日盛りの道の上で

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だまって働く日々

2011-06-23 17:10:41 | インポート
人と話すのはあまり好きじゃない、気のきいた話のひとつもできればいいのだが、人につまらない人間だと思われるのが嫌で、話したくないのに無理に話題を作って話している自分がいやなので、だから人と話すのはあまり好きじゃない。

田植えは話をしなくてもいいから、ただ真っ直ぐに緑の列が欠けることなく梅雨の雨の中に並んでいればいいから、好きだ。

会社員ときどき百姓という生活をやっていると、季節折々の農作業が運動やストレス発散の、いわば趣味のようになってくる、金もかからないし実益をかねた趣味なのだが、私の場合はなぜか金は貯まらない。

苗床作り→種まき→肥料ふり→代搔き→田植え、とこの1カ月程の作業は一応決着がつき、水の管理と消毒を怠らなければ、10月には1トンほどのコメが取れ、半分を農協に出荷し、半分を自分の家で食う分と、親戚などに分ける分に使う、1俵60Kgが14,000円だとして、1トンだと23万3千円余り、これだけではとても専業の百姓では食っていけないが、コメを1年買わなくても生きていけるという安心感がその対価だろうか。

農家の現状は厳しい、ほとんどが個人経営だから人件費や農業機械や肥料など最低限の投資は生産する作物の値段からは回収できない、だから若者はだれも農業を専門でやろうとはしない。

先祖が苦労して切り開いた農地、6月の雨上がりに鏡のように空と風を映す水田の風景は50年後にはもう無いかもしれない。


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