京大植物園TODAY

京都市左京区の京都大学北部キャンパス内にひっそり佇む現代の杜、京都大学理学研究科附属植物園の日々の風景を紹介します。

“まつり”のココロ。(鎌田東二、2005「神様たちと暮らす本」より)

2007年11月23日 08時05分19秒 | Weblog
まつり

祈りは、基本的に1人で行うものだけれど、
祭りは、基本的に、地域の仲間や家族など、みんなで行うもの。

「まつり」には、
①待つ―神々の訪れを待つ
②奉る―供え物を奉る
③服ろう―大いなる存在と意思に従う
④真釣り―真の大いなる平衡・バランス・調和

の4つの意味があります。

祭りとは、神々と自然と人々との交歓によって、
大いなる循環と調和を導く民衆の知恵と生活技術。
魂の力をもって、平和と平安と幸福を招き入れるワザヲギ。

祭りは、何モノかの訪れを待つところから始まる。
それは、深く深く「耳をそばだてる」こと。
神々や自然や先祖の声に耳を傾け、
その場に到来するモノを待ち受ける。
そしてそこに到来した大いなるモノに、
心からの感謝の供え物を奉る。

大いなる存在の「声」に従い、讃え、
調和と美と喜びをもたらすこと、
それが、「まつり」。
それは、天地人の交響曲を奏でようとする協働演奏のいとなみ。

耳を澄ませてみよう。
かつて、先祖たちが行ってきた祭りの交響が、
大地の底から美しい調べとなって聴こえてくるよ。

鎌田東二、2005「神様たちと暮らす本」PHP研究所、〔6.まつり〕:pp.13-4.)

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