ΓΝΩΘΙ ΣΑΥΤΟΝ-購書&購盤日記-

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【2020年の10冊】

2021-06-12 11:49:30 | 読書
お正月企画、【○○年の○冊】です。
読了は114冊。面白かった本も多く、10冊選ぶのに苦労しました。
順不同です。一部、ブックカバーチャレンジと重なります。
◎藤森かよこ『馬鹿ブス貧乏で生きるしかないあなたに愛をこめて書いたので読んでください』ベストセラーズ 2019
 上村先生(福山平成大学)の哲学カフェで出会った本です。知的刺激に富んだ本でした。娘たちにも勧めました。男子が読んでも大丈夫。
◎北村紗衣『お砂糖とスパイスと爆発的な何か?不真面目な批評家によるフェミニスト批評入門』書肆侃侃房 2019
 著者はウィキペディアンの「さえぼー」。
◎根井雅弘『経済学者の勉強術: いかに読み、いかに書くか』人文書院 2019
 レベルが高すぎて勉強術としては直接役立ちませんでしたが……。
◎佐々木実『資本主義と闘った男 宇沢弘文と経済学の世界』講談社 2019
 宇沢の人生と共に、折々の経済学の世界(学問の動向)が描かれているのですが、これが実にわかりやすい。著者の並々ならぬ力量を感じました。
◎柳澤健『2000年の桜庭和志』文藝春秋 2020
 柳澤健の「〇〇年の××」シリーズにはずれなし!
◎奥泉光『死神の棋譜』新潮社 2020
 得体のしれないものにズルズルと引き込まれていくような面白さ。
◎西岡研介『トラジャ JR「革マル」30年の呪縛、労組の終焉』東洋経済新報社 2019
 『マングローブ』の続編。松崎明亡き後のJR「革マル」の終焉を描きます。しかし、病巣はまだ残る?
◎逢坂剛『鏡影劇場』新潮社 2020
 こちらも不可思議な魅力に引き込まれていきました。分厚い本でしたが、グイグイ読めました。逢坂剛、スペインだけじゃなかったんですね。
◎坂上泉『インビジブル』文藝春秋 2020
 その時代のヒリヒリした感じが伝わってきます。人物造形も秀逸。
◎二宮敦人『紳士と淑女のコロシアム 「競技ダンス」へようこそ』新潮社 2020
 熱く、甘く、切ない青春小説。ブックカバーチャレンジで紹介した『SOKKI!-』と似たテイストです。
◎ラーラ・プレスコット(著)吉澤康子 (訳)『あの本は読まれているか』東京創元社 2020
 オリガのパステルナークへの一途な愛が心に残ります。  
【NEXT10】
○安藤祐介『本のエンドロール』講談社 2018
 最初は、主人公ちょっと暑苦しいなと思っていましたが、徐々に引き込まれていきました。 
○五十嵐律人『法廷遊戯』講談社 2020
 最後のどんでん返しはお見事。
○ピーター・トライアス(著)中原尚哉(訳)『ユナイテッド・ステイツ・オブ・ジャパン (新☆ハヤカワ・SF・シリーズ)』早川書房2016
 久しぶりに読んだSF。昔の感覚を思い出しました。
○馳星周『ゴールデン街コーリング』KADOKAWA 2018
 馳星周(坂東齢人)の自伝的青春小説。実は、私、若い頃は日本冒険小説協会の会員でした(笑)。
○黒木亮『アパレル興亡』岩波書店 2020
 岩波書店だけどエンタメ小説。アパレルに興味がない私でも面白く読むことができました。
○柏耕一『交通誘導員ヨレヨレ日記——当年73歳、本日も炎天下、朝っぱらから現場に立ちます』フォレスト出版 2019
 この出版社のこのシリーズ、人気のようですね。『メーター検針員テゲテゲ日記——1件40円、本日250件、10年勤めてクビになりました』も読みました。こちらの本は西村健『目撃』と関連あり。
○佐野晶『ゴースト アンド ポリス GAP』小学館 2019
 「ごんぞう」たちの巣窟だと思われた交番だったが…。爽やかな読後感。
○相場英雄『トップリーグ』角川春樹事務所 2017
 政治陰謀小説? 首相と官房長官のモデルがわかりやすすぎ。
○呉勝浩『ライオン・ブルー』KADOKAWA 2017
 地方の街の暑苦しい閉塞感。
○青木健『ペルシア帝国 (講談社現代新書)』講談社 2020
 今やアケメネス朝ではなくハカーマニシュ朝なのですね。著者は私より10歳若いのですが、やたらと古風な言い回しが目立ちました。

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