Ryo徒然なるままに

日々の暮らしを徒然なるままにつづる。
何でもありの日記のようなもの・・・

ボッソウ日記2007 8月14日

2007年08月14日 | ギニア
2007年8月14日(火)

朝5時頃から激しい雷雨。
7時にサロンに行くと竹元さんが
「ガイドが誰も来ない
と言って本を読んで待っている。
7時半頃、ガイドとイギリス人ツーリストがやってきた。
ツーリストには夕方にまた来てくれたらいいと伝えて、
8時頃に竹元さんはようやく調査に出かけられる。
ボクと大橋さんは9時頃にコリドーへと出かけた。
今年の植栽分は、全部植え終わったといっていたが、念のために確認に行く。

コリドー道の半ばに、大規模に植栽されている所は、苗の状態は良くなく、すでに萎れたり、葉が焼けたりしている。
植栽直後にはあんなに状態がよく見えたのに・・・
やっぱり苗の保管状態や作り方が良くないのか・・・

マーキングだけで植栽されていないとことも結構ある。
さすがに道路沿いのわかりやすいところには全て植栽されているが、道路から離れたところには植えられていない、というケースが目立つ。
日本人の事細かさをバカにするのもいい加減にして欲しい。
みるときには全部みます

大橋さんがブナに
「全部植わってないじゃないか
と言っている。

別の現場を確認に行く。
セリンバラ側の川近くに植えられている所には、大きなウワパカが植えられていて、すでに芽が押している。
「こんな苗があるんじゃないか・・・
と思っていると、大橋さんも
「ここの苗はいいよ
とブナに言う。ブナは
「まだたくさんあるよ」
と言っている。
が、それならなぜ、そういった苗を向こうでも使っていないのか・・・

今年の植栽の検査を終えると、去年の現場を確認に行く。
燦々たる状態になっている。
枯れている、なくなっている・・・
かなりの確率である。
ブナは、
「ここは岩が多いから成績が悪い」
と言っているらしいけれど、それならば大きなウワパカを今年植えているところも隣じゃないかと言いたくなる。
ま、今年のこの苗が育たなかったら場所が悪かったということなのだろうけれど。

さらに他の懸念の現場も見る。
悪い・・・とにかく成績が悪い。
膝から崩れ落ちそうになる
わざわざこんな遠いところまで来ているのに・・・
と自分自身が情けなくなる。
苗の状態について、もっと強く、
「もっと良い苗でないといけない
と主張すべきだったのだ・・・
少しでも森林を広げることができればと思っていたのに・・・
申し訳ない気持ちでいっぱいになる。

落ち込んでいるボクと大橋さんの姿を見てブナは
「大きなウワパカがたくさんあるから植え替える」
と慰めようとしてくれるが、
「あるなら初めからそうしてくれたらいいのに・・・
とさらに萎える。
元気なく、二人して研究所へと戻った。

昼に、現場を分散させると管理ができなくなるかも知れないので、河畔林に集中した方がいいのではないかなど大橋さんと竹元さんと話した。

夕方5時半頃からプチジャルダン付近にゲイブナの挿し木をしに行く。
とりあえず20本。
苗木がだめなら挿し木で・・・という気分である。

プチジャルダンとは・・・
ギニア共和国ボッソウ村周辺で「緑の回廊プロジェクト」がはじまった拠点で、
今は小さな森林になっている場所である。
ここが、今のところモデル地区と言うことになるのかな・・・

河畔林沿いも、ブナに依頼していた草刈りが終わった場所から挿し木を行っていくことにする。
研究所に戻ると、イギリス人ツーリストのチャーリーが来て、夕食をともにする
10時頃まで一緒に飲んで、話をしていた。
彼は東アフリカ、南アフリカにも行っていて、今回は西側を廻ることにしたらしいのだ。
まだ20歳になったばかり(昨日なったと言っていた)で若く、将来はアフリカで何かの仕事をしたいと言っていた。
観光客と一緒に食事をしたのは初めてだったけれど、竹元さんも大橋さんも初めてだと言っていた。
ガリガリ調査をやっているときは観光客は調査の邪魔だし、時間を割かれることに対していらだちを感じるときもないとは言えないけれど、今回は少し余裕もあるので特別です、と。

彼が帰った後、コリドーについて竹元さんと話す機会を得た。
「政治的、マネージメントの問題はこちら側の問題なので、そこは全く気にせずに純粋に技術的問題について提案をしてくれたらいい」
と言われる。
確かにその通りだ。
あまりにもこちらの様々な問題を目の当たりにして、そっちを気にしすぎた傾向がある。
自分の役割を忘れかけていた
常に、自分はどういった立場でここにいるのか・・・
忘れないように注意したいです・・・