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秋の低山を凌ぐ(九州脊梁)後編

今宵の寝床は全員ウキグモだ。ウンカイなしのウキグモ標準セットで十分凌げるだろう。ウキグモを五角形に張るのを楽しみにしていたが、なかなかそんなに都合よく木が生えているわけではない。こればかりはしょうがないのでウキグモを変形に張りつなげてその上にEXPED Solo Tarpをかける。凌ぎ集落の完成だ。

こんなふうにタープの軒先が重なる感じが好きだ。

凌ぎ提灯を掛けてと。

まずはぐびっっと杯を交わす。

さてさて、暗くなる前に火をおこそう。オサオサ煙に好かれ過ぎ。

 

日が暮れて薄暮の時間帯。この色がなんとも言えない。

 

「キィー!」

ショッカーがやってきたのかと一同に緊張が走った。がしかし、それは鹿の鳴き声だった。

ウキグモのリバーシブルキルトはこんなふうにダウンポンチョとして使えるのだ。メグルキセツニは七分袖なので焚き火のお世話をしたり料理をするときにも袖が邪魔にならなくていい。寒い時にはハンドウォーマーを使って調節しよう。

凌ぎ提灯が灯る中、こちらはヨヒヤミアグラスカートで凌いでいる。ポカポカでしょう?

 

凌ぎ侍たちは無駄話などせず、静かに焚き火の炎を見て酒を嗜むのであった。

 

雲間から月光がさしたり隠れたり。風にざわめいた木の葉がタープに落ちたり。いつの間にか眠ったと思ったら、タープをたたく小粒の雨音に目を覚ます。遠くでショッカーの声。山の奥の奥の奥の夜はこんなふうに更けて行った。

夜のあいだに少しだけ降った雨。湿った匂い。森の匂い。

 

明け方の気温は10℃を下回っていたがウキグモで朝まで暖かく眠ることができた。

 全員集合の記念写真。全員凌アイテムとEXPEDバックパック。EXPEDは凌と相性がいい。

集落を撤収して凌ぎ始める。

迷いの森で昨日とは違うルートをとることにする。フミアトもない山の奥の奥の奥の地図読みは楽しい。そして緊張もある。

かつての植林エリアをトラバースで抜ける。

パラパラと雨の落ちる天気はいかにも凌らしくていいではないか。

広い道路、いや主尾根に出るが相変わらずフミアトはおぼつかない。だからみんな勝手に好きなように凌ぐ。ポキポキ、ポキポキとあちこちで小枝を踏む音。こんなにポキポキいう尾根を歩いたことがない。とても大きな自然の流れの中にいることを実感する。

九州の山の奥の奥の奥のシノギング。始まったと思ったらあっという間に終わりが近づいている。

あーあ、もう終わりかー、つまんねーなー、と、夏休みが終わってしまう子供の様な気持ちで渓を降りるシノラーであった。

九州のシノラーの皆さん、また一緒に凌いでください。 


この日の凌アイテム

フユボウシ 絶賛販売中

クビマキ 12月頃から販売予定

ハゴロモ 絶賛販売中

ハチジュウハチヤ 来年3月から販売

カゼ、キルグローブ 絶賛販売中

タドルタドル 来年3月に再入荷

クナイショート 絶賛販売中

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