『死神の精度』伊坂幸太郎
私の仕事は、情報部から指定された人間を7日間調査すること。
観察し、話を聞き、その人間が死ぬべきかどうかを判断し、報告する。
「可」の報告をした翌日、8日目に、私はその人間が死ぬのを見届ける。
人間たちは、我々のことを「死神」と呼ぶ…。
というわけで。
死神・千葉さんと、彼が担当した死を控えた人間たちの悲喜こもごも。
連作短編集ですが、一編一編それぞれ趣向が違うというか…「ああ、今回の話はこう来たか!」みたいな新鮮さがあって、全然飽きることなく最後の話まで読めちゃいました。
全部で6編収録されていますが、中でも「死神と藤田」「吹雪に死神」が好き!
任侠の世界もクローズド・サークルも、死神さんから見るとまさしく他人事
特に「吹雪に死神」。私、ミステリーが好きで、こういう吹雪に閉ざされた山荘で次々と起こる連続殺人!みたいな本をよく読むのですが。
なんか…傍から見ると、確かにかなり滑稽な状況だよなあ、と…
不本意ながらチバさんが探偵役やっちゃってるとこもかわいい
かわいいと言えばチバさん。
「ラジカセ」と聞いて思わず「ミュージック!」と叫んじゃうとこが最高にかわいかったです
死神がみんな音楽好きっていいなー。深いなー。
「死神対老女」も好きです。
こう…伏線、とまでも言えないけど、微妙な話のリンク具合が。
あーあーあんなに清純そうだった女の子が、こんなにしたたかになっちゃって!
(これも年の功かしら)
伊坂幸太郎さんって人気ありますね。
初めて読んだけど、確かにおもしろかった~