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DAZN観戦 2021年J1リーグ第12節 川崎フロンターレvs名古屋グランパス

2021-05-05 16:59:00 | サッカー視聴記(2021年J1)

<川崎スタメン> 4-1-2-3
GK チョンソンリョン
RSB 山根 CB ジェジエウ CB 谷口 LSB 登里
DH ジョアン・シミッチ
IH 田中 IH 旗手
RWG 家長 CF レアンドロ・ダミアン LWG 三苫
<名古屋スタメン> 4-1-2-3
GK ランゲラック
RSB 成瀬 CB 中谷 CB 丸山 LSB 吉田豊
DH 米本
IH 稲垣 IH 長澤
RWG 前田 CF 山﨑 LWG マテウス

ACLの影響で変則な日程となり、リーグ戦のみでの連戦になったこのカード。
ルヴァンカップのホームアンドアウェイを絡めた3連戦、という形なら割と見かけますが……。

5日前に豊田スタジアムで行われた同一カード、そこで0-4と大勝した川崎。
首位攻防戦とともに、「最強の攻撃力」と「最強の守備力」の戦いという側面もあっただけに、結果の衝撃が尋常では無かった一戦となりました。

川崎が完全に同一メンバーで挑んだのに対し、名古屋はスタメンを弄り。
川崎と同じ4-1-2-3のフォーメーションにチェンジして、守備の立て直しを図ったマッシモ・フィッカデンティ監督(ですが今回はウィルスに感染してしまい指揮は執れず……お大事に)。
それでもその内訳は、米本・稲垣・長澤の中盤3人はいずれもボランチのような配置で、いかにも名古屋らしい守備を大事にするような采配。
と言っても前回対戦時に途中から(4-2-3-1から)シフトしたものであり、実演済みで手応えを感じての事だったのでしょう。

試合が始まり、前半1分にいきなり川崎が、三苫が左からカットインの姿勢でシュートを放つ入り。
しかしその後は名古屋がセットプレー攻勢で押し込みつつ、ペースを掴みます。
8分の名古屋のスローインからの攻め、左サイドでパスを繋いでから米本が斜めにパスを出すと、長澤を飛ばして受けに来たのは山﨑。
その後マテウスに渡り、ディフェンスに遭うも稲垣が拾い再度左サイドへ展開、マテウスのクロスに繋がります。(ファーサイドで山﨑が跳ぶも撃てず、クリアされたのちさらに繋がり長澤がミドルシュート・ゴール右へ外れる)
1つ飛ばしのパスで好機を作ったものの、以降名古屋はペースダウンし、代わりに川崎のセットプレー攻勢に。

右サイドからのフリーキックを経て、コーナーキックを3本得てゴールを狙いにかかった川崎。
しかしそれは果たせず、再び名古屋の時間帯になるも、クロスが上がってもフィニッシュには繋がらず。

左ウイングのマテウスを活かすべくの攻撃が中心の名古屋。
対する川崎も、左WGには三苫が存在感を放つチームであり、この日もそれが発揮される事となります。

飲水タイム(25分)を挟み、以降川崎がボールを握るも名古屋に遮断されるシーンが続き、迎えた30分。
シミッチが左へミドルパスで展開し、受けた登里から中央のダミアンへ渡ると、ダミアンは左へスルーパス。
走り込むのは当然ながら三苫であり、奥で受けるもディフェンスに遭いCKに。
そしてその左CK、キッカー田中のクロスを、完璧に近い形でファーサイドでジェジエウが合わせヘディングシュート。
これが5本目のCKと、数多く得ていたセットプレーから先制点を叩き出しました。

先行逃げ切りに特化したチームである名古屋、先制を許せば一気に苦しくなるのは明白。
以降ボールを握り最後方から組み立てる姿勢を見せるも、同時に「ボールを持たされる展開」を強いられる事でもあり。
35分に右サイドからの成瀬のクロスに、山﨑が合わせヘディングシュートを放ちますが、枠を捉えられず。

そして川崎がボールを持てば、ショートパス攻勢に対し無理に奪いに行かざるを得ずと、攻守双方で無理をしなければならない。
そんな名古屋に対し、喰い付かせるようなパスを混ぜながら、好機を作っていく川崎。
38分には三苫とのコンビネーションからダミアンがミドルシュート。(枠外)
40分には長くパスを繋ぎ、エリア内で受けたダミアンがヒールパスを出すと、こぼれた所を登里が走り込んでシュート(ブロック)と自在に攻め込みフィニッシュに繋げていきます。

終了間際には名古屋もやり返し、44分左サイドでマテウスのドリブルから中央へと渡り、稲垣がドリブルからミドルシュートを放つもGKチョンソンリョンがセーブ。
川崎の強さに屈しない姿勢を見せつつ、前半を終えます。

後半の入り、追う立場である名古屋が攻勢。
敵陣でクリアボールを拾い、攻撃を続けるもフィニッシュには持ち込めず。
逆に後半4分、川崎がジェジエウのパスカットから好機を作り(右サイドから家長スルーパス→旗手クロス)その流れを断ち切ると、直後の5分でした。

ここでも三苫のプレスバックでのカットから川崎ボールとなり、登里から右へ展開されると、山根が中央へ向かうドリブル。
デイフェンスに遭うもこぼれ球を登里が左サイドへと繋ぎ、キープする三苫が名古屋・成瀬を剥がし、奥に切り込んでクロス。
低いボールに走り込むのは先程ドリブルで前進した山根、ニアサイドで合わせたシュートが綺麗に突き刺さり。
いかにも川崎らしい、ポジションがあって無いかのような山根の動きが印象的な得点となりリードを広げました。

今季の敗戦(といっても2敗のみ)はいずれも複数失点・複数点差であり、この日もその流れに沿う展開を強いられる名古屋。
その後はマテウス頼みというべき攻撃で、左サイドだけでなく、逆の右サイドにも出張って前線で奮闘するマテウス。

しかしビルドアップ時には川崎のプレスを受け、中々攻撃の流れを作れない名古屋。
そればかりか、最悪の結果を生み出す事となってしまいます。
14分、丸山がマテウス目掛けてロングパスを送るもクリアされ、川崎が攻めに入るも繋がらずにボールは再び丸山の下へ。
川崎のプレスもありGKへのバックパスを選択した丸山ですが、これが前目に位置していたランゲラックを嘲笑うかのように名古屋ゴールへ向かってしまいます。
慌ててランゲラックと中谷が戻るも時既に遅く、非常に恥ずかしい形でのオウンゴールとなってしまいました。
これで3点差に。

とりあえず安全圏に入ったと思われる川崎は、18分に先に動きダミアン・家長→知念・遠野へと2枚替え。
リードしているとはいえ、名古屋がボールを握る時間が増大する試合展開に危機感を覚え、前線にフレッシュさを求めたといった所でしょうか。
その後は知念のポストプレイを絡め、ボールキープする時間を増やしていく川崎。
対する名古屋も21分に動き、成瀬・前田→森下・齋藤と2枚替え。
マテウスが左WG→右WGへとシフトし、齋藤が左WGに入りました。
それでも川崎からペースを剥がせぬまま、後半の飲水タイム(26分)へと突入。

明ける際に再び名古屋は動き、ブレイク前から準備していたガブリエル・シャビエルと柿谷を、長澤と山﨑に代わって投入。
そして最初にフィニッシュしたのは川崎で、27分に田中の縦パスを受けた三苫が、左ハーフレーン→中央へと向かうドリブルからミドルシュート。(ブロック)
この攻撃で触発されたのが名古屋・齋藤で、直後の28分に同じように左ハーフレーン→中央へとドリブルで運び、ミドルシュートを放ちます。
ブロックされるも尚も攻撃が繋がり、右サイドへ展開されてマテウスがエリア内へスルーパス、走り込んだ森下からマイナスのクロス。
後方から走り込んだ稲垣が中央でシュートを放ち、ゴール右へと突き刺しました。
新旧ドリブラーの競演が交わり、微笑んだのは名古屋という結果となりました。
1点を返し、ようやく反撃の狼煙を上げます。

以降、流れを作った齋藤の居る左サイドから攻勢を掛ける名古屋。
吉田や齋藤がクロスを入れ続けるもシュートは撃てず、もう一歩の所で崩しきれないシーンが続きます。
押され気味の川崎も、32分に三苫→脇坂へと交代し、名古屋同様に左WGを入れ替える手を打ちます。(旗手が左インサイドハーフ→左WGへ)

その後は川崎の長いパスワークでの攻撃を経て、それがシミッチのボールロストで終わってから再び名古屋の時間に。
今度は右サイドで攻勢を仕掛け、齋藤も逆サイドから移動し右でドリブルを仕掛けるなど、人数を掛けて攻撃。

そして37分、クリアされたボールが右サイド奥に転がった所、拾いにいったマテウスが川崎・登里に倒されて反則。
角度の無い所からのFKとなり、キッカーのマテウスはクロスを上げるような弾道で直接ゴールを狙います。
これが巻いて落ちる軌道で左ゴールポスト内側を捉え、ゴールに吸い込まれました。
GKチョンソンリョンもクロスと間違え釣られてしまった程の、見事としか言い様の無いゴールとなりこれで1点差。

敗色濃厚の流れから一転、意気上がる名古屋サイド。
尚もボールを握り攻撃を続けますが、時間は既に40分を過ぎ。

反対に川崎は44分に最後のカードを使い、登里・旗手→車屋・塚川へと交代。
4-2-3-1のような形へとシフトする逃げ切り体勢へ。(ボランチはシミッチと塚川・右SHに脇坂・トップ下に田中・左SHに遠野)

その通りに、アディショナルタイムに突入してすぐ、名古屋のパスミスを拾った田中はドリブルで前進。
しかし行き着いた先は右コーナーであり、キープの体勢をとり時間を使いにいきました。
その後もスローイン・CKを使い、キープで時間を稼ぐ川崎。

何とかその体勢を終わらせた名古屋、最後の攻勢を掛けにいくものの、結局フィニッシュには繋げられず。
追われる川崎が、奥深さを発揮して無事に逃げ切って勝利に辿り着きました。

首位攻防の連戦が終わり、スコアは4-0・3-2と、堅守サイドの見せ場がまるで無いような結果に終わり。
今季未だ無敗で居る川崎、最後は危なかったもののその貫禄に崩れは見られず、といった感じでしょうか。
果たしてこの進撃を止められるクラブは現れるかどうか、上位陣の注目はその一点に絞られてきそうです。

コメント
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