前回のリベンジ!と、今回もヒラマサ狙い。
ただ、波は前回よりも高く、同じ磯には立てなかった。
なので第2候補のポイントへ。
午前6時過ぎ、まだ薄暗い中投げ始める。
雰囲気は良い。
1時間ほど投げ、しばし休憩。
すると、一人釣り人が・・・
何度もこの場所で会っているおっちゃんだ。
「今年はスズキえん(居ない)なぁ~、こんなの初めてやわ」
それがおはようの挨拶だった。
去年もこのブログで書いた気がするが、このおっちゃん、なかなかの凄腕の持ち主で、去年は確かスズキの90cmオーバーを4本釣ってる。(ガラケーに保存されている画像をみせてくれた)
若い頃からずっとルアー投げて、今70歳代。
たぶん福井でのスズキのルアー釣り第1世代だと思う。
しかし70歳代とは思えない軽い身のこなし、ボックスのルアーを見ると、フックが錆ていることもなく、リールもピカピカで、
それでいて被っているのは農機具メーカーのニット帽(似合っているw)
竿を見ると、糸がガイドから抜け落ちないように自分はスナップを結んでいるが、おっちゃんはタバコのフィルター。
それ見てニヤニヤしてたら「笑うなや」と言いながら咥えていたタバコで糸をチッと切ってルアーを結び始めた。
そういう飾らないところが良い。
「スナップ使わんの?」と聞いたら「わしわ使わん」と答えた。
何十年もやっていて、そこに辿り着いたんやろねぇ。
でも老眼で、ルアー結ぶのにめちゃくちゃ時間かかってたw
「何時から釣ってるんや?」と聞かれたので「6時過ぎのまだ薄暗い時から」と言うと
「ほんなはよから来んでも今の時期なら今からで十分や」
「あそこの建物の前のテトラに太陽が当たり出したころに釣れ出すやろ」
そう述べた。
妙に説得力がある。
だけど、
だ け ど
投げ方がこう↓
キャストのフィニッシュが絶対リール上になるw
これも長年やってここに辿り着いたんだろうか?w
おっちゃんを見てると楽しいのでちらちら観察。
へぇ~、そこにも投げるのかぁ~っと、本当に丁寧にピンポイントも探る。
「4桁は釣ってるでな」と言ってたのも頷ける。
一通りミノーを投げたら、メタルジグに結び変え。むちゃくちゃ時間かかるw
「メタルジグ持ってきたんか?」と聞かれ「持ってきてない。自分で作ったルアーだけ」と言ったらニヤリと笑った。
午前9時15分頃、ずっと投げ続けていたダイビングペンシルに遂に出た。
サイズは60cmぐらいだと思う。
とにかくゴリ巻きで足元まで寄せ、一気にぶっこ抜いた。
そしたら、空中でポロリして海に帰っていってしまった・・・
「焦りすぎやアホやなぁ~ほんでいつもタモ持ってきてないな」とおっちゃんに叱られた。
直後、おっちゃんの竿がしなる!
僕はおっちゃんのタモを握ってサポート。
根の方に走っていってヤバそうな感じだったが、なんとか根擦れ回避。
タモを伸ばすと、けっこう短い。(これ一人やったら掬えんやろと思ったw)
一段降りて、ランディング。
ヒラマサだった。
「PE1.5号に4号ハリスでも釣れるときは釣れるんや」と僕の100lbリーダーを見ながら言った。そして
「釣れた時の周りの景色を見とけ」とアドバイスをくれた。
最初に言ってたあのテトラに太陽が当たってた。おっちゃん凄い。
「まだ釣れるではよ投げよ」
僕は投げた。
2回出た。
針掛かりしなかった。
10時近くになって「そろそろ帰ります~」
といったら
「おう、また会おう」
と、
別れの挨拶に「また会おう」って言ったことないぞ
おっちゃんには所々にカッコよさが散りばめられている。