創作 ポエム集 ((o(。・ω・。)o)) 『静音のカタルシス』 ~今日の涙と叫びを明日の笑顔と歓喜に~

他の誰でもなく私の言葉をクラウドの中へ、タイムカプセルのように埋める。見知らぬあなたのエールとなりますように。

静寂の独裁者

2015年01月10日 23時12分00秒 | ポエム


寂しいって思いは不思議

毎夜訪れ絶える事がない

まるで壊れた蛇口から

零れる水のように


寂しさの色

寒色系の原色

どんな色を加えても打ち消して

寂しさの色だけ残る



寂しさの音

夜の静寂の中の森に舞う風の音

人影のない海に繰り返す波の音

家灯りを消した後に聞こえる

時計の秒針や冷蔵庫の音



記憶の中の笑顔と笑い声が

雪結晶ひとつにさえも満たなくて


いつも寂しさの虫は泣き喚く


寂しさは原子核さえもない

空(くう)なのに

ずっしりとして

地球の何倍もの重力が

心にかかる



寂しいのは辛いのに

賑やかな場所を避けてしまう


寂しさにも神がいて

寂寥神が憑き纏うから

この呪縛は消えることが

ないのだろう



過去、現在、未来

どこを見つめても寂しさだらけ

もしも寂し者番付があったなら

幕内に名を連ねているだろう



寂しさを喰らう獏がいて

毎夜枕元に来て

この寂しさだらけの心を

消してくれたならいいのにね





コメントを投稿