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3月25日「第五回シノギング講習 基礎編」の様子

去年から始まった「シノギング講習」も第五回を迎える。

今年一発目のシノギング講習。毎度この二ヶ月連動講習は、良くも悪しくも集まりが悪く笑 ただ、みっちりと教える事も多く、特殊な構成も多いので、このくらいの人数が実はちょうど良かったりもする。

初回は基礎編として、地図読み、支尾根見つけ方、ルート選定、ハンモックタープ術などなど...とにかく小ネタをしっかり着実に指南していく内容だが。。当日は天気予報通り、しっかり雨!!

いや、してやったりか。。狙うと中々降ってくれない「雨を凌ぐ」もしっかり体験してもらえる。しかも思った以上に気温も低く10℃前後を行ったり来たり。単純に良いシノギングとなりそうだ。

散り行く桜こそ悲しけれ。

さて、いつもの南高尾エリアにて、先ずは主稜線まで登りあがる。結構な雨なので、地図を広げてしっかり地図読みは難しい。それは次回また実践するとして、地形を意識し、地形を読むイメージで歩いてもらう。そして、雨の中の緑の美しさを十分に感じてもらう。

稜線に上がると、一息つく。濡れながらも地形図を開き、南東に見えてくるであろう、ひょっこりひょうたんピークの捕捉を意識して、次の分岐へ進んでもらう。そのひょっこりから延びる尾根と主稜線がぶつかるポイントが分岐点。

そうそう、雨を凌ぐ製品もしっかりお貸出し。フリシキルの新色スミイロを、同色のツユハラヒ・クナイで合わせると至高なコーディネート。

見えてきた。薄っすら左手東側にひょっこりさん。

難なく分岐点へ到達。すかさずS字カーブを上り下り、最後の南側に向いて直角に西へ折れるポイントが次の分岐点。

まぁここも難なくクリア。そのままその分岐から南東の支尾根へ入り、ゴニョゴニョと静かなポイントへ分け入る。主稜線では、こんな雨でもトレラン勢のグループと2組程遭遇。人の事言えぬが、モノ好きな方々だなぁ笑

さて人目を気にせずゆっくり出来るポイントにて、このまま雨に濡れ続けたくないので...まずはリッジラインロープワークを駆使してのタープ張りで屋根を作る。

毎度お馴染み、シンプルな結びで、簡潔に。ささっと教えて、ササっと実践。

リッジラインを決めたら、タープを掛けて止めるべきガイラインを止めるだけ。とりあえず屋根を作りたい時、このリッジライン決め方式は非常に楽で、掛けた後一先ずその下に入って手で庇を広げてツェルトっぽく雨宿りする事も可能。

しっかり四角を止めればこの通り。最小限のEXPED Solo Tarpでも、庇を少し広げ気味にすれば、4~5人は余裕でカバーできる屋根が出来る。

その一つ屋根の下で、細かなロープワークを伝授。なんかみんなで縮こまって内職みたいで良かった笑

たっぷり一時間程居座り、名残惜しいが屋根を撤去し、次なるポイントへ。少し早いけどお昼を兼ねてタープハンモック休憩といこうか。

次の分岐は非常に分かりやすい、鉄塔直下。それまでは何も意識せず、強いて言えば送電線見えてくる手前でT字路にぶつかるのが目安か。

鉄塔(似非エッフェル)下でのパリジャン森勝氏。

ここからそろりと支尾根に入り、スギヒノキのドンヨリしたエリアを進む。

広い鞍部にて到着。

さてさて、皆さん自身のタープをご持参いただいているようなので、抜き打ちテスト的にみんなが見ている中でそれぞれ張ってもらう事に。急に緊張感が増す。もちろん我々はひたすら野次を飛ばずのみ笑

一番手は常連シノラーのU氏。場所の選定から貼り具合まで、慣れた手つきで卒なくこなしていく。。

途中我々の野次に動じる場面もあったが笑 5分程でパシッと完成。ついでにハンモックも張り始め。。

最後に閉じた片方の庇中心を少し跳ね上げて、別荘の完成。ふむふむ、ナイス所作。

二番手のM氏。大判のタープを持参されるも、実は今回は初めての使用との事。では仕方がないとサポーター森勝氏が出動。ただ辛口に攻めていくスパルタスタイル笑

大きいと、この木が邪魔で...という場面があるが、裏技でタープの好きな所にタイアウトポイントを造作。覚えていると何かと使える技でしょう。

ちょっとハンモック張るには低空過ぎたが、ピシッと完成。これを次回実践編ではお一人でバシッとこなしてもらいたい。

そして三番手のH氏。メインディッシュに相応しく、ツェルトをタープ風に設営する。いや素敵です笑 ただロープワークや小技もわきまえており、スムーズにこなしていく。

視線と野次のプレッシャーに圧されながらも、四角も止めて完成。これ単体ではハンモックカバーするのは難しいが、屋根としては十二分だ。

大いに時間を潰し調整出来た所で、、そのままお昼休憩へ。雨の中でもしっかりタープを張れれば、ハンモックで優雅に休憩が出来るのだ。

食事を終えると、早速タープの調整実験をされるM氏。他二人の張り方も参考に。それぞれ違う屋根なので、比較すると面白いものだ。

H氏はツェルトにグランドシートでリッジライン上を延長。そこはかとなく溢れる侘しさも含め、ナイス凌ぎっぷり。

そしてそのツギハギ屋根の元で、シノラー同士の交流会。良きかな。

片やリアルホーム○○スタイルの森勝邸。しっかり醸し出してます笑 ただ低空張りにて密閉性を高める事で、寒がりの氏でも暖かく出来る理にかなった構造。流石。

各々の休憩を終え、ちょいとM氏の大きなタープ屋根をお借りし、次回実践編へ向けた場所選定へ。

まずは、実際シノギングと言いつつも、我々や森勝氏はどのような場所をどのようにルート取りしているのか。それぞれ嗜好性が大いに出るが、参考にしてもらえるよういくつかピックした場所を補足も混ぜてご説明。共通して言えることは、登山ではあるが、山頂(ピークハント)に囚われない。従来の登山とは一線を画す山との触れ合い方。今でもいらっしゃるが、自分のペース、スタイルを大切にする、ある種クラシックな山登りの在り方でもある。そんな別の選択肢としての遊び方を、”シノギング”として定義し、提案させていただいている。そんな想いもツラツラと伝えさせていただき、付随して次回の場所も滞りなく選定完了。毎度この二回目の実践編では、ほぼ参加者主体でルート選定から進行してもらう。我々は最後尾に付き、野次を飛ばしまくるが、ある意味一つの凌クルーとして共にシノギングをさせてもらう。本当に実践的な内容となっている。今回もまた楽しくなりそうだ。

そんな談義に一時間弱費やし身体も冷え切った所で。。そそくさと撤収。後は沢沿いに下りて国道へ出る下山ルート。

今回はいつもの支尾根先までいかず、すかさず渓筋を攻めて沢へ下りる事に。目視でも何となく行けそうな雰囲気ではある。

ただよーく見るとスギヒノキの木々は薄く、厭な感じの雑木林がチラホラと。。だ、だいじょうぶだろうか。。

雑木林ゾーンが近づく。。

案の定酷い有り様!!

緩く下るつもりが思わぬ凌ぎで四苦八苦。何とか沢筋に繋がると、雑木林は落ち着き一安心。ただ当然フミアトも無く油断はできない。南高尾だけど、こんな場所もあるのだ。

結果的に一つの沢の源流から綺麗に下流へ下っていたようで、、もはや雨でもびしょびしょになった身体へ、追い打ち掛けるように足元もびしゃびしゃと、沢も凌ぐ何とも目白押しな回となっている。

ようやく右岸にミチらしいミチが出てきた。後はこれをタドルだけかな?

沢の下りなので、何も考えずともミチは繋がっていくが、一応地形図とコンパスと照らし合わせながら下る。主稜線や尾根で見てきた渓側の全貌が色々と紐解かれて面白かった。

沢筋も緩やかに広くなると、もう安全牌。ドンヨリとした空気感は沢渓筋特有のもので、何とも凌らしい。

最後まで詰めると堰堤の崖にぶつかるので、程よい所でエスケープ。

ダンジョンから抜け出すが如く、インター近くの側道にて帰還。

このツユハラヒとクナイが凌いだ証。

雨はピタリと止んでおり、まぁ登山とは大体そんなものか!

車道を繋ぎ、無事駅前へ到着。私も含めみな良い凌ぎ後の様相をしている中、一人だけ足元から上着まで、ちゃっかり着替えて小奇麗にしている方が一人笑 これも氏の電車乗る前の作法との事。流石というか周到というか。。

さてさて、実践編はどうなるだろうか。三週間後に備えて、参加者の皆さんを色々と予習復習されたし!

次回実践編、乞うご期待。

 

一先ず、基礎編仮免状態での、笑ってはいけない奴(既に凌感満載)にて〆とす。

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