
ダン友のとみちゃんから久しぶりの電話。珍しく、午前中の時間帯に何事かと思った。
「私ねぇ、インフルエンザに罹ったのよ。それは治ったのだけど、数日したらヘンな症状が出たの。最初は電車のつり革を見た時、ゾゾっと寒気がしたのよ。ご飯をよそるしゃもじのブツブツや、リモコンのボタンや、駅通路の視覚障碍者用案内のブツブツや。何しろ、黒に白の水玉などは浮き出てきて、ゾウッと寒気がして気持ち悪くなるの。内科の先生に血液検査をしてもらったのだけど、検査結果は全部良好なのよね」と、言う。
とみちゃんは、一息ついてから続けた。
「だけど、ブツブツに反応する精神状態のことは、内科の先生には解らないので、専門の心療内科へ行けと言うのよ。で、受診したら、「集合体恐怖症」という症状だと言うの。インフルエンザに罹った時に、何とか言う菌が血液中に入ったらしいと言うのよ。薬は頂いて飲んでいるのだけど、効いているようでも症状はまだ綺麗に治っていないの。なるべく、そういうものは見ないようにしたりして少しは良くなってきたのだけどね」
とみちゃんの声は、早口からいつもののんびり言葉になった。
私は、心療内科受診ということに少しストレスを感じた。薬と言うことより、考え方を変えるという治療法もあるような気がする。とみちゃんの場合、見方を変えるというか、考え方を変えるというか、薬では治せないものは絶対あるし、眼に見えないモノは無いとは言えないとも思えるからだ。
何処から来た菌だったのだろう? 永久凍土が温暖化によって、徐々に溶け続けている地球。凍土の中に眠っていた様々な菌類が、海に溶け出し、風に乗って彷徨い、もしかしたら、私たち地球人を破滅に追いやるのかもしれない。
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「と・ある日のこと」をお送りします。
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