あたぴぃのらくがきちょう Online

わりと徒然なるあたぴぃの日記。細かい情報ブログは目指してません、ご了承くださいませ。

ぶらり JR 途中下車ことはじめ的

2010-08-24 18:55:10 | お出かけ
JR の片道きっぷ、普通乗車券のお話です。長いぞ☆

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普段駅で何気なく買っているきっぷ。ここでは JR のきっぷ。
旅行に出るときなど、長距離のきっぷを買うこともあるでしょう。
そんな長距離のきっぷで使える豆知識的なお話をします。

近距離のきっぷは、通常「途中下車前途無効」、
平たくいえば目的地以外の駅で降りられない決まりがあります。
途中で降りたければ、その途中駅までのきっぷを買えということ。
私鉄もほとんどこのルールなので、みなさん慣れているかと。

でも、長距離の JR 普通乗車券では、途中駅で改札を出ても、
降りた駅に戻ってくれば、続きの経路に乗車することができます。
途中下車しても前途は有効なわけですね。

これを前提に考えると、近くと遠くに用事があるときは、
「近くの駅を通過する、遠くの駅までのきっぷ」を買えばいいのです。

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ややこしいね。例示。

【東京駅から大阪駅に向かう。途中、静岡駅と名古屋駅で降りる】

この場合、普通乗車券は 1 枚だけ、「東京 (都区内) → 大阪 (市内)」。
このきっぷを持っていれば、静岡駅、名古屋駅で改札を出られます。

主に何が嬉しいかというと、運賃の伸びは距離が長くなるほど鈍るので、
近距離で何枚か買うより、長距離で 1 枚買った方がたいてい得なのです。

さっきの例でいうと、1 枚で買った場合の運賃は「8,510 円」。
これを、下車する駅ごとにきっぷを買った場合と比較してみると…。

東京 (山手線内) → 静岡: 3,260 円
静岡 → 名古屋: 3,260 円
名古屋 → 大阪: 3,260 円

合計: 9,780 円

だいぶ違うでしょ? 総距離が長くなると、さらに差は開きます。

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この途中下車 OK のルールは「乗車券」だけに適用されます。
逆に何に適用されないかというと「特急券」が典型的なもの。
特急券は 1 列車ごとに別計算なので (例外もありますが)、
東京駅から新大阪駅までの特急券で静岡駅で降りると損します。
乗車券は一番遠くまで、特急券は列車ごとに。買うとよいです。

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途中下車ができるようになる距離は「道なりで 100km 超」。
東京駅から東海道本線で西に進むと、新幹線駅では三島駅から OK。
例えば東京駅から小田原駅までだと、距離が足りないので
この区間のきっぷでは途中下車はできない、ということになります。

そして、もうひとつ制約があります。東京・大阪など発着の場合。
「近郊区間」というエリアが JR によって指定されていて、
旅行ルート全体が 1 つの近郊区間エリア内で完結する場合は
そのきっぷは途中下車ができなくなる、というものです。

特に東京近郊区間、文字通り東京付近のエリアはとても広く、
西に向かう場合だと熱海駅、甲府駅もエリア内 (東京駅もエリア内)。
ということは、「東京 (山手線内) → 甲府」という普通乗車券では、
途中の八王子駅では改札を出られないということになります。

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みどりの窓口できっぷを買うと途中下車の可否はわかるのですが
(下車前途無効のきっぷにはそのように明記されます)、
事前に旅行の計画を立てる段階で途中下車をあてにしていいかどうかは、
詳しくは時刻表を…となりますが、時刻表も高いですからね。

JR 各社ホームページ上に各近郊区間の地図が掲載されていますので、
この地図で計画ルートが近郊区間内で完結するか調べるのが便利でしょう。

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ビジネス目的で急いで最終目的地を目指すのも当然アリですが、
レジャー目的なら途中駅で降りてみるのも面白いものですよ。
それだけで旅の楽しみが増えるものです。よろしければお試しを。

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長い記事にさらに余談。

この記事は「途中下車ことはじめ的」、初心者向けに書いています。
本当はもっと複雑な買い方もあるのですが、あえて省いています。
たとえば「近郊区間を 1 駅はみ出した駅まで乗車券を買う」とか…。