ΓΝΩΘΙ ΣΑΥΤΟΝ-購書&購盤日記-

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《読書》柳家小満ん『わが師、桂文楽』平凡社

2005-05-30 20:21:08 | 読書

●〔33〕柳家小満ん『わが師、桂文楽』平凡社 1996
(2005.05.13読了)
 桂文楽の細々とした私生活が描かれており、興味深く読むことができました。特に食事については微に入り細をうがって記述してありました。あと、文楽は毎朝、浣腸をしていたそうです。
 柳家小満んの落語は聞いたことがありませんが(あるいは聞いたことはあるが憶えていませんが)、一度は聞いてみたいものです。

(小満んが文楽のハンカチを湯殿で洗った後に)
ところが、そのすぐあとに湯殿へ入った師匠に呼ばれ、
「お前だね、今日のハンカチは……」
「お前さんの料簡が出てますよ」
と云われたのだが、それは張り方の上手下手ではなく、
「このくらいなら、まあいいだろう」
と思った自分の心を見抜かれたように感じて、すっかり震えあがってしまったのである。
 それから内弟子生活では、つねにこの時の言葉が耳から離れず、何事にも情けないこと一通りではなかった。
「お前さんの料簡が出てますよ」
今でも、突然聞こえてくる師匠の言葉である。(pp.48-49)

 後年、師匠から小言の極意を伺ったことがある。
「小言ってものはね、いちいち云ってたんではダメ。小言の種をためというてから、一番小さなことで、短く、大きく叱るんです。するとね、この人にはこんなとこまで見抜かれていたのかと思ってね……。これもみんな五代目の師匠の教えですよ」
 (中略)
 ここで「五代目の師匠」というのは、師匠・文楽が“人生の師”と仰いでいた柳亭左楽師匠で(後略)(p.49)


《購盤》 2005.05.08 ダイソージャスコ福山一文字店

2005-05-30 15:30:04 | 購盤
ダイソージャスコ福山一文字店

◎日本の芸能シリーズ◆落語名人⑥/桂歌丸
 「いが栗」・「質屋蔵」  (ダイソー) ¥105
◎日本の芸能シリーズ◆落語名人⑦/三笑亭可楽
 「妾馬」・「富久」    (ダイソー) ¥105
◎日本の芸能シリーズ◆落語名人23/三遊亭小圓馬
 「つりの酒」・「花見酒」 (ダイソー) ¥105

 あちこちで何度も発売されている怪しげな音源のようです。自分が持っていないものだけ買いました。さすがダイソー、「小圓馬」が「小園馬」になっていました(笑)。

《読書》2005.04.16 篠田節子『讃歌』(朝日新聞連載)

2005-05-30 09:59:35 | 読書
●〔番外〕篠田節子『讃歌』(朝日新聞連載小説 2004.09.16~2005.04.16)
 あらすじは、天才少女ヴァイオリニストと呼ばれた少女が、留学先での文化摩擦による挫折で自殺を企てる。その後、数十年の闘病生活の末、楽器をヴィオラに持ち替えて再起する。その音楽に感動したディレクターにより、ドキュメンタリー番組が制作され、彼女は一躍時の人となるが……。
 さすがに篠田節子、巧みな筋さばきで毎日楽しみに読んでいました。特に後半はミステリ仕立ての謎解きで、ドキドキしながら読みました。

 新聞小説は割と律儀に読んでいます。現在は吉村昭「彰義隊」、辻原登「花はさくら木」(以上朝日新聞)、見延典子「頼山陽」(これは楽しみ!)と藤本ひとみ「隣りの若草さん」(以上中国新聞)です。
 以前読んだもので記憶に残っているのは逢坂剛『斜影はるかな国』(文春文庫)宮尾登美子『きのね』(新潮文庫)です。

《観劇》2005.05.08「モモと時間どろぼう」

2005-05-30 09:07:30 | ライブ
福山・神辺おやこ劇場5月鑑賞例会「モモと時間どろぼう」

■会場:広島県民文化センターふくやま

■劇団仲間


 『モモ』は20年ほど前に読みました。テーマはあまりにも明快過ぎますが、そんなにイヤミな感じでもありません。劇はミュージカル風で、面白く見ることができました。子どもに見せてよかったと思いました。

《読書》笑点探偵団『笑点の謎-あの怪物番組の秘密が、いま明かされる-』河出書房新社

2005-05-30 08:50:21 | 読書

●〔32〕笑点探偵団『笑点の謎-あの怪物番組の秘密が、いま明かされる-』河出書房新社 2001
(2005.05.06読了)
 わりとマニアックな本で、かなり細かいことまで突っ込んで調べてありました。しかし、悪意(毒)は無い本でした。私自身の記憶で言えば、立川談志の時代は知りません。三波伸介や小円遊と歌丸のライバル関係は覚えています。立川談志『笑点』有紀書房(1966)という本は読んだことがあります。

《読書》森博嗣『詩的私的ジャック-Jack the Poetical Private-』講談社文庫

2005-05-30 08:26:44 | 読書

●〔31〕森博嗣『詩的私的ジャック-Jack the Poetical Private-』講談社文庫 1999
(2005.05.05読了)
 S&M series(犀川創平&西之園萌絵シリーズ)第4作です。このシリーズはストーリーやトリックよりもシチュエーションやキャラクター(犀川創平)を楽しみに読んでいます。この作品は前3作に比べるとイマイチでした。状況の特殊性があまり感じられなかったからでしょうか。
 閑話休題。森博嗣といえば作家であるとともに国立N大学工学部助教授でもあることで有名ですが、どうもこの3月でN大学を辞職したみたいですね。N大学のホームページから森博嗣の名前が消えていますし、森博嗣自身のホームページにも「2005年4月~9月の半年間、すべてのアウトプットを休止する予定です。」と書いてあります。詳細は不明ですが、何がおこったのでしょうか。作家であるとともに研究者であることが森博嗣のアイデンティティーだと思っていたのですが。まあ、これだけ本が売れていれば食べるのに困ることはないでしょうが。

※森博嗣の浮遊工作室