酔生夢死の日録

ド素人が好き勝手に語る妄言です

東京マラソン・雑感

2011年02月27日 | 陸上
東京東京マラソンが終わった。


私は男子マラソンにはあまり興味がないので、男子はろくに見ていなかった

から感想もあまりないのだが、実業団に所属していない市民ランナーの

川内優輝選手(23歳)が2時間8分37秒で日本勢最高の3位に入り、

世界陸上の代表に内定したということには随分驚いた。

調べてみると、彼は去年の東京マラソンでも4位に入っているということ

だし、大学時代(学習院)は学連選抜として箱根駅伝に2回出場している

そうで、実力はそこそこあったようで一部では知られたランナーらしい。

彼は定時制高校の事務職員で、通勤時には駅までスーツ姿で走っている

そうだし、昼に練習して夜仕事をしているようだ。


ところで、優勝候補に挙げられていた藤原新は何と2.29.21で57位

だという。

(これは後述する日本人女子1位の樋口紀子より遅い)


ところで問題の女子だが、レースの性格上女子の先頭集団を映すのが

第3中継車になる(第2中継車は男子の第2集団を映す)ためか、

映る場面が少ないのが不満だった。


それはともかく、今回初マラソンの勝又美咲(第一生命)が

先頭集団にいたので、勝又と同郷の私は期待していた。


そしてしばらくすると、最大の注目の的の渋井陽子(三井住友海上)が

遅れだす。


しかし27km付近で渋井が勝又を追い抜く。

(テレビでは、「渋井がペースを上げたというより勝又のペースが落ちた」

と言っていた)


そしてゲストの小倉智昭(優勝賞金に関する渋井の発言を紹介していた)

を始めとして多くの人が渋井の優勝を予想していたであろうと思われる

ゴール間近の何kmかの地点で、あっと驚く逆転劇が起きた。

いつのまにか追い上げて来ていたロシアのアリャソワが、猛烈な勢いで

渋井を抜き去ったのである。

確かに渋井の脚は「止まってしまっていた」のだろう。

(彼女は事前の取材で「50%の出来」と語っていた)


そしてそんな渋井を次に抜いたのは、何と樋口紀子(ワコール・25歳)

だった。

私は樋口の立命館大学時代は少しだけ知っているが、卒業後の印象は薄かった。

先日の大阪国際女子マラソンでペースメーカーを勤めたのを見て、何とも

懐かしかったものだ。

ところで今更ではあるが、今回のテレビ中継は女子の実況に関しては

極めて不十分なものであった。

後続の情報を伝えないから、先程述べたアリャソワもそうだったが、樋口も

”いきなりの登場”なのだ。

これはひどい。見ていて「エーっ!!」となってしまった。


ところで結局渋井は、もう一人(ロシア選手)に抜かれて4位(2.29.03)

だった。


しかし私は、ゴール後の渋井が笑顔を見せていたのを忘れない。

これは彼女のこれまでの失速時にはなかったことだ。

これは明らかに彼女の精神的な成長を現しているのだと思う。


渋井陽子はレース前にこう言っている。

  「自分に期待しなくなったら楽になった」


これとは別に、彼女は絶不調時のことをこうも言っている。

  「頑張れと言われることが嫌だった」

(これについては後日書くことがあるかもしれない。)



最後に中継を担当したフジテレビについて一言。


まず、番組途中で2回も突然泣き出すような情緒不安定なアナウンサー

(平井理央)は鬱陶しいから出すべきではない。

また、息子の石原良純が出場していたからとはいえ、石原都知事が頻繁に

顔を出し過ぎだった。

さらには、終盤の関門のタイムリミットを報じる場面で、女性アナウンサーが

西洋貴族のような衣装を着て人力車に乗って出て来たのは一体何なのだろう

と思わざるを得なかった。



















テレビ報道の閉鎖性とネットの開放性

2011年02月24日 | テレビ
今更ではあるが、テレビ報道の閉鎖性を感じた。

それは山口県の上関で起きている原発工事の問題及び

沖縄県の高江で起きている米軍のヘリパッド建設問題に関する情報が

テレビでは一切(私の知る限り)報じられていないことによる。

(横着して申し訳ないですが、それぞれの情報へのリンクは各自検索して

下さい)

新聞・テレビの報道は言うまでもなく圧倒的な圧力下にある。

そこでは「自由な報道」など存在しようもなく、完全な”管制下”である。


しかし日本の多くの人はこのことを知らない。

要するに、「自分が得ている新聞・テレビ等の情報が極めて偏ったもので

真実とは掛け離れたものである」ということなど考えた事もない。

それほど既存のマスメディアに対する信頼は呆れるほどに強い。

これではマスメディアによる世論操作など意のままである。


こういう現実を前にすると、私はテレビ・新聞を妄信せずに

ネットに幅広く情報を求めることを推奨する他ない。

言うまでもないことだが、多様な情報源を確保するということは

情報の信憑性を確保するという意味においても大切なことだと思う。


日本のテレビニュースにおける極端な画一性は大きな問題だと思うのだが

これがあまり問題視されないという状況は未だに変わらない


要するに自分が病んでいることを本人が理解していないのだから、

直しようがないのである。









NZの天災とリビアの”人災”

2011年02月23日 | テレビ
今日のテレビのニュースを見ていて私は大いに違和感を抱いた。

それはNZの地震を大々的に取り上げる一方、リビア問題の扱いは少なめ

だったことだ。


地震で被災された方の関係者にとってはリビアどころではないことは充分に

分かるが、敢えて冷酷な言い方をさせてもらうならば、

個人的問題と社会的問題は分けて考えるべきだと思う。

或いは、天災と”人災”は分けて考えるべきと言ってもいいかもしれない。

これは言うまでもなく、マスメディアの報道姿勢の問題である。


下衆の勘繰りをすれば、日本ではリビア問題ではそんなに視聴率を取れないが

日本人が被災した地震の方が、関心が高いという計算も働いているだろう。


しかし世界的・歴史的な観点に立てば、どちらがより大きな問題かは

歴然としている。

私は日本のマスメディアに大所高所に立った視点が欠如しているのが

情けないのだ。

いつまでも下らない”国民誘導”ばかりしていないで、たまには”善導”して

みろよ、と言いたくなる。





浅田真央・未だし!

2011年02月20日 | スポーツ
安藤美姫の演技は昨日のショートも今日のフリーも、私はほんのわずかしか

見ていないのだが、それでも浅田真央の今日のフリーの演技について

簡単に感想を述べたいと思う。

それは今日浅田が安藤に負けたことに関わると思う部分である。


昨日のショートでも感じたことだが、浅田は全般的に躍動感に欠けたし

溌剌としていなかった。


フィギュアのような採点制の競技の場合に最も大切と思われる”華やかさ”

の観点から見ても、昨日・今日の浅田には(ミスは別にしても)”精彩さ”

が欠けていたように思える。


浅田は現在新しいプログラムを習得中とのことで、まだマスターし切れて

いない部分もあるようだが、そのせいかどうか、今日の演技直前の表情が

随分硬いのが私には気になった。


1ヵ月後の世界選手権にはもう時間もないが、なんとか完全復活して

もらいたい。


ところで今更だが、浅田真央の人気の凄さに今回改めて驚かされた。

安藤美姫には申し訳ないが、まるでレベルというか次元が違うのだ。

まぁ、浅田真央を積極的に嫌いという人は殆どいないだろうということは、

誰にでも想像できるだろう。


まさに「万人に愛される」稀有な人である。

話が逸れて来たので、この話題は後日に余裕があった時にしたいと思う。


 (2/21 追記)

安藤美姫のフリーの演技の全てをテレビで見ての感想。


確かに今日の演技では、浅田は安藤に負けていたと思う。

早い話が、どちらの演技が”光っていたか”と聞かれれば、殆どの人が

安藤を上げると思う。

(そんなに大差はないが、少し違うというレベルだと思う)


話は変わるが、私は、浅田真央の元コーチのタラソワが浅田に言ったという

言葉を思い出す。

  「恋をしなさい」

浅田真央は(下世話な言い方をすれば)恋愛を体験していれば(?)

最強だったのではないだろうか。

(キム・ヨナとの差はそれくらいのもののように思う。しかし結果的には

これが結構大きかった)






























中里が大健闘(横浜国際女子マラソン)

2011年02月20日 | 陸上
今日の横浜国際女子マラソン、終わってみれば、尾崎好美が圧勝したのだから

予想通りと言えばその通りなのかも知れないが、その他の選手には驚きがあって

結構面白かった。


まず第一に感じたのは、エチオピア勢の意外な不振。

ツルは随分早い時点で遅れ出したし、マスレシャも20kmでは

遅れ始めた。


その一方、これまで余り馴染みのなかった選手の頑張りも目に付いた。

永尾薫(ユニバーサルE・21歳)はあの小出監督が絶賛していたということ

もあるし、また途中までポーカーフェイスで付いて来たこともあって、

不気味な雰囲気があったのだが、35kmでやや苦しそうな表情を見せて

離れ始めた。

それでも初マラソンで4位(2.26.58)なのだから上出来だ。


また本日最大のヒロインと言いたいのは、中里麗美(ダイハツ・22歳)だ。

私は同じダイハツ所属の木崎良子を応援して来たので、彼女の名前は

知っていたのだが、走りを見るのは初めてだった。

その彼女が驚くべき健闘を見せた。


結果は2.24.29の2位だが、道中の頑張りは賞賛すべきだろう。

途中、どこまで付いて行けるか気になったが、結局ほぼ終盤まで

付いて行った。

この根性・能力は驚くべきものだ。

3月の名古屋国際女子マラソンの結果次第ではあるが、中里の世界大会出場の

可能性も出て来たのではないか。

(そういう意味では、名古屋の結果次第では、赤羽有紀子の世界大会出場には

黄信号が点ったのかもしれない)


結果論を言えば、尾崎の復活はうれしいし、新鋭・中里の躍進も喜ばしい。

特に中里は私にはかなり意外感があったので、その意味では同僚の木崎以上に

期待できるのかもしれない。

(木崎にも刺激になっただろうから、頑張って欲しい)








まさかの自民党政権?

2011年02月18日 | 政治
政治の世界がまたぞろ動き始めたようだ。

今解散総選挙をすれば、民主党が惨敗することは火を見るよりも明らかである。

しかしそうすると、また自民党の政権になるのか。

でもこれは何としても避けてもらいたいところである。


民主党でもなく自民党でもない選択、これはかなりむつかしい。

今更みんなの党でもないだろうし・・・。


いっそのこと、河村たかし名古屋市長の「減税日本」とか橋本大阪府知事の

「維新」にまかせるということも一案ではあると思う。

だが私は、河村たかし名古屋市長には以前から、胡散臭さしか感じないのだ。


市会議員の給与削減など発言そのものには賛同する部分があるのだが、

彼のいかがわしさは消えることはない。

もっとも彼を批判していた自民党の片山さつき参議院議員にしても、

大して説得力のある議論を展開していたわけではない。


結局またしても、消去法で消去した挙句、選ぶ政党がないという事態に

直面してしまったのだ。


しかし、繰り返しになるが、自民党の復活だけは勘弁してもらいたい。

頼むからあれだけは止めてもらいたいと切に願う。




CMからドラム音を抜いて無菌化!?

2011年02月16日 | テレビ
先日バンド「東京事変」のドラマーが公務執行妨害で逮捕された事件(毎日新聞)の余波はとんでもない

所に押し寄せた。

このバンドの演奏が使用されているグリコのCMから、ドラムの音だけ除去

したバージョンに変更したCMに切り替えるそうである。(サンスポ

またテロップも「東京事変」から「椎名林檎」にするという。

さらに2/23に予定していたシングルの発売も延期するようだ。


要するに事件を起こしたドラマーの”痕跡”を消したいのだろう。

しかしなぜこんな事までしなくてはいけないのか。

この反応・対応は、私にはいささか病的に見える。

なぜこんなにも”無菌化”しようとするのか。


発端となった事件の詳細は不明だが、推測するに、酒に酔って民家の風呂場を

覗こうとした時に警察を呼ばれて、逃げようとして警官に体当たりした、

のではないだろうか。

大体「公務執行妨害」なんて大した犯罪ではないと思うし、

クスリさえ無関係なら騒ぐほどのことではないはずだ。

(住居侵入と器物損壊にも該当するのかな)


それにしてもこの種の「とにかく"無菌化”」しようとする行動の

過剰反応ぶりには、私などは恐怖感すら抱く。

清濁併せ呑むという大人の対応が望まれるところである。






「sengoku38」氏の会見

2011年02月15日 | 社会
昨年の尖閣諸島の事件で問題のビデオをYoutubeに投稿した「sengoku38」氏

(一色正春氏)が昨日、日本外国特派員協会で講演した。

(実際には講演というよりも記者会見に近かったようだ)

この模様はネットで生中継されていたのだが、私には音声無しの画像しか

見られなくて悔しい思いをした。(情けないことに私のパソコンは

半年ほど前から、ネット動画の音声が聞こえなくなったままだ)

従って一色氏の発言内容は、ごく一部を動画横の投稿コメントで知る他は

事後にネットから収集するしかなかった。

またテレビではあの会見についてはごく一部で報道しただけのようだった。


まぁそれも無理はないだろう。

彼の批判の対象の多くは日本のマスメディアだったからだ。


例えば、彼が投稿したビデオが国家機密に当るかどうかという問題に関する

質問に対して、彼はこう答えた。

「あれが国家機密と言うのなら、あのビデオを連日繰り返し放映した

テレビ局も私と同罪になるはずだ」

うん、なるほど・・・。


また、中国国内で盛んになった「反日デモ」は報じても、

日本国内で行なわれた「反中国デモ」は一切報道しない日本のマスメディアの

姿勢を彼は批判した。

(このことについては当時、ごく一部ではあったが批判されていた。

私たち日本人は日本のマスメディアの偏向性についてもっと警戒・自覚

すべきだろう。

その為には当然ではあるが、マスメディアだけを見ていてはだめだ

ということである)


さらに蛇足ではあるが、石原都知事が「海上保安庁は尖閣諸島を守る気概が

あるのか」という意味の質問をしたのに対して、一色氏が「東京都も多くの船を

持っているのだから、都の船を出したらいい」と答えたというのには笑った。

(このやり取りの時の石原都知事の表情を見たかった)





























新谷仁美は復活したのか!?

2011年02月14日 | 陸上
昨日行われた「千葉国際クロスカントリー」の一般女子8000mの部で

新谷仁美(豊田自動織機・22歳)が優勝した。


クロスカントリーは一般道路を走るマラソンや駅伝とは違って、

野原の起伏のあるコースを駆け巡るマイナーな競技だから、

知名度はかなり低い。

実を言うと、かく言う私も昨年初めて興味を持った位である。

(それは私が応援する久馬姉妹が出ていたからである。)


従ってテレビの生中継などは期待すべくもない。

だから昨日のレースの模様も、リアルタイムではツイッターの情報からのみで

苛立つことも時々あった。(ただし言うまでもなく、ツイッターから

情報提供をして下さった方にはひたすら感謝しています)


新谷仁美に関しては、昨年暮れの駅伝終了時に

「まだマラソンには恐怖心がある」という彼女自身の発言もあったことだし、

心配していたのだが彼女もどうやら復活したようなので、なんともうれしい。


彼女の今を伝える記事



  新谷は高校以来の独走。再起へはずみ

  
  久しぶりに新谷仁美(豊田自動織機)のすごさを見せつけられた。シニア女子8000mの新谷はスタートから飛び出し、2位の田中華絵(立命大3年)に 40秒もの大差をつけた。「皆さんご存じのように(独走したのは)高3の全国高校駅伝1区以来です」と、笑顔で語った。
 指導を委託されている佐倉アスリート倶楽部の小出義雄代表の指示だったというが、本人に何らかの裏付けがなければあそこまでの独走はできない。
「単純に練習ができていました。ウチのチームからマラソンに何人か出場しますが、それについて距離を走っていました。良い練習ができていたと思います」
 小出代表は「練習ができたというより積極的だった。前に出ていたからね」と付け加える。独走については「最初から飛ばせるコンディショニングをしましたから。最初に出た方が勝ちかなと思って、軽めにつくってきました」と言う。

 新谷にとっては再起のアピールでもあった。
 昨年前半は不調が続き、自分自身を精神的に追い込んでしまった。走りたい気持ちがなくなり、7月に実家に戻った。
「3カ月間引きこもりでした。特に最初の2カ月は携帯の電源も入れませんでした」
 立ち直りのきっかけは、「一番の親友」という谷奈美(ユニバーサルエンターテインメント)との交流だった。
「私のことをすごく心配してくれて、支えになってくれました。マラソンを目指すとかでなく、彼女と一緒に頑張ろうという気持ちになれた」
 10月中旬に佐倉に戻ると、12月の全日本実業団対抗女子駅伝は6区(6.595km)で区間2位、1月の全国都道府県対抗女子駅伝は9区(10km)で区間3位。好走の要因を問われると「あの3カ月があったから」と明るく答えた。
「気持ちも前向きになれましたし、初心に戻ることができました。何も飾らなくていいと思うことができ、気持ちが楽になりました」

 佐倉に戻った10月中旬に、体重は54kgあったという。ベスト体重は現在の43.5kg。わずか2カ月で駅伝で好走するまでに戻し、4カ月後には今回の独走である。新谷の潜在能力の高さを示している。
 小出代表は「まだ5000mが遅いけど15分10秒を切ったらまだまだ伸びるよ」と太鼓判を押す。「新谷が1万mもつようになって、ハーフを走れるようになって、マラソンまで伸ばすことができたら2時間16分で走るよ」と。
 新谷自身は目の前の目標を確実にクリアしていきたいと考えている。
「(4月の)織田記念の5000mで自己新を出せるようにしたい。5000mをしっかり走って次の目標に向かいたい」
 最終的な目標がマラソンと考えているのは新谷も同じ。次のマラソンがいつになるかという問いに、次のような答え方をした。
「まだ気持ちが決まっていないので話せませんが、近々ご報告できるようにしたい。オリンピックの前にはきっと」
 オリンピックの前、というのは五輪選考レースが始まる前という意味だろうか?


以上「寺田的陸上競技WEB」より引用させて頂きました。


これで新谷が復活して、さらに東京マラソンで渋井陽子が復活すれば

私には言うことがないのだが、世の中そんなに甘くはないだろうな。











トヨタ・リコール問題とTPPの関係

2011年02月13日 | 政治
2~3日前にアメリカの運輸当局が「トヨタ車は安全」などと出し抜けに

言い出したので、おやおやと思っていたところ、どうやらその裏には

こんなからくりがあったらしい。(こちら


簡単に言えば

  「凋落したGMに代わって世界一の自動車メーカーになったトヨタを、米国は、円高と技術欠陥デマを流布することで完膚無きまでに恫喝し屈服させたのだ」

  「菅首相がTPP加入検討を言い出したのが昨年の10月、そのわずか1ヶ月後に開催されたAPECでは、オバマ米大統領を議長とするTPPの枠組みが実質的に決められた。この時点で日本の輸出産業のTPP参加の支持とトヨタの米国市場での信用回復までのシナリオがほぼ決定されたと見ていいだろう」


なるほど、そうだったのか。

今回のアメリカ運輸当局の態度の豹変振りは、こう言われてみると

実に分かりやすい。

テレビでは、まずこういう解説は聞かれないから、今更ながら

ネットの貴重さを知ったものだ。

「自分を必要としている」という考え方について

2011年02月11日 | 感想
今日NHKの「無縁社会」を見た。


結論から先に言うと、得るものは殆どなかったと言っていい。

中でも私が最も不可解に思ったのは、「自分を必要としている人」について

言及していた人たちの発言だった。

彼らに対しては、その考えの甘さを指摘する意見もあるだろうが、

私に言わせれば、甘さ以前にこういう発想が浮かぶこと自体に潜む

根本的な勘違いがあるように思う。


要するに私は「自分を必要とする人」という発想そのものに極端な嫌悪感を

抱くのである。

そこには”愛”に関する私のコンプレックスがあるのかもしれない。


しかしそれはともかくとして、「自分を必要とする人を必要とする」という

のは、永遠に繰り返される地獄のようなものではないだろうか。

また「自分を必要とする人」を必要視すること自体、既に自らの価値判断を

他者に委ねることだと言えるのではないか。

結局、自分の価値判断くらいは自分で決めるべきではないかという当たり前の

結論。


独りで死ぬという事

2011年02月08日 | 感想
最近一部のメディアで「孤独死」が話題になっている。

それは誰にも看取られることなく、文字通り独りで死ぬことだが、

私のように随分昔から、「死ぬ時は独り」と思い込んで来た人間にとっては

別にさしたる感懐もない。

今わの際に、愛する人達に囲まれていた方が幸せと思う気持ちは分かるが、

私は偏屈なので独りでも少しも構わないと思っている。


偏屈ついでに言わせてもらうと、愛する人に囲まれて死ぬのが幸せ

という考え方は、それは必ずしも死ぬ本人にとってのことではなくて

むしろ周りの人の気持ちのような気がする。

要するに、近親者を独りで死なせることなく、家族等で見送って上げる

ということが、彼ら自身の慰めになるということである。

(もし仮に孤独死させてしまった場合、彼ら近親者の心理的負担は

かなり重いものだろうと想像される)

こういう言い方をすると、私が虚栄を張っていると思われるかもしれないが、

別にそういう訳ではない。

私は随分昔から、死というのは本来孤独なものだと思っているからである。


そうは言うものの、その孤独感を少しでも和らげて上げるという行いは

必要だとは思う。

まさに「安らかにお眠り下さい」とはそういうことだと思う。

言うまでもなく、苦しみながら死ぬことは出来るだけ避けたいところである。

それはまさに「最後の瞬間」だからである。

最後の一瞬くらいは安らかにというのは人情であろう。


話は少し変わるが、私は以前仕事の関係で、独り暮らしで現役の保険外交員

をしていた女性(当時80歳近くと思われる)と時々話をすることがあった。

ある日、普段は陽気なその女性が、「(自らの死について考えると)怖くて

眠れない」と語っていたことを今でも鮮烈に思い出す。

そういう意味で、迫り来る死の恐怖を多少でも和らげて上げることは

大切なことだと思う。







春場所を中止する必要はない

2011年02月07日 | スポーツ
相撲協会は春場所を中止することを決めた。

さらに八百長問題の調査に時間がかかる見込みであることから、

5月の夏場所の開催も危ぶまれているという。


端的に言って相撲協会の決定は解せない。

八百長問題に一定の結論を出すまでは、開催すべきでないという姿勢を見せた

つもりなのだろうが、賛成できない。


元々私は八百長はありうると思って来たので、今回のメールが公表されても

何ら腹は立たなかったし、ましてや春場所を中止すべきなどとは全く思わない。

そもそも国民も内心では「中止までしなくてもよい」という人の方が

多いような気がする。

しかし内心ではそう思っている人でも、いざ街頭インタビューをされると

つい「建前」を語ってしまうというバイアスが掛かるものだ。

ましてや政治家などは言うまでもない。(政治家に聞くのは無駄である。

むしろ「中止する必要はない」と言える政治家がいれば私はその勇気に

感心する。もし仮に、石原都知事が中止について「必要ない」と言えば、

私はその点だけは評価するだろう)


私がなぜこんなことを言うかというと、中止することによって、八百長問題に

対して真剣に取り組んでいることをアピールしようという卑しい心が

透けて見えるからである。

私は問題の究明と開催中止とは、直接結び付くものではないと思う。

「問題を解決もしないうちに、場所を開催するとは何事か」という”正義”に

基づいた意見があることは十分分かるが、高齢者を始めとして相撲を

見たがっている人も多いはずだし、さらには売店その他、関係業者のことも

考慮すべきだろう。

ここは”正義論者”から続出するであろう批判に耐えてでも、敢えて開催して

欲しいものである。(もっともこうは言っても、世間の目を最も気にする

文部科学省の圧力には勝てないだろうが・・・)


しかし相撲協会はこの期に及んでも、八百長という言葉さえ使わずに

「故意の無気力相撲」などという不思議な造語を使っているのである。

未だにこんな旧態依然の体質では、究明はおろか改革など望むべくも

ないだろう。

それどころか、最大の問題=相撲賭博問題が発覚するのも時間の問題だろう。










別府大分毎日マラソン・雑感

2011年02月06日 | スポーツ
結論から先に言うと、つまらないレースだった。

私は普段めったに男子マラソンは見ないのだが、

今日のレースは、途中から外国勢が先行して日本勢はそれを追いかけるも

届かないという、過去に何度も見て来たレースの再現だった。

その中でも私が最も不審に思ったのは、今回の日本人選手の中で

最も期待を集めていた藤田敦史選手が、道中のコース取りを頻りに

左右に変えたことだった。

それはテレビの解説では、他の選手に真後ろに付かれることを嫌った行動と

説明されていたが、いくら左右に振ろうとしてもぴったり付かれる事は

防ぎようがないと思う。

真後ろに付かれるのを完全に防ぐには、自分が後ろに下がるしかないはずだ。

解説の人も言っていたが、そんなことにエネルギーを費やすことのロスを

考えるべきではないか。

テレビ観戦者としてはひたすら白けただけである。

私に言わせてもらえば、(かなりきつい言い方になるが)選手の意識の

レベルが低いと言わざるを得ない。


まぁ私としては、これでまた当分、男子マラソンは見ないだろう。










大相撲八百長問題の謎

2011年02月05日 | 感想
今日本のマスメディアで最も大きく取り上げられている大相撲の八百長問題だが

一つ不思議なことがある。

それは今回発表されたメールは、昨年夏の野球賭博問題の際に押収された

携帯電話のデータを復元したものだということである。

つまり半年以上も前に入手した捜査資料が、なぜ今頃になって公開されたのかと

いう問題である。

警察は「野球賭博」のみならず、「相撲賭博」も当然視野に入れて捜査して

いたはずで、そちらはどうやらシロらしいが、その検証にこんなに時間は

かからないだろう。


しかも私が不思議に思うのは、この極端な時間差について(私が知る限り)

マスメディアが報じないことである。

この疑問に触れているのは、一部のネット・メディアだけのようだ。

(ネットの一部では、政治その他のことから世間の目を逸らせる為という

見方がされていた)


さらに謎に思ったことは、枝野官房長官と高木文部科学大臣が2~3日前に

相撲協会の公益法人認可の取り消しに言及していたのに、翌日になるとなぜか

2人共、途端にトーンダウンしたことである。


その代わりというか、今では「春場所中止」観測が主流になっている。


ところで現在、相撲協会が力士ら関係者に対して八百長に関するアンケートを

行なっているようだが、その文面が「故意による無気力相撲・・・」と

なっていたのには、呆れてものが言えなかった。

なぜ素直に八百長と言えないのか。

こういう旧態依然の体質こそが今回の事態を招いたということが

全く理解されていないのだ。