日盛りの道の上で

日々の日記と家族のこと、仕事と趣味、雑感少々

インフルエンザその後_3

2009-12-12 12:31:52 | インポート
 今朝は大体いつもの時間に起きて朝飯を食いました、熱は無いようで体の調子も昨日よりいいみたいです、ただ眠りが浅いのでけっこうはっきりした夢を見ました。

 夢の話にほかの人が興味を持てないのは、夢を見た人の精神世界に聞く人が共有するものがあまりないからだと思いますが、夏目漱石の夢十夜(だったかな)という十篇の夢の話から成る小説は面白く、せつなく、不思議な印象を与えてくれます、”こんな夢を見た”という書き出しからはじまります。

 さて、私が嫁さんと知り合った県内の他の街のことですが、職場の人たちがよく行く小さな飲み屋があって、仕事が終わって気が向けば私もおでんを肴に酒を二合くらい飲んでそこのおばさんと世間話をし、歩いて15分くらいの会社の独身寮に帰ることがその頃はよくありました。

 夢の中で、久しぶりにその街へ行くことになり、友人と上に書いた店で待ち合わせをするのですが、街の様子がまるではじめて来るところのようで店の場所がわからない、通る人に声をかけて聞こうとするのですが、皆私など存在しないように無視して通り過ぎていってしまいます。

 必死で歩き回り探し当てた店の引き戸を開けると、見覚えのある友人の背中が7席くらいしかないカウンターの椅子の隅にあり、私はホッとしてその隣に座り友人に話しかけるのですが、なぜか彼の受け答えが知らない他人に対するようによそよそしく、店のおばさんもこちらに視線を合わせようとしない。

 私は言葉につまって、カウンターの向かいにあるガラスの飾り棚に映った自分の顔を見ると、私だけが白髪の疲れた中年男の姿をしており、友人も飲み屋のおばさんも、いつのまにか店をいっぱいにしている職場の知り合いも、みんな20年以上前の姿のままなのに気が付きます。

 私はそれを不思議とは思わず、自分がかってこの店によく来ていた者で同じ職場に居たことをを説明しようとするのですが、それまで店にあふれていた笑い声や、声高な話し声が静まりかえっていきます。

 私の座っている椅子を中心にあたりの風景がにじんで消え去り、その一瞬あとに私は自分が茫々とした冬の丈の高い枯れ草の中に一人立っていることに気が付きます。

 目が覚めると汗をかいていました、寝てばかりいると体がなまるので今日は起きて読書をします。


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