トカゲgallery

自己満足で色々かいてる独りよがりブログです。

ヤンフラデラックス Part2@吉祥寺CLUB SEATA 2015/5/21 に行った私の20年前回想日記みたいなもの (後編)

1995-05-21 18:30:00 | 音楽?
いらっしゃいませアゲイン。

続きです。


けいすけが「B面行きます!」と言って、
もう!?と若干ショボンとした。
ある意味、このためにはるばる福岡から来たからなぁ。
そうだなぁ、たった8曲のアルバムだったよ。


「プラスチックにしてくれ」
テッペンから始まるこの曲。
当時からキーが厳しいくらいの激しさで、
頭に突き刺さるようだったな。
大変やなぁ!がんばれ!46才!
盛り上げるしかない!
一斉にひぃ、ふぅ、みぃ、よぉ!と拳があがる。
いや、さすがヤンフラ会員であります。
思えば、
ドアウェイのBRAHMAN対バンから10日で、
ドホームLIVE見ているわけですな。
すごいふり幅。

竹安の上がっていく執拗な3連符、
肩を丸めてガリガリと弦を切り刻んでいく。
奥歯噛みしめるくらいカッコいいぞ!

この曲がとても好きだった。
生きづらくて、人と関わるのが面倒で、
感覚をなくしたいと思っていた。
自分が有機物であるのが耐えられなくて、
無機物になりたかった。
この形しかなくて石油できた無機物になりたい気分に共感していた。
かといって、
本当に自分を殺してしまうとか、人と関わらないとか、
そういうことはできないのだ。
最後にけいすけが、脈と血潮を叫ぶとき、
生物である自分にハッとした。

これだけ利己的なのに、
プラスチックになりたいとか、プラスチックになってやるではなくて、
プラスチックに「してくれ」という他力本願な甘えというか、
そういうダメさも、
自分と重なっていた。
まあ、「スローなブギにしてくれ」あたりから来てるのだと思うけど。


「フェイクでいこう」
うわぁぁぁ大丈夫か!もう一発アゲるのだった。
けいすけ、
スタンドマイクを持ってクルクル回る。
が、がんばれーーーー!!46歳!
他のライブでもかかったけど、
今回のセトリは20代の体力前提だから!
鬼気迫るのに応えるように、
フロアから「フェイク!」と声がかかる。

肩で息をしながらハープを吹くのを助けるように、
Gのベースが被さり、竹安が重ねる。
マイクスタンドにすがりながらの渾身の腰振り。

単に騙しあってるというのではなく、
専門的には離人感というのだけど、
この世に存在しているようで存在していないような、
自分は本当はここに居る自分ではなくて、
周りの人も本当は本当ではなくて、
全部ウソなのかもしれない。
存在している実感がない。
そういう感覚があった。
けいすけから、
適当にだましあって、欲望に身を任せろ、
「フェイク」なのだからと開き直られて、
ああ、じゃあ、私もそれでいいや!と思った。
そう思って聴いていた。

今の自分はリアル過ぎるな。
実感がありすぎて苦しい。
でも、それを受け止められるようになったかもしれない。
けいすけも、
酸欠を苦しいと感じているだろう。

しかし、
書けば書くほど、私とけいすけはダメ人間だったな。(←けいすけ巻き添え)


この2曲後のけいすけの憔悴っぷりは激しく、
G、フェイクでグルグル回るけいすけを心配していた。
「見てる方が目が回る」
け「目が回った。昔は回らなかったんだけどね」


「ライトを消して走れ」
やっと落ち着いて聴けるわ。

これは大分では必ずかかるんだけど、
「2年に一度しかやらない」とか言われていたな。
昔馴染みの大分ではかけたくなるのだろうなぁ。

直前のGのブログで、
「余計なものを見過ぎぬように」について書いてあったので、
意識していたのかもしれないけど、
心に刺さった。

まあ、
フラカンをあんまり褒めないんだけどですね!
やっぱりこの頃から、
天才だわ、けいすけは。
細っていく世界を正しい目で見て、
表現していると思った。


そしてあっという間に「さよならバイバイ」
ああ、
なんて悲しいんだ!さよならバイバイ!
絶対的別れの宣告は、
人と人との別れみたいな単純なものでなく、
けいすけが、
世界を突き放すような絶望的なものに感じられていた。

昔から死の臭いがしていた。
年を取ることは死に近づくことだ。
20代の私は人の死に遭いすぎていて、
こうやって人は終わっていくのだという、
絶望と諦観があった。
いつも死が背中に張り付いていて、
それは今も変わらない。
だけど、
生き方は少し変わったかもしれない。
ライフステージの中で、
自分がどう生きるかだけでなく、
どう次世代に託すのかという、
生命としてだけの死ではないものを考えるようになったからかもしれない。

この時、
「マイ・スウィート・ソウル」が無性に聴きたかった。
あれから20年経った。
私たちは大人になった。
肉体的には衰え、死が近づいていくのを感じつづけた。
だからこそ、生きる意味をずっと考えてきた。
人生はうまくいかなかった。
ずっとダメだった、悔しかった、カッコ悪かった…けど、
そんなに悪いことだけではなかった。
自分だけが頑張るんじゃない、小さな自分では、
空間の中でも、時間の中でも、
なにも成し得はしないのだ。
自分の夢を託すとか、
そういうチンケなことではなくて、
次の世代がちゃんと生きていく世界であってほしいと切に願うようになった。
自己主張は要らない。
なるべく迷惑かけないように去りたい。
私はプラスチックじゃなくてよかったよ!
そんな腐らないゴミにならないで、
骨のにおいだけ残して、
本当の無機物になりたい。

それが、
フラカンと私の、
今のところの結論なのかもしれない。

これから、
本当に死に怯えて、
発狂するかもしれない。
今夜、
突然死するかもしれない。
人に結論があるのではなくて、
死までの過程しかなく、
肉体はフェイクで自分のものじゃないと思える。
フラカンはまだこれからも、
着いたり離れたりしながら、
一緒に人生を歩いてくれる…と、
勝手に思っている。
今までありがとう。
これからもよろしく。


これが、
LIVEの様子。
殆ど私の回想です。

後半トークショーは、
本当にヤンフラ会員のためのものだから、
簡単にさせていただきます。
LIVE中のMCとか混じってると思います。



ステージ暗転して、
真ん中に小さなテーブル、
左右に2つずつ椅子が置かれる。

4人登場。
けいすけは長袖のボーダーTシャツに武道館Tを着ている。
竹安はそのまま、
Gはシャツに着替えていた。
コニシは?忘れました。

下手から、
コニシ、G、テーブル、けいすけ、竹安。

けいすけは、みんな武道館Tシャツ着ていると思っていたのに…と裏切られたような言い方。
G「武道館Tシャツ着ないと決めてるんだよね。なんかそう思うんだよね」
(わかる気がする。そういうお祭り騒ぎではないところを、社長は見ているのかもしれない)

MCの時だったかもしれないけど、
昔、香港ツアーの企画があって、
けいすけは「それは違う」と思ったのでしなかった。
現地にファンがいるわけではないので、
日本からファンを連れて行くと、
お客さんの負担にもなるしと。
(偉い!偉いぞけいすけ!そうだそうだ!)


基本はコニシ仕切りで、
チケットと一緒に送られていたアンケートを読み上げていく。
フザケてしまったので、
読まれたらどうしようとヒヤヒヤしていた。
出さなければよかった。
一番伝えたかったのは、
どういう演出がいいか?というところで、
「いつものフラカンが見たい」ということだった。
演出もゲストもなにもいらない、
いつものフラカンが武道館でやってるのだったら見たい。
殆どの人がそう書いていたようでホッとした。
さすがヤンフラ、わかってるな!
メンバーもそうありたいとのことだった。

演出についてはまだ何も決まってないようであったが、
スクリーンとか出てくるたびに、
「スクリーンがあるかどうかわからないけど」という言葉が漏れて、
ああいうセット、高いんだろうなぁ!

竹安はドライを飲んでいて、コニシもビールを飲んでいた。
Gはノンアルビール飲料。
けいすけが「のどごし飲んでる人いないじゃない!」
…で、ここで竹安問題発言。割愛。


演出はコニシが爆発するという方向に。
コニシが積極的。
Gとけいすけが、コニシの頭皮を僻む。
け「ボクやリーダーの頭皮はもう帰ってこない」

ワイヤーで飛ぶ演出について。
KANABOONも飛んだらしい。
け「カナブンじゃなくて?虫じゃなくて?」

飛ぶならGだろうという話から、
け「ボクが安いでしょう?」
G「グラムなの?」
け「グラムでしょう?ボクだったら45.6キロだから」
結局、Gが飛ぶと見せかけて、
竹安が飛ぶという演出にしよう、
竹安に気づかれないようにワイヤーをつけよう、
どうやったら竹安に気づかれないようにワイヤーをつけられるか?という話。

スクリーンに写真を映す演出について。
お金を気にするG。
コニシが通路に陳列することを提案。
け「じゃあ、女子トイレにはボク、男子トイレにコニシの写真を並べよう。
ボクは女性ファンが多いし、コニシは男性ファンが多いから」

Gの歴代オーバーオールを並べてはどうか?とコニシ提案。(俳優コニシのMCが炸裂していたぜ!)
昔あった、ムック(ガチャピンムックのムック)色のとか。
G「死んだメモリアルみたい」と嫌がる。

4人の立て看板と武道館と一緒に写真撮れるようにする演出は、
4人ともいいかも!

フロアからプロレス入場とか、フロアに第二ステージなどの演出について。
G「武道館は厳しいから、客席からステージに上がったらいけないかも」と心配する。
だったら、もう客席でLIVEしてしまうか?という話に。
「武道館でやったけど、ステージに上がらなかった伝説のバンド」になるかもしれない。

コニシのべードラ(バスドラ)からけいすけが飛び出す演出について。
ロティカのあっちゃんがやったらしい。
け「2時間くらい、あそこに入ってるの?」と辛そう。
け「場所を用意してくれたらやるけど」

殆ど演出については「いつもの」と書いてあったらしい。
色んな演出案がでても、
結局、Gの『お金が』オーラがすごかったので、
多分、「いつもの」になると思います。
みんなそれでいいんじゃないか?


武道館でかけてほしい曲のアンケートについて。

竹安が「鮫」を発見して、
みんな「どんな曲だっけ?」「何に入ってたっけ?」と興味津々。
フロアから、「花裏」と声がかかる。
いったん盛り上がって、
色んな曲を発表していたら、
けいすけが「あ!ここにも鮫の人がいる!」と大発見し、盛り上がっていた時に、
竹「あ、それ、さっき僕が読んだの」
け「!!!」
竹安、読んだアンケートをけいすけのアンケート山に入れていた。
2人も鮫がいるわけないよね!と話す4人。

アンケートはヤンフラ全員にしようと思っているとG。
G「ヤンフラのみんなは、深夜高速とか東京タワーとか書かないと思うんだよね!」と期待している。
当たった人にはプレゼントはどうか?という話に。
コニシ「そんなことしたらよくないよね、メジャーな曲書いちゃう」とスルドイつっこみ。
確かに!と「少ない人にあげよう」ということに。
4人がサインしたものにあげようということになった。
竹安が「ブービー賞にしたら?」と提案したけど、
「鮫とか書く人2人しかいなかったらどうするんだ!」と却下される。
多分、けいすけは1つのものに4人でサインするつもりで、
コニシはそれぞれがサインして4つのプレゼントを出すつもりで、
全然かみ合わなくてGが「ちょっとまって!?どういうこと!?」と混乱していて、
竹安が「マエカワ大変だね」と笑っていた。
収集つかないので、
Gが「痛快ブックに書く」とのことです。


武道館までの目標について。

竹安は痩せるとのこと。
確かに、最近はふっくらしたというレベルではなくなってきたかも。
けいすけ、「ラ○ザップしたら?」「竹安ならできる、2カ月で」と勧める。
見事痩せたら、白いタンクトップにしたらどうか?と提案。
そしたら、
肩にメガネのタトゥーを入れる。
全員タトゥーにしようかという話。
G「ボクはタトゥー入れるときは、頭に入れるって決めてるんだよね」
何度もラ○ザップ話は蒸し返され、
竹「ギターを弾くのに適した体型かな」と心配していた。


1時間喋りつづけていたので書ききれるわけもなく、
この辺で。



最後はA○Bのように4人と握手のお見送り。
せっかくなので私も握手してもらった。
けいすけと握手なんて初めてかもしれない。
けいすけの眼をじっと見たら、
しっかり見返して「ありがとうございます」と言われた。
小さい、人のいい、
でも、すごく意志のある目だった。




そのあと、本当はnemuriさんとご飯食べて帰ろうとか言ってたのだけど、
多分、お互いに一杯になってしまってあっさり別れた。
お腹が空いているはずなのに、食欲がなかった。
昼間飲んだからかな?脱水したのかな?と思ったけど違ったようだ。
すごいLIVEを見てしまったあと、
私はよく心身の調子を崩す。
LIVEだけではなくて、
20年が襲ってきたのだと気付き、
ホテルのベッドに転がって、
20年を反芻していた。

そんな2015年5月21日でした。



画像は4人の中で一番犬に似ていると思われる(?)俳優コニシをらくがきで。




<追記>
トークショーの最後にホップ・ステップ・ヤングをやったのが抜けてました。
G「(ファンクラブ)ヤングフラワーズのもとになったのが、この曲だから」とのことで、
竹安アコギ、コニシがタンバリンで、
ヤングヤング!シャンシャンシャン!とステージとフロア大合唱で終わっていったのでした。
ビール飲んでたから、もう曲やらないだろうと思っていたから、
嬉しかったよー。

MC書いて終わって気持ちでおりました。
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ヤンフラデラックス Part2@吉祥寺CLUB SEATA 2015/5/21 に行った私の20年前回想日記みたいなもの (前篇)

1995-05-21 18:00:00 | 音楽?
いらっしゃいませ!
そんなにいいものではないですが、
どうぞご覧ください。
日付にこだわってみました。



ヤングフラワーズ会員限定 イベント
“ヤンフラデラックスPart2” 〜「フラカンのフェイクでいこう」から、デビュー20 周年〜&〜フラカンノ日本武道館 応援決起集会〜

ということで、
一応、ヤンフラ会員の人だけ参加する権利があった。
でも、
こういうイベントをすることは公になっていた。
その記録を公開していいのか?倫理に反するのか?は悩んだ。

メールでイチイチ送付したり、
どこかにコッソリUPしておいて、
鍵かけてヤンフラです!と名乗った人だけパスワードを教える…みたいな方法もあるけど、
このご時世。
情報は広がるし、検索でかかったりすることもあるだろうから、
まあ、堂々としないだけで、
普通に公開することにしました。
内容も、普通のライブで「そんなこと言うなよ!」レベルのもので、
秘密めいたものはないし。
むしろ、
ヤンフラでない人がこれを読んだら、
是非ともヤンフラに入って、
こういうステキなイベントに行きたいワ!と思うかもしれないし。
こういうのもあるから、
私はあんまり閉じたイベントが好きやないです。
半分以上は私の回想記だし。

それでも、
行ってみようかな!と思ったのは、
偶然近くに別LIVEで東京に居る可能性があったのと、(そのLIVEは諸事情で行けなくなり、ダークホースのフラカンが残ったのであるが)
アルバム「フェイクでいこう!」を全曲やるLIVEがあるってことで、
それは見てみたいなと思ったのである。

誤解をしないでいただきたいのは、
私は自分を古参ファンだと思っていないことです。
途中10年くらい全然聴いてなかったし。
それは、自分のライフステージが理由で、
フラカンだけでなく、音楽から遠ざかっていたのだけど。

20代の頃、エアコンもないような蒸し暑い部屋で、
M~ちゃんからダビングしてもらったフラカンのカセットテープを漠然と聴いていた。
曲も何もメチャクチャに詰め込まれたテープ。
デッキの関係で、主にM~ちゃんの部屋で聴いていた。
「お店で売ってるCDが出たんやで!」「犬のアルバム」と「フェイクでいこう」をダビングしてもらった。
むきだしを聴いた。
『…なんちゅう曲から世に出したんだ。バカなのか、トンがってるのか』と思った。
今思えば、どっちもだったのだけど。
大学卒業後、いろんな事情で、
しばらく関西行ったり来たりしていたが、
福岡で真面目に働くことにして、
本当にフラカンのためにお金を払って買ったのは、いくつかレコード屋を回って見つけた「マイ・ブルーヘブン」だった。
「ハタチ族」は、ちゃんと予約して買った。
家で簡単にCDが焼ける時代でもなく、
そのCDをジムニーのカーステで聴いていた。
だから、私の「マイ・ブルーヘブン」とハタチ族のジャケットは色あせている。
「フェイクでいこう」はカセットレーベルに手書きで曲名だけ書いてあった(そういう!そういう時代だったのだよ!)。
私個人は、
なんとなく九州に帰ってきて、適当に働いてて、色々事件があって、父が死んで、今更だけど勉強がしたいと近所の大学に復学して、旅ばかりしている、
典型的モラトリアムだった。
みんなちゃんと朝から働いたり、恋愛して結婚とかしているのに、
私は何度も仕事を辞め、働きたくなく、お金もなく、私生活もうまくいかない、どうしようもないダメ人間だったけど、
これが私の生き方だと嘯いていた。
スピーカーから、
キンキン声のけいすけが、
くだらなく、苦しく、もがいてる様を歌い上げた。
同年代の苦しみとして共感した。
こうやって表現できていいな、いや、しかし調子に乗りやがって!と、
憧憬と軽い同族嫌悪があった。


整理番号イマイチで慌てる必要もなく、
nemuriさんの荷物と一緒にバッグを余裕綽々ロッカーに入れてフロアに入ると、
フロアは既に蒸しあがっていた。
割といつもと同じようなところにIN。
今日は、竹安というより、
全体が見たいものであります。


登場SEはニワトリではなかったなぁ。
昔のだったのだろうな。(うろ覚え)
コニシは武道館来てねT、竹安は細かい柄シャツ、SGアーム付き、Gはいつもの、けいすけは桜の花がついた黒いシャツ。

けいすけがハープマイクにマイクをセット。
来るな!BABY!BABY!
ドドンドン!とドラムが響き、「むきだし」。
nemuriさんとの予想通り、
アルバム順で来たか。
去年、大分で赤いライトに照らされているのを見た。
「皮をむいてほしいの~♪」と金属的な声が響いた。
フロアがうねる。
クネクネと身体をくねらせながら、
若い性が歌い上げられた。
今、どういう気持ちで歌ってるんだろうなぁ。
どういう気持ちでAHーーー!OHーーー!と叫んでるんだろうなぁ。
去年の大分はどうしてこんな曲持ってきた!と思っていたのだけど、
今日は感慨深い。
ここから始まったんだもんなぁ。
よく、デビューをこんな曲で始めようとしたものであるよ。
「いい歌」に対する反発というか、
自分たちは他のどのバンドとも違うという孤高さというか、
そういう意味があって、
この曲をいきなりブッ込んできたのだと、
でも、
ただのイロモノと思われるぞ!と、
当時思った。
滲み出るおかしさではなく、
他のバンドとは一線を画していたいという気概は、
カセットテープからも感じていた。

ファーストアルバムっていうものは、
そのために曲を作るというよりは、
それまでにある曲の中のスタメンというか、
自信作を持ってくるはずである。
…この曲を自信もって最初に持ってきたんだな。
フラカン!偉かった!

それから、
怪しげなギターが響き「今池の人」。
もしかしたら初聴きかな?
で、
けいすけが、視線をステージ上下に振ってる。
普通はもっとフロアの奥の方を見ているんですがね、
これは、
恥ずかしいんだな!
竹安のギターは20年前より断然色気があり、
けいすけのビブラートはなくなっていた。
でも、
それでいいのだ。
けいすけの変化はちゃんとメンバーが補うし、
それはそれで味のある40代のロックンロールになっている。

丸目のサングラスをかけた今池の女は、
ウォーホール、太宰、ジム・モリス、サリンジャーから、夢野久作、つげ義春まで語れる、
意識高い系こじらせ系女子である。
デカダンスを気取ってるメ○ヘラ女が実在したかどうかは知らないが、
「アタイのウチに遊びに来ない?」と誘ってくるような薄気味悪い女である。
なんてうすら寒いのだ。
それを吹き飛ばすかのような「今行け!今行け!」。
ダジャレで誤魔化されてしまう。

「お酒もあるでよ」とマイクをしっかり握って言い切った後、
けいすけ、満面の笑み。
…恥ずかしかったですなぁ。
よく言いました。

で、
ブレイク。
早!
少しずつ振り返りたい…のもあるかもしれないけど、
20年前の若さあふれる曲たちを、
いつものように4曲ずつ演奏するのは、
心身共にキツいんだよね!

ホッとしたように。
ニコニコしているけいすけ。
G「やっと聞けたね、今池の女の最後のセリフ」
けいすけ、恥ずかしかったとはにかんでいる。

「アタイ」が一人称の曲ってあんまりない話。
でも、アレがあるコレがある…とか話していて、
某デュオの話に。
で、これは問題あるので割愛。

今日は当時の服装を意識した?という話。
けいすけは、当時からシャツで、
竹安は当時、柄シャツだったから、今日も柄にしてきたとのこと。
さすがに当時の服はないので、似たようなのを着てみた。
で、
なんで20年前を振り返る日なのに、
コニシは武道館Tシャツを着ているのだ!?と責められる。
前を見る男だから、俳優だからという話。(後半トークショーだったこともあって、いろんなMCが混じっております)
Gは本当は当時着ていたような柄シャツにしたかったけど、
合う帽子がなかった。
帽子をかぶらなかったら、
G「柄シャツにこの髪型でしょ?もう、オネエでしょ?」
今池の女で(けいすけも)アタイって言ってるし、
G「一つのバンドに2人もオネエが居たらよくないでしょ?」

ファーストアルバムだった話。
けいすけ母は30枚買って、親戚に配った。
でも、一曲目がむきだしだったので、
お母さんから「恥ずかしい」と言われたとのこと。
け「『ホー○ーの曲じゃないからね!』(そうか!?)って言って」
け「恥ずかしいとか言うけど、『そういうことをして僕が生まれたんでしょ?』って!」
G「それは言ってないでしょ?」
け「…これは言ってない」

次は「父さん、ケッタを貸してくれん?」
ああ、このころは「名古屋」だったなぁと思う。
ケッタという言葉だけでなく、
そこに「父さん」がいるんだな。
名古屋でしか出来ない曲。
車や漫画、欲しがってるものも若くて幼い。
鈴木家の息子なんだなぁと思う。
トボケた感じの曲調に、
トボケたようなリリックだけど、
内面にある、もがきとギラギラしたところは、
家族と住んでると出せなくて、
外に出かけたくなる気持ちが分かるような気がしていた。
ひとり暮らしが長く、家が息苦しくて家を出たのに、
父が死んで、再びちょっと居心地の悪い家に戻った頃だった。
自分の恥ずかしい部分を家では出せなくて、
意味もなく外出してブラブラしたいた自分と重ねていた。

当時、
単純で薄く感じていた音が分厚くなったなと思った。
今は2015年の5月21日なのに、
20年前のフラカンと自分が何度もフラッシュバックした。
今は今だ!と正気にさせてくれるのは、
年取ったお互いと、
格段に巧くなり、深みを帯びた4人の音だった。

軽快な音を竹安が鳴らす。
「アイ・アム・バーニング」
おお!よく考えたらここまでミドルナンバーできたけど、
とうとうアゲ曲きた!
ってことで、フロアは大騒ぎ!
バーニン!バーニン!と拳をあげた。
やるぞーー!!イェイッ!

で、ブレイク。
Gが顎に拳を当てて突っ立っている。
G「……いや、ビックリしてて。
こんなに盛り上がるんだなぁって」
盛り上がり曲と再発見して感動しているG.
武道館もあるし、こういう研究をしているとのこと。
今までもバーニングかかったら盛り上がってたと思うけどなぁ。


で、
ここから「B面行きます!」ってことで、
やっぱり長くなったのでいったん切ります。
後半、B面とトークショーに続く!
トークショーの情報はあまりありません。



イラストは、
今の4人…いや5人に描き直してみました。
お姉さんの脂肪とか垂れた乳を描くのが楽しかった。
そして、
元画像にたくさん牛乳パックがあるのに気付いた。
もっと細かく描きこみたかったけど、
時間と気力がなくごまかしました。
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