四季の山を歩き、思い、創造する。
凌 手記
7月27日の「暑さを凌ぐ」の様子
台風6号ナーリーの影響を心配したからだろうか、高尾駅はいつもの週末よりもハイカーの姿が少ない。しかし幸いなことに天候に大きな影響はなさそうで、バスを待つ列には夏の日差しが照り付けている。
小仏行きのバスを途中下車して林道をてくてく歩く。梅雨が長くスッキリしない天気が続いていたため太陽の下を歩くのは久しぶりだ。
鬱蒼とした樹林帯に入ると空気はひんやりと引き締まり、フェンスの切れ目から沢に降りる。
それなりに雨が続いていたので、沢の水量は予想通り多い。毎年同じ時期にこの沢でイベントをしているが、こんなに水量が多いことは過去になかった。
沢の窪みは冷気がたまっていてとても涼しい。準備を整えて沢を歩きはじめる。足元には石がゴロゴロしているのだが沢の流れでそれが見えにくく意外と歩きにくい。こんな時にトレッキングポールがあるとバランスがとりやすく、水深のチェックにも使えて便利だ。
途中、お助け紐を使った崖の昇り降りの体験。あとで回収するために、10mの補助ロープを木に掛けて半分の長さで使う、ロープの長さが少し足りないのでスリングを2本つないで延長する。
シノギングでは思いがけずちょっとした崖に出くわすことがあるのだが、そんな難所もお助け紐とスリングを使えば安全に凌ぐことができる。残置のロープは信用できないので頼ることはやめよう。
再び沢を歩きはじめる。水流を歩いてもいいし、水から上がって脇を歩いてもいい。自分の好きなように楽しめばいいのだ。
なんだか幻想的な風景の中を凌ぐと・・・
女神降臨!
と思ったらプチ難所。
そして本日最大の難所を凌ぐ前に、ロープワークで集中力を高める。あれこれいろいろなロープワークを教えてもらっても、いつも使っていなければ覚えられるわけがない。ここでは片結びを基本とした、簡単で実際に使えるロープワークを覚えてもらう。
さてさて、本日最大の難所は水量が多いため難度が増しているので、ロープワークの集中力を切らさずに挑みたい。
こうなったらもう全部濡れる覚悟ができる。
胸まで浸かって水流と戦うNさんと、再び降臨して微笑む女神。
しかし、女神もスベり、コケる。
全員難所を通過した後はご褒美の納涼ハンモック。これは涼しくて最高!
こういう状況ならリッジラインを張って、ジェットボイルを吊るして調理して何か食べてもいいな。
というわけで、時間は短めだったがいろいろドキドキさせられて盛りだくさんの「暑さを凌ぐ」であった。
今回の、決して笑ってはいけないヤツ。
参加していただいたシノラーの皆様ありがとうございました!
8月9月は通常のシノギングはお休みします。
次回のシノギングは10月26日を予定しています。
それでは、また。