリーグ代表監督。


欠席する理由は不明ながら、出席する意思があっての止むを得ぬ欠席ならば、

その理由を明らかにしているだろう。

結局彼は記者会見に出たくなかったのだと推測されても仕方がない。


ここで翻って考えてみれば、「勝つことが最大のファンサービス」と考える

落合監督にとって、オールスターに対するモチベーションは高くない

と想像できる。


しかしこの程度のファンサービス(記者会見)も彼は拒否したいのだろうか。

これでは彼は、いつまでたっても成熟出来ないただの「ワガママ坊や」

にすぎないのではないか。

もう一度原点に還って、プロ野球という興行にとってのファンというものの

存在について考え直してもらいたいものだ。


最後に本稿の論旨からは外れるが、落合監督が監督推薦で岩瀬を選び、

ネルソンを外した選考には納得がいかない。