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11月20日「地図読みで別荘探し」の様子

紅葉もピークを迎えようとしている高尾山周辺。そんな折に高尾山口駅へ集結してしまった我々は、分かってはいたものの、その人の多さに驚愕とす...

図らずとも人混みを凌ぎながら、我々のテリトリーを作り、まずはコンパスの使い方を復習する。

そしていつもの16方位の確認。今回は別荘探しという事で、少し注意深くコンパス読み、地図読みも必要になりそうだ。

その後もう少し落ち着ける場所へ移動し、今回の別荘探しの作戦会議。我々が考える別荘の在り方から、その理想の地を探す上で手がかりとなる情報をチラホラとお伝えする。それらを元に、参加者の皆様に良さそうな場所を選定していただき、実際に見に行ってみようという内容だ。皆童心に帰り、地形図上の別荘探しに夢中だ。

さて、別荘候補地が決まった所でいざ出発。

シノギングでは珍しい、がっつり登山道で先ずは主稜線へ出る。このエリアは高尾山に比べて圧倒的に人気は少ないが、それでもいつもの名も無い支尾根歩きよりは、すれ違い率は高い。何となく落ち着かないが...道自体は日当たりも良く、心地よい稜線なので、景色を楽しみつつ進む。

しっかりとした登山道でも、気になる所や随所で立ち止まり、周辺を確認しつつ、現在地もしっかり確認する。これを習慣づけておくことは非常に大事なことだ。GPSも充電切れたら何の役にも立たないわけだから。。

すると第一候補への支尾根分岐に無事差し掛かる。出発前に口酸っぱく伝えていたが、こういうフミアトがしっかりした登山道では、支尾根への分岐は見過ごしがち。でも皆しっかり把握できていたようだ。

スルスル―と支尾根に入り、しばらく下っていくと、目星をつけたY字分岐に差し掛かる。ここも悪くはないが、更にそれぞれ分岐の先に良さそうなポイントがある。一応それぞれ確認しにいく。

まずは南の尾根側へ、ちょっぴり針葉樹が混ざっているが、見晴らしが良い場所があり、日当たりも良好。中々の優良物件ではなかろうか。

その別荘地から戻る際に、その反対の東尾根が見えたが、あちらも何だか良さそうな雰囲気。別荘探しの際は、反対側の尾根や山脈等、俯瞰で見て確認するのも一つの手段だ。やはり地理院地図上の針葉樹広葉樹のマークはざっくりで、最終的には、己の眼で確認した情報が正確なものとなる。故に普段歩いているときも、少し見晴らしが良い所では目につく尾根等を確認するようにし、気になる所はマークし、次回等に実際に見に行ってみる、というのも別荘探しノウハウの一つ。

で、実際にその東尾根に行ってみるも、平坦具合と広さは申し分ないが、少し藪っぽさが気になる状態だった。しかし、逆に言うと、人目につきづらく、ひっそりとするには良い物件とも言える。この辺りは各々の嗜好によっても感じ方が変わってくる所。何より、こちらには良質なファットウッドが転がっていたのも大きいか。。

何となく今回の別荘探しのテーマを掴んでいただけた所で、主稜線へ戻り、次の別荘地を目指す。

もはや次の別荘はどうかな?と皆さんのワクワクが止まらない状態。要はやっている事は子供の頃にやったであろう(世代に寄りけりだろうが...)秘密基地探しのようなもので、大の大人の方が、こういう遊びに嵌ってしまう傾向がある。ただそれでも大人なので、しっかり節度を持ち、別荘地を探してみよう。

第二候補の支尾根分岐も無事発見でき、ササーっと入り再び下り詰める。少し痩せ気味な尾根をタドルが、その厭らしい道のりが何だか秘密基地への入り口のよう。

そして極めつけは、最後の急登だ。主稜線からは少し離れた、人を寄せ付けないという条件は大きくクリア出来ている(それでもいらっしゃる方もいるので、そのことを想定し、節度を持った行動を心がけよう)

さてどうか。第二候補地は広めに伸びたピークのような所で、お一人様というより、数人での別荘地とするには申し分無さそうだ。やはり針葉樹大目である点が残念だが、日当たりも適度にあり及第点であろうか。

ちょうど人数分ハンモック張るにも良さそうだったので、ここらでお昼休憩とする。最後の候補地まではまた来た尾根を戻り谷を挟んで対岸の尾根に入らなければならないので、少し早めに切り上げる休憩時間とする。ただよくよく見ると、ここから次の候補地までは南南西に直進すればたどり着ける位置関係となっている。ここで森勝氏の口から悪魔のささやきが。。ではコンパス直進で第三候補地を目指そうではないか。

確かに出来なくはない。直進距離にして大体300m程だが、標高差80m程の谷を下り登る必要がある。つまり中々の斜面の箇所があり、久しぶりにヘビーな凌が出来そうだ。

そうと決まれば、その凌に備え一先ずさっさと休憩とする笑 皆さんハンモック経験者で、張りに関しては問題なく、寧ろ着いた時点で良い場所を探していた頼もしさ。その勢いでコンパス直進も凌いでもらおうか!

休憩も一段落した所で、森勝氏の小道具市場に集結。秘密基地であれこれやと道具の自慢し合い。

そうこうしていると切り上げ時間に。予定通り撤収を終えると、コンパス直進凌ぎに備え作戦会議。度数線のついた回転ベゼル付きのコンパスをお持ちの方も多かったので、現在地からB地点を結ぶ直線より度数を算出し、ベゼルを合わせ完全直進を遂行してもらう事にする。度数が分かればそこに向かって直進するのみなので、地図もしまってもらう。

「信じるは己ではない、コンパスのみ」

の状況で直進してもらう笑 さぁ出発だ。

分かってはいたが、やはりの急斜面下り。それでも示す210度を目指しひた進む。幸い針葉樹が等間隔に生えており、それらを手掛かりとしつつ、じりじりと下っていく。

楽しさ半分恐怖半分といった所か。この状況に打ち勝ち、無事谷に下りきれたシノラー達は、お互いの健闘を称え合うの図。

お次はほぼ同じ斜面等高を登る。今度は等間隔の針葉樹とは打って変わって、荒れ放題の藪雑木林の中を突っ込んでいく。中々の荒れ具合。登りで良かった。。

四苦八苦しながらも、何とか藪ゾーンを抜け、はっきりとした尾根に乗る。その間も先頭は210度直進を確認し遂行する。尾根に乗れているという事は、しっかり直進出来ていたという事だ。目的地は近い。

到着!直進距離にして300m程なのに、この達成感。これが凌の醍醐味でもある。まずは天晴、この凌を再び称え合う一同。そして、肝心の別荘地としては第二候補地に近いが、広く数張り出来る良いポイントだ。その前の直進シノギングを加味すると、達成感も相まって最高点ではあるが笑

やはり直進のインパクトが大きかったか、暫くその余韻に浸る。

シノギングではハンモックで盛大に寛ぎ、休憩する事が多いが、ただそれをするためにだけに山に入っていたら、グータラシノギングとなってしまう。だからほんの少しで良いので、今回のような凌ぐポイント(この凌ぐ行為自体もシノギングと言える)を織り交ぜれば、その盛大なハンモック寛ぎもまた、意味を持ち始め、そのシノギング自体も有意義なものとなるはずだ。

さて、凌度としては大満足と相成ったので、このまま支尾根で主稜線へ戻り、ゆっくりと下山する事にする。実はその途中にも別荘適地は散見されたが、皆さん気付いていたかな?

主稜線に出た所で、時間調整も兼ね、支尾根やこの辺の地形について談義。今回の別荘探しを通じて、色々と感じ取っていただけたようで幸いだ。あれやこれやと別荘や地形についてお話している皆さんは、もはや完全に子供のようであった。

ついつい談義が過ぎてしまうも、帰りは来た道をタドルだけなので問題なさそうだ。一応分け入った支尾根ポイントを確認しつつ、下山する。

始まりに同じく高尾山口駅の人の多さに驚愕しつつ、無事帰路に就いたとさ。

 

最後に、決して笑ってはいけないヤツ

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