そらいろの日々

育児とミステリ

さよならのポスト

2005-10-30 | 読書記録
『さよならのポスト』稲葉真弓

正面に緑色のポストが立っている、ちいさな郵便局がありました。いつからかそこには、「さよならのお話」だけが届くのです。
「ぽとん」と軽い音がして、手紙がポストの底に落ちる音がすると、私はそっと外に出て、ポストの扉を開き中を調べます。今度はどんな「さよならのお話」が届いているのか。それを集め、読むのが私の仕事です。そう、私はたったひとりの郵便局員、「さよならのお話の番人」なのです。 ……

悲しいさよなら、切ないさよなら、温かなさよなら、ちょっぴり怖いさよなら…。いろんなさよならのお話が絵本のようにぎゅっとつまったかわいい本です。
「まてんろう」も「夏の魔女」も好きだけど、一番好きだったのは「星になったライオン」。身を焦がすように悲しいさよなら。だけどそれはきっと、「はじまり」の言葉でもあったんでしょうね。今夜もきっと、夜空にはライオンたちが輝いてる。

スドウピウさんの絵かわいい~。一時期はまって、ポストカード集めてたなあ…。 

何でも顔に出るタイプです

2005-10-28 | 日記
最近(特に今週入ってから)職場でいろいろともめ事続きで、同僚さんと2人精神すり切らせながら仕事してたのですが。
今日、仕事が終わって控え室に鍵を返しに行ったら、まだ残ってたおじさまズの1人に「ハイっ」と笑顔でチオビタ(おじさま達のストック)手渡されました。
……ええっと。そ、そんなにヒドイ顔してましたかわたし達…!
ええ、あともう家帰って寝るだけですが、ありがたくいただきました。いただきましたとも。疲れた体に染み渡るわ~(おっさんか)

イライラカリカリしててもお肌が荒れるだけだしね…!
明日からは朗らかに生きようと思います。レッツ笑顔。ポジティブポジティブ。

蝉しぐれ

2005-10-26 | 映画
ウチの所長もおすすめの映画(18日の日記参照)『蝉しぐれ』見てきました。
私この映画、予告見ただけでぼろ泣きだったんですけど…案の定。泣きまくり。

文四郎とふくの淡い恋も、男同士の友情も、父への尊敬の念も…こんなにも強く、人は人を思えるものなのか、と感動しました。

子役の2人が清々しい感じで良かったです。子文四郎は、これでもかって位棒読みやったけど、そんなの気にならないくらいのまっすぐさ。
子ふくは本っ当にかわいかった…!荷車押すシーンのあの顔がね…!セリフも何もなかったけど、表情だけで胸がしめつけられるようでした。
まあ、子ども時代の2人がまっすぐであればあるほど後の展開が切ないわけですが。(おおおお…!)(号泣)

最後10分ほどはたたみかけるように切なさクライマックス。
ちっくしょう!そんなとこでそんな回想シーン入れるなんて卑怯よ…!(そんなの泣くにきまってるじゃないか…!)
木村佳乃の涙を湛えた瞳がとっても印象的でした。かすれてささやくような感じの声もまたぞくぞく~。

ただ一つ残念だったのは、一青窈の「かざぐるま」が本編で使われてなかった事…!なんで~!?もったいない!
もし最後の方とかでこの曲が流れてたら、私泣きすぎてエンドロール終わっても立ち上がれなかったのに3万点!!(超本気)

や~でもほんと、物語だけじゃなく風景も音楽もきれいだったし、心が洗われるような作品でした。2、3日は余韻にひたります…!


ぬおおぉぉ

2005-10-24 | 日記
昨日、友人と1時間ほどバドミントンをしてきました。
ほんの1時間とはいえ、なかなかしんどかったです
ほぼ5分おきに休憩を取る私たち…(多っ)
隣でノンストップで打ち合ってる高校生たちがまぶしかったです。
いいね…!青春いいね…!(遠い目)

そして今日。予想してたけど…予想してたけど、右腕と腰が焼けるように痛いよ…!
若くないこの体が憎い。
それにしても腰。昨日のあの運動で、何をどうやったら腰が筋肉痛になるのか、さっぱりわかりません。
そ…そんな筋肉、私使った…?
お腹や足は全く無事なのにね!(人体って不思議!)


お鍋の季節

2005-10-22 | 日記
母「今日の晩ごはん何にする~?」
私「お鍋!」(即答)

ってことで、今日のごはんはお鍋でした
体が温まるよう、キムチの素をいっぱい入れて、ビールも開けて!
おかげで体はぽっかぽかです
それにしても今日は寒い!寒すぎる!何あれ!何あれ!
昨日の衣替えで出したニット帽がさっそく大活躍です(嬉しくねえぇ…!)。
夕食前に近所の八百屋さんに買い物に行ったら、おばちゃんたちが「今日は寒いけん、鍋にするわ~」と言いながら白菜を買ってました。あらら…みんな考えることは一緒なのね
私もおばちゃんたちの列に混じって、がっつりネギだのエノキだの買い込んできました。
みんな、心は一つだわ!(チーム・鍋)

秋も深まり

2005-10-21 | 日記
衣替えしました
マフラーも帽子もばばシャツも出して、これで寒さばっち来い!
(うそです来なくていいです)
それにしても、夏服も冬服も、どうでもいい服が多すぎです私。別にまだ着られるから捨てないけど、多分ほとんど着ることないだろうな、みたいな。前の衣替えの時にだいぶ処分したのですが、まだまだ…
身の周りをもっとすっきりさせたいのです。
明日は掃除しなきゃ~

人魚の涙 天使の翼

2005-10-21 | 読書記録
『人魚の涙 天使の翼』フランチェスカ・リア・ブロック

天使のような完璧な母。母とは似ても似つかない、美しくない私。母を愛しすぎる父。海辺で出会ったぼろぼろの天使。ずっと誰かの天使になりたかった少女・エコーと、彼女をとりまく人々を描く連作短編集。
癒したい、癒されたいと願いながら、彼女は目の前にいる人の過去をただ知ることしかできません。(でも、それが何になる?)どんなに願っても天使にはなれない。劣等感と無力感を抱きながら踊り続ける不器用なエコーの生き方が泣きたいくらい痛々しい。エコーにすごい感情移入して彼女と一緒に傷ついたり疲れたりしてたから、最後は本当に嬉しかった。
スモークかっこいい!(ウェンディとエデンのことを思いながらエコーと一緒にいるのはどうなの、と思いますが←エデンが何と言おうとそれは絶対恋じゃないと思うの) それにしてもみんなドラッグやりすぎのような。

ねこのばば

2005-10-20 | 読書記録
『ねこのばば』畠中恵

しゃばけシリーズの第3弾。タイトルかわいい!

・「茶巾たまご」
茶巾たまごおいしそーう!「卵百珍」見てみたいです。
兄やたちは、金次が長崎屋に来た時点で人ではないってわからなかったの?

・「花かんざし」
お雛さんの化粧は、これから正三郎とあたたかい家庭を築いていくうちにどうにかなるもんじゃないかと思うのですが。於りんちゃんはまだ6歳なのに、ずいぶんしっかりしてるなあ…。

・「ねこのばば」
猫又かわいいよ~。またたびで酔っ払っちゃってやんの!(にゃー!)
寛朝さんはこれからもいっぱい絡んできてほしい。喰えない人ってすてき!

・「産土」
見事に最後までだまされちゃいました!まあ考えてみりゃ仁吉が出てこないし長崎屋の主人が若だんなを危険な目に合わせるはずがないし…。
この事件があったからこその若だんな命っぷりなのかと思うと、ちょっぴりじんと来る。仁吉も佐助も、若だんなとめぐり会えて本当に良かったなあと思います。

・「たまやたまや」
一太郎のお春への気持ちが切ない。「店を、両親を捨ててでも一緒になりたいという気持ちが、私は持てなかったのさ」…そりゃそうだけどさ。でもね、、、だからといって、それは「好きじゃない(恋じゃない)」ということにはならないと思うのですよ。「好き」とかそんな言葉にもならないような淡い気持ちだって、なかったことにはできない。こんなにも苦しい。情熱を持たない恋っていうのも、あると思う。

さわやかな1日の始まり

2005-10-18 | 日記
私の職場では週に3回朝礼があるのですが、何につけても所長(ウチの施設で1番偉い人)の話が長・い…!
長いといってもまあせいぜい10分か15分程度なのですが、朝の忙しい時間帯には致命的な長さです。しかも、仕事と全然関係ない話ばっかり!
そんなわけで、今日のありがたい所長のお話。
①ほぼ全員に関係のない委員会や会議のスケジュール(1週間分)を読み上げる(毎週週始めはこれでスタート)
②「ロッテが31年ぶりに優勝したとのことで…日本シリーズは阪神対ロッテ、今週末22日からですね…」(この話は想定内。スポーツ、特に野球ネタは毎回織り込まれます)
③「愛媛FCがJ2に昇格するため、署名をまだしていない人は今日明日中にぜひお願いします…」(これはまあ…地元ゆかりの話題だから、許してあげよう…)
④「え~、先週オープンしたまつちかのラーメンステーションは大盛況で、午後1時の段階で40分待ちだったそうですが…」(見たんかい!並んだんかい!ってか、仕事と何の関係が!)
⑤「それから…私事なのですが、先日、相当久しぶりに映画を見まして…。藤沢周平さん原作の『蝉しぐれ』です。大変おもしろかったです…!

……ほ ん と に な……!!<私事なのですが

ちなみに所長、以前は朝礼で全員に1分間スピーチをさせよう、という提案をしていたそうです。
…えーと。軽く見ても2、30人はいます、よ…?
小学生の朝の会か。日直か。
各部署のリーダーが必死で止めたそうです。グッジョブ!



海のふた

2005-10-16 | 読書記録
『海のふた』よしもとばなな

よしもとばななさんの小説(特にここ数年のもの)は、「受け入れる」という言葉が本当にぴったり合うと思う。広がる風景、過ぎ去った日々、目の前の出来事、目には見えないけど確かに感じること…。嬉しかったことも納得できないことももやもやしたことも、それらすべてをありのままに受け止めて、等身大に冷静に今を生きる(そして未来を見据える)人たちが描かれているように思います。
この本もまさしくそんな感じ。おばあちゃんの死もノウミソサンゴもミルク入りエスプレッソも、全部はじめちゃんとまりちゃんの心にしっかり刻まれています。
ところどころにある版画がいいなあ。それぞれの画のタイトルがとても物語的で、絵と合わせて見るとまるで詩のよう。