紫陽花記

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別館★俳句「めいちゃところ」

★35 皆様へ、感謝

2023-12-24 07:50:02 | 「とある日のこと」2023年度



「紫陽花記」のカテゴリー「と、ある日のこと」のネタは、毎回日常のチョットした小話と、写真は近場の風景や植物などでした。何とか続けられてきましたが、ご訪問頂けた皆様には物足りなかったかもしれませんね。
 
 さて、年が明ければ、元旦生まれの私は、またまた一つ年齢を重ねます。ブログを続けるには、アンテナを立て、何事も楽しんで受け止められる柔軟な精神が保てればのこと。

五年度の夏は体調を崩しかけました。例年以上の酷暑が一番身に堪えたようです。それに加え、遊び疲れもあったかもしれません。外出すれば、モノを置き忘れしたり(これは、本当のところは書けません。何しろ、大変なモノを忘れたのですから)深く追求しないでくださいね。早めに気づいたので大事にはなりませんでした。親切な方に届けて頂けて良かったです。この場を借りて御礼申し上げます。

もう一つは、せっかちの友と一緒の時です。慌てないで行動することを忘れて、うっかり調子に乗ってしまったのです。(ここの場面も恥ずかしくって書けません。読者の皆様のご想像におまかせします)という、失敗を夏以降二つもありました。ですが、今現在の私は、どこも痛い所はありませんし、何とか無事に年末を迎え、令和六年を迎えられそうです。ですが、一番の体調ですが、少しずつ体力が落ちてきているのを感じています。直ぐに今までのような動き方に関わるものではなさそうですが、元気な毎日を過ごせるように、心して暮らしていこうと思っています。

「紫陽花記」にお越し下さった皆様、ありがとうございました。来る年も、「と、ある日のこと」を続けると共に、もう一つは、著書「風に乗って」の「風に乗ってシリーズ」を、時々挟んでブログを続けたいと思っています。

皆様、良いお年をお迎えくださいね。
来年もよろしくお願いします。



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★34 究極のどっち?

2023-12-17 07:42:27 | 「とある日のこと」2023年度


 
某ダンスホールでの、と、ある日のこと。

 今日初めて会った隣席さん。体を寄せてきて話始めます。私が何かを質問したのではなく、お隣さんはお話が大好きな様子。勿論、初対面でも皆さんダンス好きは共通。以前からの知り合いのような親しさは、どのような趣味の世界でも同じ。

「ワタシ、今年還暦になったのよ。夫は昨年逝ったの。67歳。肺の病気よ。タバコ吸っていたからね。一周忌が終わったばかり。息子は結婚したし、娘は就職したから、ワタシは独り暮らしよ。子育てで25年踊らなかった。夫とは競技会に出ていたのよ。基本は厳しく教わったわよ。夫は既にキャリアがあったから、楽しかったわよ。夫と競技会で踊るのは、ホント、楽しかった。幸せだった」
 お隣さんは、とても幸せな時代を経て、夫を亡くした後の自由気ままな今の時間を大切にしたいと言った。

 おしゃべりは続きます。周囲を巻き込んで話すお隣さんは、162cmの肢体で、夫君と踊っている競技会時代の写真を見せてくれた。やはり、身長の高さは、見栄えは良く、ステキなお二人だったのだと思った。

「ねぇねぇ、質問だけど、答えて」と言う。何事かと思う私に、
「どこから見てもステキな踊れないイケメンと。イケメンじゃないけど、ダンスが抜群に上手な男性が居たとしたなら、どっちを選びますか?」
「えっ?」 私の脳は、自分の好きなタイプのイケメンだけど踊れない人と、ダンスの上手な小柄な男性を、想像の中で並べてみた。けれど、どっちかを選べそうもない。二人を混ぜ合わせて、二つに分けて・・・。

大抵のダン友たちは踊れる方を選ぶそうです。
お隣さんは、うふふ・・・と、どや顔です。




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★33 地盤調査 

2023-12-10 06:42:17 | 「とある日のこと」2023年度

 
隣の空き地に人の気配がしたので、裏塀のドアを開けて覗いた私に、笑いかけたのが三十代半ばの男性。挨拶をして境界の塀に近づいた私に、「地盤調査です」と言う。

「地盤調査」は、我が家の建て替え時にも行っていて、我が屋敷は、道路側が4m、隣地側が5mの軟弱地盤なので、それなりの必要な補強が無いと建設許可が下りないとのことだった。地盤強化には電柱のようなコンクリートの柱を50本埋め込み、それだけで150万円したと記憶する。

地盤調査の機械はスエーデン製。地中を測る機械とそのデーターを記録する機械とが並べてあった。男性一人で事足りる仕事で、のんびりと自分の都合に合せて仕事が出来るのだと言った。
全自動地盤調査でのデーターは即座に記録され、パソコンから、グラフにして依頼者に送ることが出来るのだとか。

写真を撮って良いかと聞くと、ちょっと不思議な顔をしたが、ブログに載せたいというと、笑顔を見せた。

 地盤調査の、地中に差し込まれる鉄の棒の一番先端は、鏃のような形をしている。棒の長さは5m。鉄の棒は機械の継ぎ足す穴から、次々と地中に入っていく。15mまで測ることが出来るのだとか。その作業中の機械音は大きくなく、近所迷惑になるほどではない。建築予定の建物は長方形なので、四隅と中心部の五か所を地盤調査するとのこと。

 私との会話は、あちらこちらの話題へと飛ぶ。現総理大臣への評価やら、自分の結婚したいきさつやら、そして今の仕事が一番自分には合っているということまで続いた。

 慣れた仕事でもうっかりすると危険だ。仕事の邪魔をしたお詫びを言い、怪我しないようにと言って、その場を離れた。




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★32 優先席

2023-12-03 08:42:51 | 「とある日のこと」2023年度

 
とある、土曜日の午前10時49分に乗り込んだ電車内のこと。

遅延気味の車内は混んでいた。カートを引いた私は、車両連結付近の優先席の前に立っていた。土曜日とあって、子供連れや高齢者の姿も多かった。優先席には高齢者の女性が入り口近くの席へ。あとの二人は二十代前半らしき男性。真ん中の若者はスマホに夢中。連結側の若者は眠を閉じている。混んでいるのは土曜日でもあり遅延しているせいだと思いながら、窓外の流れる街並みを見ていた。

「おう、あんたら、そこは優先席だぞ。字が読めねぇのか?」という、大声。ビックリして声の方を見ると、出入り口に密集している客の真ん中辺りに居る五十代半ばに見える男性が、優先席の二人の若者に言ったようだ。直ぐには何事なのかは理解できなかったが、その男性の近くに、杖を突いた高齢の女性が見えた。優先席の一番奥の若者が立ち上がり、私の隣に移動した。もう一人の若者は、席を立つ素振りを見せたが、その必要が無いと判断したようで、座り直しスマホに目を移した。

 大声で若者に声を掛けた男性に促されて、杖の女性が頭を低くしながら、「ごめんなさい。すみません」と言いつつ、吊革に掴まっている私の側をすり抜けて、優先席に腰を下ろした。その後も、申し訳なさそうに、立ち上がった若者に二三度頭を下げた。

 混んでいる車内。遠方から乗った人は、老若に関わらず座って移動したいはず。優先席でも、空いていたら若者でも座っても良いだろう。けれど、周りの状況に気を使い、どうするのが今一番適当なのかの判断が必要なのかもしれない。

【優先席の対象者は、高齢者に限らず、身体に不自由がある方、けが人、妊婦さん、赤ちゃん連れの方、なども含みます】



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