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DAZN観戦 2022年J2リーグ第14節 栃木SCvsモンテディオ山形

2022-05-06 16:19:02 | サッカー視聴記(2022年J2)

※前回の栃木の記事はこちら(5節・岩手戦、1-1)
※前回の山形の記事はこちら(10節・町田戦、1-1)

<前節からの変更>

栃木=前節9人入れ替えとほぼ完全なターンオーバーだったため、戻すように8人入れ替え。センターバックは右=小野寺→鈴木、中央=大谷→カルロス・グティエレス、左=三國ケネディエブス→大森と3人とも。ドイスボランチも磯村・植田→西谷・佐藤と2人とも。シャドーが松岡・山本→谷内田・トカチ、1トップが宮崎→矢野。前節入れ替わったメンバーのうち引き続きスタメンになったのは、左ウイングバックの福森のみ。

山形=4人を入れ替え。左サイドバックが川井→山田拓巳・ボランチの片割れが南→藤田・左サイドハーフが加藤→河合・フォワードが藤本→デラトーレ。連戦の中、4戦ともスタメン出場しているのが6人(この日入れ替わらなかったメンバーでは小西以外)と過半数を占めている。

スタメン

ある切欠を境に、物事はガラリと好転するという現象が良く見られ。
同じスポーツのプロ野球の世界では、今季開幕から記録的な低迷ぶりを見せていた阪神タイガースが回復傾向にあるのもそれでしょうか。

今季の山形も、昇格候補と目されていながら8戦で僅か1勝(3分4敗)と開幕ダッシュに失敗。
しかし9節・秋田戦での大勝(5-1)を境に上昇機運に乗り、目下3連勝で上位を伺う体勢に入っています。
連戦という事でどのチームもターンオーバーを強いられる乱戦状態なので、この強さが本物かどうか判明するのはもう少し先な気がしますが、この状態のうちに星を稼いでおきたいのも事実。

栃木のホーム・カンセキスタジアムとちぎで行われたこの一戦。
山形は持ち味の最終ラインから繋いでの攻撃を仕掛けんとしますが、栃木のプレッシングの前に苦戦するといった立ち上がり。
前半7分敵陣右サイドで鈴木がボールカットした栃木、谷内田のカットインからのクロスはブロックされるも、尚も繋いで鈴木がクロス。
これを中央で佐藤がヘディングシュートに持っていきますが、枠を捉えられず。
この日も敵陣深めでのボール奪取からフィニッシュに繋げんとする栃木ですが、精度の面が課題というのは相変わらずでしょうか。

10分が経過する所で、攻撃の形を作れずにいた山形の逆襲が始まり。
パスワークで右サイドを踏襲すると、クロスは入れずにショートパスでエリア内を突き、藤田の戻しを経て山田康太が後方からシュート。(GK藤田キャッチ)
初の攻撃機会をフィニッシュに繋げ、試合の流れを変える山形。
迎えた13分、スローインされたボールを受けた山田康が栃木・グティエレスのチャージを受けた事で得た左サイドからのフリーキック。
キッカー小西のクロスがファーサイドに上がると、巧くマークを外していたデラトーレがヘディングシュートを放ち、左サイドネットへと突き刺します。
合流して6試合ではや4ゴールと、ヴィニシウス・アラウージョ(現町田)に続く当たり助っ人の匂いを醸し出しているデラトーレ。

ここ5試合はいずれも4バックのチームが相手でしたが、3バックの栃木に対しても、崩しを見せ付ける山形。
17分には敵陣で藤田のボールカットから再び右サイドで組み立て、今度は國分がグラウンダーでのクロスを選択し、中央にデラトーレが走り込むも際どい所でクリアされ撃てず。
23分にも右サイドから攻撃し、山田康が手前からグラウンダーでクロスを入れ、クリアされ回収されるも國分が奪い返して継続。
山田康→小西→デラトーレと渡りエリア内で絶好のチャンスを迎えるも、放たれたデラトーレのシュートはゴール右へと外れてしまい追加点はなりません。

一方の栃木は、ハイプレスと同時進行で、最終ラインからの組み立ても交えての反撃体制を整え。
ビハインドである以上、主体的な攻撃もある程度取り入れなければならないといった感じでしたが、前年までとは違いストーミング一辺倒ではないため必須科目でもあり。
その中でも相手にプレッシャーを与え続け、決定機が作れれば直良し。
28分には山形のミスによるこぼれ球を拾ったトカチ、そのままミドルシュートを放ちましたがGK後藤がキャッチ。

プレッシングを逆手に取られての崩しを受けるも、何とか山形の攻撃を凌ぎつつ、栃木が相手ゴールに迫るという流れで推移していく前半。
時間が進むにつれて山形が長いパスを選択する事が多くなり、次第に攻撃機会も減っていき。
塩試合では無いものの一種の膠着状態といった雰囲気の中、槍としたいのがセットプレー。
44分に矢野が山形・山田拓に反則を受け、栃木のFK。
右サイドかなり手前からの位置で、キッカー大森の放り込みをファーサイドでトカチが合わせ、折り返しのボールがゴールへ向かうもGK後藤がセーブ。
脅かしには成功するもその機会も少なく、結局0-1のまま前半を終えます。

共に交代無く始められた後半。
先制攻撃は山形で後半1分、ここも前半の好機と同様に右サイドで攻め上がり、山田康のスルーパスを受けた藤田がグラウンダーでクロス。
ニアサイドに走り込んだデラトーレが合わせるも枠外に終わります。
栃木も3分、福森のボールカットが山形・山田康の反則を誘い、再び左サイド浅い位置からのFK。
キッカー谷内田はグラウンダーのボールを中央に送り、福森のポストプレイを経てトカチがミドルシュートと変化を付けたものの、GK後藤がキャッチ。

お互い持ち味としたい攻撃を見せた入りを経て、次第にビハインドの栃木が勝っていく展開に。
試合前に勝利への執念を語っていた時崎悠監督のインタビューに現れていたように、良い試合をすれど結果が付いて来ないという渇望感がピッチ上に現れるようでありました。
そんな中で12分、自陣でパスを繋ぐ栃木でしたが、佐藤が主審・笠原寛貴氏と交錯してしまい受けられず山形の好機に直結。
ボールが(主審に)当たらなければドロップボールにならないため、泣きっ面に蜂といった場面でしたが、國分のエリア内へのスルーパスは通らず命拾いした栃木。

気を取り直して攻める栃木、14分には左サイドから前進し、トカチのクロスはブロックされるも尚も繋ぎ。
谷内田がエリア内左を突いてシュート、ブロックされたこぼれ球を西谷がミドルシュート、しかしこれもブロックに阻まれます。
それでも栃木の圧を受ける形になった山形、その後は自陣でのビルドアップの際、藤田が最終ラインに降りて一時的に後ろ3枚になるといった場面も表れます。

栃木が最初にカードを切り、17分に西谷・トカチ→神戸・松岡へと2枚替え。
攻撃の中心のトカチが最初に退く姿に、激しく体力を使うサッカーといった印象を受けましたが、幸いにしてすぐに報われます。
18分、例によって山形のビルドアップに対してプレッシングを敢行する栃木、GK後藤のトラップが若干大きくなった隙を突いてエリア内で佐藤がカット。
そして右へこぼれたボールを谷内田が拾いクロス気味のシュート、GK後藤がセーブしたボールを眼前で矢野がブロック。
文字通り執念でゴールにねじ入れたという矢野のシュートで、同点に追い付いた栃木。

リードしていた事もあり攻撃を受ける体勢が続いていた山形ですが、再び突き放すべく攻め上がり。
迎えた21分ここも右サイドからで半田がドリブルで前進、パスを受けた藤田が奥へスルーパスを送り、走り込んだ國分が低いクロス。
中央で合わせにいったのはやはりデラトーレでしたが、ミートさせられず枠外に終わり。
絶好機を逃してしまったデラトーレ、その直後にベンチが動き退く事となり、先制点は叩き出したものの後味悪い一日となりました。(藤本と交代、同時に河合→加藤へと交代)

一方の栃木、ビハインドの際は主体的な攻撃も出来ていたものの、圧を強めた山形の前にそれは果たせなくなり。
勝ち越しへの執念は山形の方が上回るといった感じで、試合は進んでいきます。
32分にサイド2枚替えを敢行する山形、國分・山田拓に代えてチアゴ・アウベスと川井を投入。
36分の山形、左サイドで拾った山田康が前進ののち対角線を突くスルーパスを送り、やはり右サイドで展開。
チアゴのクロスはブロックされるも、尚も細かい繋ぎを経てスルーパスに走り込んだ半田がスライディングでクロスを入れ。
これに藤本が走り込むも、GK藤田が抑えて撃てず。
ちょっとずつ先に山形がボールに触れるといった好機の作り方で、疲労の色が露わになってきた感の栃木。
36分に谷内田→山本に交代、さらに終盤の44分に黒﨑・矢野→五十嵐・宮崎へと交代と、運動量を担保して巻き直しを図ります。

その思惑通りに、アディショナルタイムに押し込む流れを作った栃木。
最後の執念を見せて勝ち越し点を奪いたい所でしたが、その姿勢は無常にも負の方向へ流れる事となります。

コーナーキックを2本得るなどエリア内へチャンスボールを送り続けた栃木でしたが、2本目のCKが反則で途切れたのち、戻りきらないうちに山形に前線にボールを送られ。
GK藤田が跳び出して跳ね返したものの、さらに拾いにいった事で悲劇は発生し、ボールを拾わんとする山形・チアゴに対して激しいスライディングで倒してしまい。
たまらず笛が鳴り、主審・笠原氏から赤い紙が突き出されて退場処分となった藤田、この土壇場でGKを失う事となってしまった栃木。
ピンチを招くといった場面で思わず……といったスライディングでしたが、足裏を見せてしまっていた以上言い訳は利かず。
GKは急造的に宮崎が務め、ベンチの川田のユニフォームを借りてゴール前に立つ事となりました。

残り時間は少ないものの、勝ち点3への意識を切り捨てるには逆に難しいといった栃木サイドの心境。
FKで再開した山形の攻撃、一旦は跳ね返した栃木ディフェンスでしたが、後方で拾った山形に対して全体ラインを上げたのが拙かったでしょうか。
川井の藤本目掛けたロングパスがこぼれた所を、五十嵐がクリアにいくもミスとなってしまいボールはエリア内へ。
抑えに前に出たGK宮崎の眼前でチアゴがコースを変えると、ループの軌道でゴールに吸い込まれます。
最後の最後に生まれた山形の勝ち越しゴール、そのショッキングな結果にその場に倒れ込む栃木選手達。

結局キックオフからの攻撃も繋げられず、鳴り響く試合終了のホイッスル。
勝ち点3どころか1すら取れずに終わる事となってしまった栃木。
リーグ終盤には上と下どちらで争っているかはまだ判りませんが、引き分けで良しとする割り切りが今後必要な時に、この試合を糧と出来るかどうか。


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