Ryo徒然なるままに

日々の暮らしを徒然なるままにつづる。
何でもありの日記のようなもの・・・

007 スカイフォール

2014年11月07日 | 映画・ドラマ
007シリーズの最新作「スカイフォール」

ジェームス・ボンドを演じるのがダニエル・クレイグになってから3作目になりますね。

彼の第一作が「カジノロワイヤル」
そして第二段が「慰めの報酬」

この二作ともこれまでのシリーズとは一線を画す作品で、興行収入は良かったらしいのですが、これまでの20作を愛してきた僕としては何となく描いてきたボンド像からかけ離れた感じで、

「別に007シリーズでなくてもいいのでは?」

と思ったし、特に魅力を感じませんでした。
いつぞやこのブログでも感想を書いたと思いますが、ボンドの愛すべきキャラクター(チャーミングでちょっとドジで、それでいてスーパーマンで、紳士であるという感じ)がなかったのがとても残念だったし、シリーズ2作目からのおなじみの登場人物「Q」もいなかったし、「マネーペニー」もいなかったような記憶があります。
ボンドの脇を固める登場人物がなかったことでこれまでのシリーズとは別物にしたかったという意図が感じられましたが、ボンドシリーズのファンとしてはやっぱり寂しかった、というのが僕の意見でした。

しかし、最新作「スカイフォール」では「Q」が若返ったといえ復活。そして最後の最後で「マネーペニー」復活。
作品内ではボンドカーとしてかつての「アストンマーチンDB5」が登場し、助手席を吹っ飛ばすマニュアルシフトのスイッチまでチラ見せするという、これまでのシリーズを知っている人には、

「あ、懐かしい」

と思わせる演出がたっぷりとありました。

これで、「007シリーズ」という感じも復活するのか?
と期待させられましたが・・・

気になるところは、ボンドの生家は作品内で完全に破壊され、アストンマーチンDB5も爆破、かつてのQがボンドに持たせたペン型爆弾(たしかピアース・ブロスナン一作目のゴールデン・アイでQがボンドに渡したアイテム)を骨董品扱いし(その割りに新しいQが渡したアイテムがボンドしか使えないPPKであり、自分の位置を知らせる無線という、これまた骨董品的なアイテムだった)これまでのQアイテムを否定。

これを見たら、ボンド映画誕生から50周年の作品だからこれまでの回顧的な部分が入れられたけれど、やっぱりこれまでの作品はなったことにして、新しい007シリーズを作り上げていくのだろうか・・・
と勘繰ってしまう。

また、ダニエル・クレイグには悪いのだけれど、これまでのボンドのイメージは「紳士」というのがまずあった。紳士というか、エレガント、といってもいいかもしれないイメージ。
カジノに行っても、ホテルのロビーでもひときわ目立つ(スパイだから目立つのは本当はいけないのだろうけれどそれは映画だから・・・)存在で、洗練された雰囲気がある、というたたずまいがあるのがボンド(というのがボクのイメージ)。
だけれど、ダニエル・クレイグの演じるボンドにはエレガントさが感じられない。いい服を着ていると思うし、いい車にも乗っている。いい靴を履いていてもなぜかエレガントさを感じない・・・

映像を何度か繰り返し観て、ようやく気付いた。
歩き方がマッチョすぎるのだ。肩幅が広すぎるし(僧坊筋が発達し過ぎているのか、腕が体に沿わず、ケンシロウのような感じになっている)、歩き方ががに股な感じで、ジェントルマン、というよりもソルジャー的な感じがするのだ。
もちろん、これまでのボンドもそれなりにマッチョだったように思うけれど、マッチョすぎるのだ。これまでのボンドが文武両道的なイメージだったのが、完全な体育会系な感じになったようなものである。

作品としても違和感があったけれど、作品のイメージが少し戻っても何となく違和感がとれなかったのは、

「これか!」

と思ってしまったのである。やっぱり個人的にはジョージ・クルーニーにボンドを演じて欲しい、と改めて思った今日この頃でした・・・

(これまでのシリーズでピアース・ブロスナンが一番ボンドのイメージにマッチするのだけれど、いかんせん年をとってしまったので、ジョージ・クルーニーが今ならイメージがぴったり、と思うのは僕だけ?)
(初代のショーン・コネリーも捨てがたいですが。年配の方は特にそう思うかも・・・)