matasaburo3の散歩日記

日本各地を旅しながら、日本の四季を撮ります。
又、世界各地の街を巡りながらの印象記やあれこれ。

晩秋の京都その4-長楽寺

2017-12-23 11:02:17 | 京都散歩




 京都

 円山公園のさらに奥、東山三十六峰の
一つ長楽寺山の麓に長楽寺があります。

かつての境内地は円山公園の大部分や
大谷祖廟(東大谷)の境内地を含む広大
なものだったそうです。


  (山門)

805年、桓武天皇の命により、最澄が
延暦寺の別院として創建したと伝えられ
ています。

平清盛の娘である建礼門院が出家したこ
とから、「平家物語」ゆかりの寺として
知られています。


  (鐘楼)

高倉天皇と建礼門院との間に生まれた
安徳天皇は、3歳で即位しましたが、
1185年壇ノ浦の合戦で祖母に抱か
れて入水、わずか8年の生涯でした。

建礼門院は入水するも助けられ、当寺
に入り剃髪しました。


  (建礼門院尊像)

室町時代の初期、時宗の僧国阿がこの寺
に入り、時宗の寺に改められます。

明治39年、時宗の総本山格であった
七条道場金光寺がこの寺に統合され今
に至ってます。


  (本堂)

古来より「洛中随一絶景の霊地」として
文に詩に歌に、詠われました。

「今昔物語」、西行法師(当寺に入て修
行)の「山家集」、「平家物語」などの
有名な古典に記されています。


  (拝観所)

晩秋のころ、最も美しいのは室町時代の
画家相阿弥が作庭したといわれる園池。

銀閣寺の庭を手掛ける際に、相阿弥が試
作したとも伝えられ、「試みの庭」と呼
ばれます。


  (園池)

江戸時代の有名な文人、頼山陽は「京の
四季」で、しぐれの紅葉を詠いました。

「時雨をいとうから傘の
 濡れてもみじの長楽寺」