そらいろの日々

育児とミステリ

キップをなくして

2006-01-21 | 読書記録
『キップをなくして』池澤夏樹

「キップをなくしたら、駅から出られない。
キミはこれからわたしたちと一緒に駅で暮らすのよ、ずっと」

キップをなくして“駅の子”になったイタル。
ラッチ(改札口)の外には出られないけど、電車には乗り放題、駅の施設も使い放題。
楽しい仲間がいるし、時間だって止められるんだ!
駅の中を舞台に繰り広げられる、楽しいファンタジー。

とっても不思議で楽しいお話でした。
後半、ミンちゃんの問題にばかり重点が置かれていたみたいで、ちょっとばかりそこが不満といえば不満ですが。
(もっと“駅の子”の秘密や活躍を描いた冒険物語っぽい感じかと思っていたのです)
いろんな事件が起こったりそれをみんなで解決したり…そういう展開をちょっぴり期待していたのですよ…ミステリーの読みすぎですね

ミンちゃんが、お母さんを説得する言葉にうるうる
いっしょうけんめい生きようと思った。

あと、函館でフタバコちゃんが思わずキミタケさんにすがっちゃうとこに、思いがけずきゅんとしました。
信頼≧仲間意識>ラブ、みたいな感じで!
かわいいなあもう!

あー…本当は本とか読んでる場合じゃないのに…!
現実逃避だ!(びゅんっ)



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