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《雑記》河出書房「グリーン版世界文学全集」について

2006-05-01 05:23:20 | Weblog
 「グリーン版世界文学全集」というものがあります。
 1959年から66年にかけて刊行されたコンパクトな全集で、ロングセラーとなり、河出書房の全集の中では最も人気のあったものである。当初は全48巻と別巻7の55冊の予定であったが、評判が良く、第2集25冊、第3集20冊が継続企画され、最終的には全100冊の堂々たる全集となった。箱、表紙、ビニールカバーのすべてを緑で統一し、造本も見事で、戦後を代表する装幀家原弘の仕事の中でも最も良く知られたものである。箱に使用されたアングルカラーと呼ばれる独特の用紙も、横方向に溝が走るカバーも、原の創案によるものである。当初は、単純に河出版とかコンパクト版と呼ばれていたものが、後には、印象的な装幀から「グリーン版」と呼ばれるようになる。
「第13回福岡女子大学附属図書館所蔵資料展」より(www.lib.fwu.ac.jp/annai/dai14.pdf)

 母の蔵書の中に、この「グリーン版世界文学全集」がありました(第1集のみ)。しかし、揃いではなく欠本がかなりありました。私は特に世界文学を熱心に読んでいた訳ではありませんでしたが(というよりほとんど読んでませんでした)、この全集の欠本を端本で揃えてやろうと決意しました。
 各巻の構成は以下のようになっています(作家名のみ)

1.シェイクスピア
2.ゲーテ
3.スタンダール
4.バルザック
5.バルザック
6.ディケンズ
7.C.ブロンテ
8.エミリ・ブロンテ
9.プーシキン,ツルゲーネフ
10.ゴーゴリ
11.ポー,ホーソン
12.フローベル,メリメ
13.ユゴー
14.ユゴー
15.ユゴー
16.モーパッサン
17.ゾラ
18.ドストエーフスキイ
19.ドストエーフスキイ
20.ドストエーフスキイ
21.トルストイ
22.トルストイ
23.トルストイ
24.トルストイ
25.トルストイ
26.イプセン,ハウプトマン
27.ハーディ
28.チェーホフ
29.カフカ
30.カロッサ
31.ヘッセ
32.トーマス・マン
33.ジイド,プルースト
34.ロマン・ロラン
35.ロマン・ロラン
36.ロマン・ロラン
37.ゴーリキイ
38.ロレンス
39.ヘミングウェイ
40.モーム
41.マルロー
42.ショーロホフ
43.ショーロホフ
44.ショーロホフ
45.フォークナー
46.サルトル,アラゴン
47.魯迅・茅盾
48.世界近代詩十人集
【別巻】
1.ミッチェル
2.ミッチェル
3.ミッチェル
4.デュ・モーリア
5.パール・バック
6.パール・バック
7.レマルク

 そのうち、欠本は9、10、11、12、21、22、23、26、29、32、33、37、46、48の計14巻でした。それをこっちの古本屋、あっちの古書市という具合に一冊ずつコツコツと集めていきました。
 ある古本屋でそのうちの一冊を見つけましたが、次に行ってみるともう無い。後からサークルの先輩がそれを買っていたことを知り、無理を言って譲ってもらったということもありました。
 1982年から1984年にかけて13冊まで集めることができました。しかし、最後の1冊、『第48巻 世界近代詩人十人集』がどうしても見つかりません。
 半ばあきらめかけていましたが、前回書きました1987年2月の早稲田古書街行脚の折り、この本を西北書房で見つけました。急いで買ったのは言うまでもありません。ところが、次に入った三幸書房でも同じ本がありました。思わずここでも買ってしまいました。不思議な縁を感じました。
 この1冊がダブった「グリーン版世界文学全集」は、今も我が家の書棚に鎮座しています。

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