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横山幸雄プレイエルピアノ・ショパンコンサート

2011-07-08 07:32:43 | 日々のアート鑑賞
101年前と聞くと、ずいぶん昔のようですが、西暦で言えば1910年。
父方の祖母が生まれた年と同じかと思うと、つい最近のことのように感じてしまいます。

さて、先日横山幸雄さんのプレイエルピアノによるショパンのコンサートへ行ってきました。
101年前のプレイエルピアノで演奏するというのが、このコンサートの醍醐味。
今まで、コンサートと言えばスタンウェイ社のピアノ、またはフォルテピアノしか聴いておらず、その「音」の違いが作品の印象をどのように変えてしまうのか、興味津々でした。

プレイエルはショパンが愛したピアノ。舞台上のプレイエルを見たとき、まさに調度品のような色と形を見て、室内サロンに良く映えるだろうな、と感じました。

当日のチラシより


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2011年7月5日(火) 19:00開演 (18:30開場)
【上野学園 石橋メモリアルホール】
横山幸雄 プレイエルによるショパン ピアノ独奏曲全曲演奏会 第10回

 バラード第3番 変イ長調Op.47
 2つのノクターンOp.48 
 前奏曲 嬰ハ短調 Op.45
 演奏会用アレグロ イ長調Op.46

 幻想曲 へ短調Op.49
 バラード第4番 へ短調Op.52
 ポロネーズ第6番 変イ長調「英雄」Op.53

[アンコール] (記憶に間違いなければ・・ですが)
 ノクターン 第8番 変ニ長調 op.27-2
 前奏曲 第8番 嬰ヘ短調 op.28-8
 ワルツ第10番 op.69-2

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最初、バラード第3番を聴いて、プレイエル・ピアノのせいだけとは思えない長い残響音に、戸惑いました。ホールの設計のせいなのでしょうか?バラード第3番の出だしが残響音で不明瞭になってしまったことに、やや残念さを感じてしまいました。

しかしノクターンに曲が移ると、これが良かった。
静かでスローな曲に実に合います。残響音もこの頃には慣れたのかもしれませんが、プレイエルピアノの何となくこもるようなソフトな音色が、ピアニッシモを上手に奏でているのには、想像していた以上に良かったです。

同じく、幻想曲、バラード第4番も、スタンウェイよりプレイエルでの演奏に軍配があがると感じました。

特にバラード第4番は、ショパンの曲の中でも最高傑作と言われてますが、それはプレイエルピアノで聴くと正にそうだと感じるものがあります。スタンウェイピアノは音が明瞭なので、冒頭のピアニッシモ系の旋律が、私にはやや単調に聴こえてしまっていたのでしょうか。

そして、アンコールの三曲は、さすがプレイエルピアノ向きと、思わず唸るような選曲でした。

個人的感想として、
 ノクターン
 前奏曲
 ワルツ
 マズルカ
 幻想曲
 バラード第4番
このあたりが、プレイエルピアノ向き。

一方、
 バラード第3番
 英雄ポロネーズ
こちらはスタンウェイ向きかも。

演奏会用アレグロは、どちらでしょう?難しいですね。


今回のコンサートですが、自分にとってバラード第4番の真の美しさを感じられたことが一番の収穫だったかも知れません。

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